容姿・経歴・その他メモ

アルフレイム大陸の中央部にランドール回廊と呼ばれる場所がある。
南の混沌海から、鮮血海と呼ばれる細長い海域が深く食い込んだ地域だ。
東西を山脈に、北をアビス海に遮られて、細長い馬蹄の形にまとまっている。
そのランドール回廊とそれが囲む鮮血海、その島嶼部下らなるのがランドール地方だ。

大破局が終りを迎えて三百年余り、大陸の多くの場所が戦争を過去のものとしている中で、このランドール地方は未だに戦乱の中にある。
人族と蛮族が互いにまだ争い、アンデッドの王が統べる死者の国まで存在する。
そして、人族の諸国家ですら、互いに手を結ぼうとせず、小競り合いを続けている。

そんな人族国家の一つがサンネック王国だ。
地方東部の山岳地帯にある王国で、山や丘に隔たられた高原にほそぼそと住民を抱えている。
国境を接する周辺の三国よりも国土がひと回り小さく、国力も相応でしかない。
現在は周辺国も含めてにらみ合いが続いており、直接の戦争は起こっていないが、一度それが起これば、国自体の存亡にも関わってくる。

言に、５年前に起こった国境線での争いで現王どレックスは大怪我を負い、当地の一線から引かねばならなくなった。
外交に慎重さを要求されることはもちろん、内政の乱れも隙きにつながる。
万全の国家運営が要求される状況だが、国民の間に不安はない。
それは、王位の第一継承権者にして、すでに国王の名代として政治を行っている王太子、ルークスへの信頼による。

「失敗をしない男」それがルークスの定評だ。
用兵にて国家を救い、内政でも国を支える抜群の手腕。
王国の実質の指導者がルークスになって5年、彼がいれば王国の将来は安泰と思われていた。


物語はそんなルークスにシャイレーゼ、クルムオンが呼び出されたところから始まる。

"煌日の姫"シャイレーゼ、"冴月の王子"クルムオンは双子(二卵性双生児)であり、共に国王ドレックスの実子。
つまりはルークスの弟妹にあたり、ルークスとは4歳年が離れている。

双子の内姉であるシャイレーゼが継承権第二位、弟であるクルムオンが継承権第三位を持っているが、ルークスの治政の確かさから、余りそれが意識されることはない。
双子たち自身も、よく出来た長兄をしたい、むしろ王族からの身分からはなれ、それぞれ力と知恵で長兄を補佐していくものと、国民たちは噂し、期待している。

現に、君シャイレーゼは王女ながらも近衛騎士隊二席を置き、武芸の鍛錬に努めている。
弟くるむ恩も賢神着る日あの修道院に入り、双方とも世俗の権力とは距離を置く意思を表示している。
が、その心の内を知るのは当人だけである。
(心の内部分は特に設定がなさそうなので自由に決めてもらって大丈夫です)

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