彼女が物心ついたころには既に、小さな町の、血の繋がらない人間の家族に育てられていた。
自分が周りの人々とは違う存在であることにコンプレックスを抱きながら、魔法使いの祖父の書斎で様々な書物を読みながら、若き日々を過ごした。
607冊目の本を読み終えた際に、ふと思いついたように彼女は家を出て、町の神殿に足を運び、神に問う。
私はどこからやって来て、どこへたどり着けるのか。その普遍的な謎に、神が答えることはなく。だがそれ以来、彼女は熱心に賢神を信奉するようになった。

それから成人の歳を迎えて、彼女は両親よりある事実を伝えられる。
彼女は街よりほど近い遺跡で拾われたのだが、遺跡には魔域が発生しており、彼女を庇うように多くの亡骸があったという。
彼女の母親は、彼女を『魔神』から守ってほしいと口にし、息絶えた。魔神は彼女の一族を贄としたに違いない、と。
未だ『魔神』は彼女を贄とすべく狙っている。その事実を知った彼女は、町を出る決意をした。
家族を、大切な人たちを巻き込むわけにはいかない。いずれ『魔神』を打倒するために力をつけなければならない。

そして彼女は自身の『魔神の贄』という身分を隠し、冒険者となったのである。

気弱だが若干外向的で、言いたいことははっきりと言う。褒められると少しだけ調子に乗る。
キルヒアの教えと自身の生い立ちから、魔神を強く嫌悪しており、魔神使いに対してはどこか思う所がある様子。
白とピンクが大好きで、普段かぶっている帽子は成人前からのお気に入り。ちなみにスペアが3個ぐらいある。
趣味（というよりは日課）は手記を記すこと。そろそろ今の本が埋まりそうなので新しい本の購入を検討中。
特技は本探し。魔法使いの祖父の手伝いや神殿の書物整頓等で、それなりの能力はあると自負している模様。