生まれ:上流階級(都市)
幼少期の経験:知識欲に溢れていた
[7歳]ハプニング(1回目)事故や悲劇表:ひとり生き残ってしまった
少年期の経験:奈落について学んだ
[11歳]ハプニング(2回目)秘密の背景表:体に何かが封印されている
青年期の経験:執念と繰り返し
[19歳]ハプニング(3回目)幸運/幸福表:成すことすべてがうまくいった
冒険に出た理由:探しているものがある

信条Ⅰ:欲望(食欲)　肯定
信条Ⅱ:復讐　肯定

矜持/秩序:食べ物に目がない

　メイヴィスは、とある富豪の元で産まれた。幼少の頃から妖精と触れ合う才能を発揮し、動物とも仲が良く、なんにでも興味を持っていたが、特に戦術論に興味を示していた。
　とはいえ、子供に理解できるはずが無いと周りから思われていたため、面白いか?と尋ねられるくらいで、周囲には変わった子だなという印象を与えていた。
　しかし、戦術師である父からはその才覚を認められ、高度な陣形や戦術を教えられた。
　7歳の時、コルガナ地方へと遠出をした。実家のキングスフォールから離れ、父の仕事ぶりを見るためだった。
　はじめての国外は、すがすがしい程に晴れやかだった。街にいたときの違和感が消え去る程に。しかし、その途中で家族共々蛮族の罠にはまり、奈落の魔域に囚われてしまう。その時、彼女は家族と離れ離れとなってしまうが、不思議なことに危機に直面することはなかった。まるで何かに守られているかのように。
　彼女は、通りがかりの冒険者に拾われ、核を破壊したことで奇跡的に脱出することができた。しかし、家族は皆魔域内で亡くなってしまい、7歳では家を保つこともできないため、この時から冒険者としてギルドに世話になる。独りぼっちの寂しさは、妖精と動物に触れあうことで紛らわせていた。
　少年期の間は、魔域についての資料を片っ端からギルドで借りて読んでいた。自らに不幸を呼んだ魔域。そして、自分たちを罠にはめた蛮族を調べるのに時間を費やし続けた。そして11歳のある時、自身の身体に高度な封印の術式が施されていることに気が付いた。出来る事は少なかったが、それでも何か手掛かりはないかと数年間調べ続けたところ、ある1点の事実にたどり着いた。

　この体には魔剣が封じられている。

　不意に落ちた。蛮族が、ドレイクが襲ってきた理由が。私だけが不思議と生き残った理由が。街中にいるときだけ感じる違和感。いままで謎だったすべてが1つにまとまった。ならばこれから私はどうするべきか。
　…考え、腹を空かせている事に気が付いた。ここでは、「それでも魚は必要なので」という諺がある。まずは、飯だ。将来の事はそれから考えよう。ひとまず、目標は私をこんな目に合わせたドレイクをぶったおして、この体に魔剣を封じた張本人を見つけ出そう。それで決まり。あとは適当に、気まぐれに。
　その後、冒険者としていくつもの依頼をこなし、名前が知られ始めた。彼女の気まぐれさには悩まされるが、彼女の指揮は的確で優秀だと周囲に認められていく。「あの妖精みたいな気まぐれささえなければな」と周りからは言われ続け、ついたあだ名が“妖精軍師”。彼女の暗い過去を知る者は、ギルドのマスターと当時救ってくれた冒険者以外は誰もいないだろう。目的は未だに何も果たせていないが、今日も彼女は依頼をこなしていく。