"孤闘の魔法使い"サティ(シャルフアディクトスペクター)
- 知能
- 高い
- 知覚
- 魔法
- 反応
- 敵対的
- 言語
- 交易共通語,汎用蛮族語,魔動機文明語,魔法文明語
- 生息地
- 知名度/弱点値
- 15/16
- 弱点
- 回復効果ダメージ+5点
- 先制値
- 0
- 移動速度
- (特殊)
- 生命抵抗力
- (特殊)
- 精神抵抗力
- (特殊)
攻撃方法(部位) | 命中力 | 打撃点 | 回避力 | 防護点 | HP | MP |
---|---|---|---|---|---|---|
拳 | (特殊) | (特殊) | (特殊) | 5 | 91 | 64 |
特殊能力
[常]毒、病気、精神効果属性(弱)無効
これはアンデッドの共通能力.
[常]精神効果無効
[常]剣のかけら(1巻425p)=10個
[常]シャルフ・アディクション
「香辛料」によって自身の能力が増強される.この効果による増強の度合いを「シャルフレベル(SL)」と表すことにする.
自身の身体で「香辛料」を感じる,他者から「香辛料を含むもの」を与えられる,あるいは自ら「香辛料を含むもの」を食すたび,SLが「1」上昇する.1ラウンドで上昇するSLは「1」までである.
他者によって「香辛料を含むもの」を与えられる場合,与える側はその動作を射程/形状「1(10m)/起点指定」で,「戦闘準備」もしくは「補助動作」で実行できる.「戦闘準備」で与えた場合,1ラウンド目の「補助動作」でSLが上昇することはない.
本戦闘では,「香辛料」を所持しているのは「レッサーオーガ」のみである.
SLの上限は「4」で,この魔物の登場時のSLは「0」である.SL別の能力値は以下の通り.
SL | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
移動速度 | -/0(飛行) | -/10(飛行) | -/20(飛行) | -/30(飛行) | -/40(飛行) |
生命抵抗力/精神抵抗力判定 | 9(16) | 10(17) | 11(18) | 13(20) | 15(22) |
命中力/回避力判定/魔力(※1) | 7(14) | 8(15) | 9(16) | 11(18) | 13(20) |
打撃点 | 2d6+0 | 2d6+4 | 2d6+8 | 2d6+12 | 2d6+18 |
(※1)魔力が増強されるということは,「魔法行使判定」の基準値が上昇するだけでなく,魔法ダメージも上昇することに注意.
[常]シャルフ・リライアンス
SLが「1」以上の時で,この魔物が自身の手番開始時点で「香辛料を含むもの」を30秒(3ラウンド)以上摂取していない場合,SLが「1」減少する.
[常][宣]︎魔法適性
戦闘特技《ターゲッティング》(1巻280p),《魔法収束》(1巻291p),《魔法制御》(1巻291p),《魔法拡大/数》(1巻289p)を習得している.
[常]限定2回行動
主動作を1ラウンドに2回行える.原則同じ主動作を1ラウンドに2回できないが,「[主]シャルフ・イーツ」のみ例外とする.
[常]複数宣言=2回
1ラウンドに宣言特技を2回宣言できる.(※2)
(※2)この魔物の場合だと宣言特技に分類されるのは《ターゲッティング》以外の3つ.
《魔法拡大/数》は「適用」が10秒(1ラウンド)持続なので,1回だけ《魔法拡大/数》を宣言すれば,この魔物が1ラウンドに行う主動作2回どっちとも適用される.
だけど《魔法収束》《魔法制御》は「適用」が1回の魔法行使なので,上のようにはならない.1ラウンドに行う主動作2回どっちともに使いたいなら,2回宣言する必要がある.
[常]シャルフ・シュラッグ
この能力はこの魔物のSLが「1」以上の時に有効となる.
この魔物に近接攻撃を行い,命中させてダメージを与えたキャラクター,及びこの魔物が行う近接攻撃の回避に失敗したキャラクターは,以後1分(6ラウンド)の間,「香辛料を含むもの」として扱われる.
[主]真語魔法、操霊魔法、深智魔法6レベル/魔力(特殊)
真語魔法【ナップ】(1巻249p/MA69p),【ライトニング】(1巻251p/MA70p),操霊魔法【スタン・クラウド】(1巻259p/MA81p),深智魔法【トキシック・ブリーズ】(MA88p),【スリープ・クラウド】(MA88p)は使用しない.
これはこの魔物と同じ場に登場する魔物全てに適用される.
[主]シャルフ・キャプチャー/(特殊)/回避力/消滅
この能力は「香辛料を含むもの」1体を対象として使用できる.香辛料を意地でも摂取するために,命中力判定による強烈な近接攻撃を行い,その後対象の拘束を試みる.対象に「打撃点+6」点の物理ダメージを与える.
この攻撃が命中し,対象のHPに「1」点以上のダメージが入った場合、対象を拘束する.対象は移動できなくなり,引き剥がし(後述)以外の主動作を行えなくなる.また,回避力判定が自動的に失敗する.
キャラクターを捕捉している時,この魔物の行える主動作は,捕捉しているキャラクターを対象とした「[主]シャルフ・イーツ」だけになる.
捕捉されているキャラクターが脱出を試みる,あるいは他のキャラクターが捕捉されているキャラクターの脱出を試みる際は,引き剥がし処理(3巻341p)に従う.
[主]シャルフ・イーツ/必中
この能力は「[主]シャルフ・キャプチャー」によって,捕捉されているキャラクターのみを対象とする.捕捉している対象を捕食する.対象に「打撃点+6」点の物理ダメージを与え,「対象のHPの減少量」と同じだけ,魔物のHPを回復する.
捕捉された対象は,HPが「0」以下になった後も「生死判定」(1巻118p)に失敗するまで捕食され続け,「生死判定」に失敗すると捕食は終了し,対象は死亡した状態で放棄される.次のこの魔物の主動作以降は,「[主]シャルフ・キャプチャー」に記述されている主動作の制約は解除される.
戦利品
- 2〜10
- なし
- 11〜12
- 古びた杖(200G/白A)
- 13〜
- いにしえのローブ(3,300G/白S)
解説
上質な香辛料が採れた故郷を護ることができずに,強い怨念を残して死んだ,辛いもの好きであった魔法使いの成れの果てである.魔動機文明時代最末期に死んだ魔法使いの亡者であり,非常に強力な魔法を操るが,それは辛いものをどれほど摂取しているかによって大きく変動する.何も摂取しなければ自ら動くことすらままならない.
生活の全てを魔動機に依存していた魔動機文明時代最末期,自ら魔法を操ることが小馬鹿にされるようになっていた時代,彼女はそんな魔動機を信じず,自らが魔法を使うことで危険から回避することを美徳と信じていた.反面,周囲からは小馬鹿にされていた.
そんな彼女は〈大破局〉に際して蛮族が旧シラネ村に大量に攻め込んで来た時も,決して魔動機に頼ることなく,自らの魔法で防衛しようとした.しかしそんな彼女の行いを支える者はおらず,数の差で敗れ,死亡してしまうことになる.
そんな彼女は今に至るまですべての生者に嫉妬し,憎み続けている.生きているものを見つければ,対象を死亡させるまで殺さずにはいられない.
太陽の下では存在できず,消えてしまうが,夜になると再び現れる.そしてこの生活を〈大破局〉から約300年間に渡り,旧シラネ村の廃墟で行い続けてきた.
そんなシラネ村では近年,名産物の香辛料を利用した,様々な旨辛料理,激辛料理が生み出され,実際にハーヴェスではチェーン店が急速に展開を始めている.
彼女はそのことに気がついてしまった.そして,ますます生者への嫉妬が増大していった.
そんな彼女の潜む旧シラネ村に迷い込んだオーガの群れは,彼女の姿を目にする.彼女の生者への嫉妬は,オーガの身を震わすほど強力なものに感じた.彼女も迷い込んだオーガの群れにすぐさま気づいた.
オーガの群れは,彼女にこう問いかける.「そなたが求めるものは,何か」と.
「……シラネ村の……香辛料……取ってくるのです………私は許せない……いくら世代が変わろうとも……ああして平然と暮らしている奴らの姿が………」
「……かの香辛料があれば……私はかつての力を取り戻せるはずです……貴方たち……目的は同じでしょう……しかし私はかの香辛料のエネルギー無しには……何も動けない……」
「……だから……取ってくるのです……分かるでしょう……もし貴方達が立派な策士なのなら……分かるでしょう……」
オーガ達の判断はみな同じだった.そして,シラネ村の偵察をレッサーオーガ達に行わせ,自らも潜入調査を行い,策を万全にした上で急襲したのだった.
香辛料で力を取り戻す彼女だが,長年動けなかった代償は大きく,かつては真語魔法&操霊魔法ともに11Lvまで有していたが,若干魔法性能が低下している.知力も大幅に低下しているようだ.