容姿・経歴・その他メモ

★大病を患ったことがある
★異性の家族がいない
★異種族を怖がっている（いた）


元気になったのでお外に出てきた人間の少女。
ずっと家にいたせいか、ちょっとズレてる。

私、今でこそ元気溌剌ですけれど、小さい頃は毎日天井を見て暮らしていました。
とっても重い病気にかかっていたのです。あの時は、お母様とお姉さまにたくさんご迷惑をおかけしました。
たまに調子がいい時は、ベッドから窓の外を眺めていました。窓の外から見える街の景色からは、いろんなもの、いろんな人が見えました。
うふふ、今だから言いますけれど…あの頃は窓越しに見える異種族の人たちがとっても怖かったんです。

ベッドの上で天井を見て、窓から外を見て、友達のマーちゃん（クマのぬいぐるみです。お恥ずかしい話ですけれど、今でも持ち歩いてるんです）に話しかける。
そんな毎日でした。
ある日の事です。お母さまが一人の男の人を連れてきました。
とんがり帽子に無精ひげ。全身真っ黒の服。

「僕はね、魔法使いなんだ」

私は「まぁ！」と口に手を当てて驚きました…本で見た通りの見た目でしたから。

「君を治しに来た」

魔法使いの男の人はそれだけ言うと、あれやこれやと色々と魔法を使ってくださいました。
魔法使いの男の人が来てから一か月で、なんと私は…外に出ることが出来るまでに回復したのです。

何かお礼をしたいなと思っていたのですが、魔法使いさんはフラリといつの間にかどこかへと消えていました。
うふふ、妖精さんみたいな方でしたね。もしお父様がいたとしたら、ああいう人だったら良いなと思います。

それから私は…女の子がお姫様やお嫁さんに憧れる代わりに、魔法使いに憧れるようになったんです。
地道に勉強してお師匠様の元に師事して、こうして晴れて一人前の魔法使いに私は成れました。
今はもう健康になりましたけれど…あの頃と私は変わっていません。窓越しに眺めていた世界に憧れていた気持ちは同じなんです。
これからは窓を開けて、自分で外の世界を歩いていきますね。

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