「私達のような力の弱い者たちは少なくないです。その中でも、私のように賢い者は多いわけではありません。そんな弱い者たちのため、特別賢い私は考えたのです･･･圧倒的な破壊力で全てを打ち破れば解決、と。」
「残念ながら、賢い私ですら魔族や魔物の全てを知ってる訳ではないのです。では、どう立ち向かえば良いのか･･･それは簡単です。絶大な威力で攻撃すれば良いのです。」
「小さい弓では非力ですからね。私の持てる最大限の大きさになるよう、賢い私が工夫をこらしているのです。」
「私の自信作のこの子たち･･･どうでしょう、やはり大きさはロマンだと思いませんか？もちろん、実用性もありますよ。威力だけで無く、威嚇としても。戦わずして勝てるなら、それが一番ですから。」
「戦闘ですね。決意と情熱、そして120%の情熱を上乗せして、頑張りましょう。」
「どんなに素晴らしい技術や魔法も、一人一人が扱えなくては皆が生き抜くに至らないのです･･･だからこそ、どんな人々でも扱える技術や技巧も紡ぐ必要があるのです。」
「家族の中で、私は一番手先は不器用だったのです。それでも家族は、私のことを大切に育ててくれたのです。おかげさまで、元々賢かった私は、殊更に賢くなりました。ふふん。」

・復元師(リペアラー)　5
幼少の時から何度も触れていた上に、今も形見の魔導機器の修復などを行なっている。家族の中では不器用と言えど、その知識も腕もプロに匹敵する。

・発明家(インベンター)　4
今も発想力は健在。武器などを魔導機術を主とした技術によって、自らが使いやすいようにして扱っている。

・通訳(リンギスト)　1
アースト強射団に所属した際に行なっていた。主にリカントやウィークリング。

魔導工房の技師である父と魔導機術に長けた母、そして7歳上のとても器用な兄を持つ。
遺跡内に工房を持つレプラカーンの一家に生まれた。誕生日は12月21日。
家族で機甲神アールマータを信仰しており、工房のある遺跡内に存在するアールマータの像に家族でよくお祈りをしていた。
そのせいか、夢の中では何度か会っているものの、話した内容は覚えていない。
幼い時から物覚えが早く、魔導機術だけでなく、外の世界の物にも興味を持つようになる。
また、子供ながらに工房にある物を組み合わせている様子を見た家族からは「天才だ」「賢い子だ」と良く言われて育ったため、自分のことを賢いと自負する性格になった。

しかし、家族の中でカノンの手先は不器用な方だったため、段々と工房で魔導機を弄るよりも、本を読む時間のが長くなっていく。
さらに歳を重ねるごとに工房で働くことに興味を示さなくなり、同時に外の世界へ思いを馳せるようになる。
そんな彼女の思いを、家族は「無理に工房に残ることはない」「大人になったら外の世界を見るといい」と言って、尊重してくれていた。

外への興味が強くなってくると、父は冒険者の知人などを紹介してくれたり、外へ良く連れてって貰えるようになった。
父はハーヴェス国王であるヴァイス・ハーヴェスと知り合いで、父が国王と謁見にもついて行くことがあった。
その中で偶然にもヴァイスと二人きりになったことがあり、いきなり髪をわしゃわしゃとされたことがある。

そんな家族に愛された幸せな生活を送っていたのだが、14歳になったある日、突如遺跡にやってきたバジリスクによって工房が襲撃され、目の前で兄は石にされ、彼女を庇い両親は命を落とし、彼女自身も毒を受けてしまう。
兄と両親の変わり果てた姿を目の当たりにしたショックからか、それ以降しばらくの記憶がない。

その次の記憶は、父に紹介された冒険者と医者にベッドで呼びかけられ目覚める所だった。
後日、遺跡は奪還され、彼女の元には家族の遺品が送られる事となる。
その中には彼女が成人し、家を出るときの選別にと家族が用意してくれたマギスフィアや小銃もあった。
15歳までは一人工房で塞ぎ込んで暮らしていたが、工房を己斐にしてくれていた人々が様子を見に来て世話をしてくれていた。

その際に外のいろいろな話を聞いて、今一度外に出る決意を固めていく。
話を聞いていた中で、ドーデン地方に「生き残る術に長けた、弱き者たちが強くある傭兵団がいた。」と言う話を聞いて、自分も強くなれるのかと思い、興味をもつ。
段々と回復していった彼女は、自分がここから外へ出て、ドーデン地方に行きたいことを来てくれた人々に伝えるようになる。

16歳になった日、彼女の元には、隠す気のない王家の意匠の入った手紙が届き、中にはキングスフォール行きのチケットが入っていた。
この手紙を驚きながらも受け取り、彼女はとうとう工房を出る決意を決める。
キングスフォールに行く当日には、工房に来てくれていた人々が見送りに来てくれていた。
彼らに感謝しながら、外の世界を見るため、強くなるために、彼女は列車に乗り、キングスフォールへと向かうのであった。

彼女にとってキングスフォールでの生活は何もかもが新鮮だった。
発達した魔導機術やハーヴェスとは大きく違う街に胸を躍らせていたのだが、しばらく宿で過ごすうちに資金に底が見え始めた。
このままではまずいと思い、目的の傭兵団を探すため、目撃情報のあったキングスフォール周辺で初めての野営をすることになる。
初めての野営に苦戦しながらも、強くなるための一心で探し続けた。
苦労の甲斐あってとうとう「アースト強射団」を見つける。
最初こそ拒否されていたが、最終的に根負けさせる事に成功し、無事に見習いとして入団することとなる。
入団初期は主にその知識を活用し、団員達に勉学を教えたり通訳をすることが多かった。
しばらくして馴染んでくると実際に戦闘の手ほどきを受けるようになり、飲み込みの早い彼女はどんどんと吸収していくことになる。
団にいる内に、段々と強くなることよりも、かつての自分の様な思いをしないよう、出来る事をしていきたいと考えるようになる。
そのため、弱き者が生き抜く術としていつかこのアースト強射術をもっと広めようと思うようになる。
18歳になる頃には自らの武器を扱いやすいように少し改造したり、団員に教わった連気を組み合わせた技を使用する様になるなど、自ら応用出来るようになった。

もう自分でも広めることが出来ると思った彼女は、団員達に礼を言いつつ、ブルライト地方へと戻るのであった。
この技術を広めるにも、まずは知ってもらわなければ意味がない。
そう思った彼女は、新たな門出に思いを馳せながら、ジニアスタ闘技場へと向かう。
自らが名声を得ることによって、非力な者や弱い者でも立ち向かえると知ってもらうために。

・名前の由来
[カノン]
カノン：英語、フランス語で「大砲」

[マリッツ]
マリッツ：人名。スイス生まれの発明家であるジャン・マリッツ、ヨハン・マリッツから。大砲製造のための垂直型ドリル装置、水平型ドリル装置を発明した。

・誕生花
[プラナタス]
花言葉：「天才」「好奇心」
12月21日の誕生花

・誕生石
[ターコイズ]
宝石言葉：「成功」「繁栄」「健康」「幸福」「旅の安全」

[タンザイト]
宝石言葉：「神秘」「冷静」「誇り高い」

[ラピスラズリ]
宝石言葉：「真実」「崇高」「幸運」