解説

　スチームポッドに似た全高3メートルほどの大きさの植物です。元は通常のスチームポッドでしたが、七色のマナの熱心な料理研究会による長年の品種改良の結果、長短多数の嚢を生やす代わりに、箱型容器状の嚢を累計5つ備えるに至りました。これは近づく動物を叩き殺したり、地面や木々に這わせて移動したりするために用いたりはしません。
　品種改良により、通常種のように蒸気を外部へ排出したり、捕食手段を取らなくなりましたが、代わりに飼育者からもたらされるありとあらゆる回復手段を餌にして成長します。回復効果を受けることで、エネルギー変換の一環で嚢に溜め込んだ蒸気を加熱し、容器内に溜め込んだ有機物も同時に加熱することができます。
　こうして加熱した有機物（＝人族にとっての食料）を飼育者に提供し、対価として自身も食料（回復）を受けることで、人族との共生関係を築けるよう品種改良されました。
　要するに自然のオーブントースターとなりました。現在はユーシズのミィルズ神殿で試験運用中ですが、回復のために膨大なマナが必要となることから、有効に活用できる人が少ないことが課題として挙げられています。