エクリロールは"紛い物"の意
ルーンフォークの集落に魔術師一家が訪れたのは、早くに亡くなった娘と同じ外見、同じ資質を持ったルーンフォークを作るため。
しかし生まれてきたのは真逆の資質を持つ個体。同じ声、同じ外見で全く違う才能を持って生まれた彼女は一家にとっては間違いなく紛い物だった。
フィロがそれを知ったのは引き取られて5年程経った頃、両親の会話を偶然聞いてしまった。人間族で言うところの8歳前後。
名前の真意を知ってからはフルネームを名乗る事は減り、専ら省略名の"フィロ"を名乗るようになった。
しかし、愛するもう一人の娘に紛い物とつけたことを両親が後悔し、改名手続きを進めていたことを知る前に家を出てしまった為、フィロはまだそのことを知らずにいる。

生来はモデルとなった娘と同じく明るく活発、誰に対しても物怖じしない性格だった。
上記の名前の真意を知ってからは自分を押し殺して一歩引いた性格へと変わっていき、口数も減っていった。
その為、魔導機械そのものではない筈が、無機質な話し方をしてしまう事が増えてしまっている。

両親がその変化に気づいた時にはもう遅く、元に戻る事は無かった。

共に人間。高名な魔術師一家であり、“知識の剣”で人材育成をしていた時期もある。
16の誕生日に事故で亡くなった娘と再び暮らしたい一心でルーンフォークの集落を訪れ、全く同じ外見のルーンフォークを生み出して貰うように頼み込んだ結果、フィロが生まれた。が、生まれた直後の適正チェックで魔術の才能が一切ない事が分かりその場では落胆。新たな娘に“紛い物”の名を与えてしまった。
実の娘と変わらない愛情を注いでいたが名前に対する後悔を常に持っており、改名できないかと相談しているところをフィロに聞かれてしまっていた。
どちらも非常に温和な性格。