あーしの過去が気になるの？
んー...気分悪くなったら言ってね。
あと、このことは秘密にしてね。
はい、ゆびきりげんまんね。

テュシア王国って国知ってる？ま、小さい王国よ。
あーしそこの王女様だったんだよ？すごいっしょ。
ま、第五王女だしだぁいぶ王位継承から遠かったけど。
んで、そこはなんつーか、武勇が大事って言うかな。
そーゆー国で生まれて。あーしほら、身体弱いからさ。
腫れ物っつーか、まぁゴミみたいな扱いみんなにされてて...
『第五王女は能無し！』とかずーっと言われてさ、
パパにもずーっとフル無視されて。うっ...あー、えっと。
話、ここまでにしない？
あーー...うん、ごめん。続けるね。
まぁ、その。兄や姉、従者や国民から、まぁ...あーーー、
ええと、まぁ、簡単に言うと遊び道具みたいな、まぁ、
好き放題にされてて。
んで、「一生このままだったら死のっかなぁ」とか思って自殺とかも試みたけど怖くてできんくて。
しばらくしてから？かな。魔神が攻めて来て。そ。王国に。8歳とかそんくらいだったと思うんだけど。
んで、そう！うち死んだと思うじゃん？それがさ、偶然生きとって。
めーっちゃ逃げて逃げて逃げてどっかの集落へたどり着いて。
名前とか偽って冒険者になって過ごしてたんだけど。
その集落、すげかったんよ。王国みたいな感じじゃなくて。
なんつーか、なんだろう？優しんだよね。新入りのあーしにも優しかったし。
野宿してたのを見かねて泊めてくれたりさ。
自由とか平等とかそん時ちゃんと知ったって感じ。
旅人の荷物パクったりして生きてた自分がめっちゃ恥ずかしかったし、
ここで生まれる子の幸せさがまぁ...ダサいけど、憎い？っつぅか、羨ましかった。
まぁそこですげー幸せに過ごしてたんが多分14歳とかかな。そんくらいで。
ほんとはずっとそこで過ごしてたかったんだけど、魔神。たぶんうちの王国襲ったのと同じやつに攫われてさ。
ヤバくない？んで、「あー。あーし死んだわ」ってマジで思ったんだけどさ。
なんか全然知らんとこに放置されて。意味わからんっしょ？んで、まー。
彼ピに裏切られたり、大切な人と約束したりして、なんやかんやでヴァグランツ。
って感じ。
めっちゃ長くなったごめんち！
...あと、ちょっとお手洗い行ってくんね。聞いてくれてあんがと。