概説

ワイズマン技能は、エーテル・魔力の両方を駆使し、立体的な魔法陣を形成して攻撃や治療を行う技能です。
　ワイズマン技能で使う魔法は、賢学、そしてそれを使う者は賢者と呼ばれています。これは、その昔、神紀文明時代の文献にそう呼ばれていたと記されていたため、こう呼ばれています。
　賢学は、支援魔法と回復魔法を得意としていますが、その真髄は攻撃と共に回復できる点にあります。しかし、研究が進んだ今でも、その原理は明確にはわかっていません。

発祥

　賢学の発祥は、神紀文明時代にまで遡ります。既に滅びてしまった都市、「シャーレアン」にて研究されており、ほかに類を見ない独自の学問でした。エーテル学・魔法学・医学を統合して生み出されたそれは、「人の進歩」を目指していると評判でした。
　このように、日々研究されていた賢学ですが、様々な戦争や＜大破局＞を経て、これらの技術や文献はほとんど失われてしまいました。
　その後、数千年の時が経ち、現在よりもおよそ150年前に神紀文明時代の遺跡から、賢学についての文献が発見され、それを元に『七色のマナ』にて再現されたのが、現在アルフレイム大陸に広がっているワイズマン技能です。
　現在では、主に冒険者に使用され、プリーストやアストロジアンと似た役割、つまり回復や防御を目的として使用されることが多いようです。

習得するためには

　ワイズマン技能は魔法使い系技能ではありますが、セージに近く様々な学問を学ぶ必要があります。具体的にはエーテル学、魔法学、そして医学の3つです。これらはすべて『七色のマナ』をはじめとした魔法学園で学べるため、賢者を目指す者の多くは、そういった学園に入ることが多いとされています。その必要とされる知識量の多さから、入学したはいいものの、知識が追いつかず賢者を諦める者も多く居ます。
　もちろん、そういった知識をほとんどなく、才能と感覚のみで賢学を操る者も少なくありません。

社会での存在

現在のアルフレイム大陸において、一般人にはワイズマン技能の存在は知られています。しかし、魔法というよりはセージのような知識人としての認知がほとんどです。逆に、冒険者の中ではかなり正確に知られており、セージと同様に膨大な知識を持ちながら、回復や防御の魔法をこなすことができると、様々な冒険者から求められています。

特徴と役割——主たる技能として

　ワイズマン技能は回復と防御に長けています。プリーストやアストロジアンと比べると、回復量では劣るものの、防御力は大きく差をつけています。事前にバリアと呼ばれる防御を貼ることで、仲間が死ぬことを防ぐ事ができるでしょう。窮地から脱するのが得意なプリーストに対し、窮地に陥るのを事前に防ぐことができるのが、ワイズマン技能の強みの1つです。
　また、最大の特徴として、攻撃しながら回復ができる点にあります。バリアで仲間を守りながら、攻撃して回復をすることができるワイズマン技能は、主たる技能として使用する点で見ればプリーストやアストロジアンよりも優れていると言えるでしょう。
　賢者にとって《魔法拡大/数》は、プリーストと違い、何をおいても習得すべき戦闘特技ではありません。一番の特徴である「カルディア」に対して効果が発揮されないからです。しかし、それでもなるべく習得しておいた方がいい戦闘特技ではあります。いざという時に、複数の仲間のHPを回復したり、強力な防御を事前にすべての仲間に付与することができるからです。

特徴と役割——兼業として

　一方で、武装に制限がなく、更に両手が塞がらないワイズマン技能は、様々な技能との兼業が考えられます。特に相性がいいのは、「カルディア」の効果で回復が可能な、シューターやソーサラー、サモナー技能でしょう。最低限の防御を仲間に与え、遠隔攻撃や魔法で敵を倒しつつ味方を回復することができます。
　いずれの場合でも、兼業とは言いながらも、賢学を基本に考えなければならないことは、心がけておきましょう。他にプリーストやアストロジアンがいるようなことでもない限り、パーティのHPを守り、維持する役割が第一です。