少しはねた黒橡色の髪と死んだ魚の様な若菜色の目をした青年。

・大切な約束をしたことがある
・絶対に知られたくない秘密がある
・かつて信頼できる友人がいた
・監禁されたことがある


誰よりも信頼していた相手がいた。忌み子の自分にも分け隔てなく笑いかけてくれる優しさを信じていた。けれどその優しさは作り物、まやかしでしかなくて。家においでと言われて着いていった先に待っていたのは、暗い地下室に閉じ込められて■■として扱われる待遇。やはり忌み子として生まれた自分の生などこんなものか。殴られ■■■、忌み嫌われて嗤われるしかない。できるだけ痛くされないように大人しくして、さっさと命が終わるのを待つだけの人生。もうそれでいい、そう思っていた。けれど思い出してしまった、ある人との約束を果たすためには鎖に繋がれていてはいけないのだと。だから逃げた。かつての友を殺して、追っ手を振り払い、命からがら村を出た。そうして、現在は故郷から遠く離れた場所で冒険者として生きている。

探している人がいる

「また会える日を楽しみにしているよ、少年」
もう一度会って、話がしたい。