スターチス・クレセント
- 知名度
- 17
- 形状
- カテゴリ
- 〈アックス〉
- 製作時期
- 魔動機文明
- 概要
- 効果
-
クレセント・ムーン
効果[補]クレセント・ムーン
〈スターチス・クレセント〉は、装備者の意思に従って大きさが変化します。
必要筋力を1~13の間で任意に変化させることができ、威力は必要筋力の2倍になります。
この必要筋力と威力の変更は、武器の変更と同じく、主動作の前にだけ行える補助動作です。
なお、初期値が必要な場合は、2dして必要筋力を決定してください。[常]ビエンナの慈愛
使用者が『種族:ルーンフォークもしくはワルキューレ』の場合、この武器を所持している間、加齢は10分の1の速度になります。
この武器を手放せば、通常通り加齢されます。用法 必筋 命中 威力 C値 追加D 射程 備考 1H 1〜13 1 2〜26 11 1 ![[刃]](../_core/skin/sw2/img/wp_edge.png)
由来・逸話
《スターチス・クレセントについて》
魔動機文明時代後期、主人を求めてラクシア中を放浪し、行く先々で人々を危機から救ったと伝えられる女性型ルーンフォーク、スターチスが持っていたとされる魔剣です。
危険な幻獣であったり、蠢くアンデッドであったり、あるいは、端的に「悪人」であったり、放浪のスターチスが、これらから民人を救ったとする逸話は、驚くほど多数が存在し、現在にも語り継がれています。
もし、そのすべてが正しいとするならば、彼女は150年近くに亘って旅を続けていたことになり、一般的なルーンフォークの寿命を大きく逸脱します。
また、事件と遭遇する確率も異様な高さになってしまいます。
そのため、一般には、今ある一連の伝説は、複数の者による功績が混在し、完全な創作も付け加えられたものと思われています。
しかし、彼女の逸話をすべて信じ、今なおスターチスは放浪を続けてい る、あるいは、ついに主人を見つけて、安らかに過ごしていると信じる者もラクシアには存在しています。
《クレメリアでのスターチスの逸話》
昔、自らの妻のために旅する冒険者がいた。
その冒険者の妻は生まれつき身体が弱く、魔力も十分に貯蓄できない身体だった。
いかなる手を尽くしてもその体質は改善できず、
そこで冒険者は、この世界にある生命力と魔力を即座に回復する伝説の木の実、世界樹の小さな樹の実を探していた。
そしてとうとう彼はその実を付ける木、ユグドラシルの木を見つけた。
しかし、ユグドラシルの木は人間に非常に敵対的だった。
何を隠そう、この木は魔法文明時代に人族によってコロロポッカの森で多くの森が焼かれた"紅葉の乱"の生き残りだったのだ。
当時まだ種の1つだったものが、焼け跡の中で唯一生き残った実が鳥に食われ、その種がこのクレメリアで育った。
人間を見るなり、無数の枝が彼に襲いかかり、もうダメかと諦めたその時、彼の前に一体のルーンフォークが現れた。
そのルーンフォークは一瞬で持っていた巨大な鎌で枝を切り裂く。
『お怪我はありませんか、"さすらい人"』
『どなたかは存じ上げませんが、助かりました』
『礼を言われるにはまだ尚早です。今はここからお逃げなさい』
冒険者はそれから命からがら逃げ帰り、しばらくして激しい戦闘音が鳴り止んだと思うと、そのルーンフォークが現れた。
彼女は黙って実を差し出すと、背を向け歩き出す。
『恩人よ、この御恩は一生忘れぬ。そなたの名を教えてくれ』
『名乗るほどの者ではございません。機会があればまた会いましょう』
振り返りもせずにそう答え、彼女は鎌を持って去っていく。
見やればその鎌はみるみる内に小さくなり、やがて懐にしまえる程となった。
彼は急いで故郷に帰り、妻に世界樹の実を与えると、妻はみるみる元気になっていった。
後日聞いた話では、多くの危機から人々を救ったとされるスターチスが持つ魔剣は、本人の意志に従ってその大きさを自在に操ることができたという。