「このままではいられるか！」
と、決意を胸に家出してきたアマデウス家長男。両親も妹とも誰一人血の繋がりはないが、血ではない絆によって堅く結ばれた家族に誇りを持っている。
　献身的でよい妹に日常生活の補助や吸精の相手といった支えを手厚く受けていたが、短命種のメリアである彼女の生涯の多くを自分のために使わせてしまうことや、いずれ来る別れの後に生きていけるよう自立する能力を鍛えるため家出を決意した。
　アルヴの文化に対して疑問を感じており、人としての尊厳や誇りを胸に立派に生きていこうと考えている。父のような立派な剣士となり、アルヴはただ庇護される存在ではなく戦う力を持ち、共に肩を並べて支え合える存在なのだと示す事を目標にしている。

　ある日、親が蒸発した彼は様々な過程を経てラルヴァの師と共に生活をしていた。師はいつかヴラスが自らの死後の処理、あるいは生きている間共にノスフェラトゥを討伐するための戦力として育て上げようとしており、ヴラス本人もその気持ちに応えようとしていた。しかしある日、師の存在を感知したヴァンパイアに襲撃されてしまう。師は誘拐され、ヴラス本人も両腕を失う大怪我を負ってしまう。幸い、そのヴァンパイアを追っていた現在の義父、ルスト・アマデウスが彼を見つけ、目をつけられアマデウス家の養子として拾われる事になった。

　かつてヴァンパイアに襲われた際、両腕の欠損と共に複数の呪いをその身に刻まれている。幾つかは解呪されているが、未だ複雑かつ多層的に重なり合った呪いは彼の肉体に強く残っている。
・回復阻害（解呪済み）
・思考のヴァンパイア化（軽度解呪）
・吸血衝動（軽度解呪）
・吸精衝動の加速（2週間→1週間）
・嗜好の増幅（吸精対象等）
それ以外は現状不明

　始まりの剣相当の力を持つ義両親がおり、戦いに関しては主に義父からの指導を受けている。冒険者となってからの話もいくつか聞いており、いくつか反面教師にしている面も。特に注意しているのは
・宴会などで軽率な行動を控える（王様ゲームとやらは人の尊厳に多大な傷痕を残す危険なゲームらしい）
・人間関係、特に女性には気を付ける
この二つは父から聞いた話でも特に印象的なものとなっている。

　アマデウス家に拾われた彼は両腕の欠損及び刻まれた呪いの影響により他人の介助無しには生活を成立させることができずにいた。そのため、義母及び義妹に長い期間生活の補助を受けていた時期がある。腕の再生後も妹の補助は習慣化しており、自立すべきだという事を理解しておきながらも彼女の善意を無碍にするわけにもいかず彼女のお世話になる事が多い。

　極めて壊滅的。基本的に師及び家族以外とまともにコミュニケーションした事が無く、相手の事を慮る能力が壊滅的に欠けている。つい最近大きな失敗を経験したからか改善の意思はあるが、ソレが実行に移せるかは不明。吸精期間が空けば空くほどその傾向は顕著に表れ、後半に近づけば近づくほど態度は悪くなり発言も暴言の域に達する。

尚本人はそもそも怒りっぽい人物である