【コボルイッツ家流生存戦術】
(ブルライト地方)- 入門条件
- 不名誉点1点以上
この流派は特殊で、不名誉点が「1」点以上ないと入門できません。不名誉点については、『Ⅱ』143頁を参照してください。不名誉点があれば名誉点の消費なしに入門できます。この流派の流派秘伝を習得すると、それに対応した不名誉点が加算されます。何らかの方法で、不名誉点が「0」となった場合は、この流派の流派秘伝はいっさい使用できなくなります(流派アイテム〈悪名無名勲章〉による場合を除く)。再び不名誉点が「1」点以上となったら再入門可能となり、流派秘伝を習得すれば不名誉点が加算されます。
ミラージ共和連邦は、13の小さな自治国家が連邦国家となったものです。その自治国家のひとつに、チュダーという都市国家があり、そのチュダーの騎士団に歴代の男系一族が所属しているコボルイッツ家という人間の名家があります。コボルイッツ家は、伯爵家で武芸に優れた家系ですが、生き残るためには騎士道精神も無視して何でもやる家柄で、しばしば他の騎士や貴族から「姑息」「卑怯」と蔑まれてきました。当のコボルイッツ家の者は、そんな他者の声は意に介せず、ありとあらゆる手段で戦場で生き残る生存術を駆使して家系を絶やさずにきました。コボルイッツ家の者に言わせれば、その生存術は、100年(ときに200年や1000年になることも)の長きに渡り伝わるものだそうです。その生存術は、「姑息」「卑怯」と大抵の者には忌み嫌われ、不名誉な行いとされますが、一部の者からは賞賛され、今では【コボルイッツ家流生存戦術】として、大陸各地で入門可能です。入門方法は、前述の通り特殊な形となります。
流派装備
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
スリーブクロスボウ | 10 | 装飾品:手 | 1,300 | 籠手に装着された弩弓で射撃攻撃可能 |
悪名無名勲章(あくみょうむめいくんしょう) | 12 | 装飾品:任意 | 20,000 | 不名誉点-50点 |
秘伝
流派秘伝の習得に名誉点は必要ありませんが、流派秘伝を習得すると不名誉点が加算されます。
《悶絶暗界殺(もんぜつあんかいさつ)》
- 必要名誉点
- 20不名誉点加算
- タイプ
- 主動作型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 転倒状態
- 使用
- -
- 適用
- -
- リスク
- なし
- 概要
- 転倒状態のとき、地面の砂や土を投げつけて目潰しをする
- 効果
この流派秘伝を習得すると、不名誉点が「20」点加算されます。
この秘伝は、地面に砂や土がまとまってある環境でないと使用できません。転倒状態のとき、地面の砂や土を手や武器で投げつけて目潰しを試みることができます。「射程:接触」として扱います。「戦士系技能レベル+器用度ボーナス」を基準値に命中力判定を行い、対象は回避力判定を行います。達成値の比べあいで秘伝使用者が上回ったら、対象は盲目状態となります。盲目状態(視覚喪失)による影響は、行動判定に-4のペナルティ修正です。詳細は『SW2.5設定』シート「ルール」視界が悪いことによるペナルティ修正の例「両眼が使えない」を参照してください。知覚が「機械」「魔法」であるキャラクターは盲目となりません。知覚が「五感」であっても「五感(聴覚)」「五感(嗅覚)」など視覚以外のキャラクターも盲目となりません。また、盲目状態は、補助動作で目を拭うことにより解除されます。なお、「分類:人族」「分類:蛮族」であるならば、目を拭うには、少なくとも片手が空いた状態でなければなりません。すなわち「用法:1H拳」以外の武器を装備していたり、アイテムを保持していたりしてはなりません。「分類:人族」「分類:蛮族」で、攻撃方法が「武器」の魔物データのキャラクターがこの効果を受けた場合、目を拭った手番で与えるダメージは「-4」点となります。
《活殺自在術(かっさつじざいじゅつ)》
- 必要名誉点
- 30不名誉点加算
- タイプ
- 常時型
- 前提
- なし
- 限定条件
- なし
- 使用
- -
- 適用
- -
- リスク
- -
- 概要
- 死んだりをする。死んだふりから最初の攻撃の命中力判定+4
- 効果
この流派秘伝を習得すると、不名誉点が「30」点加算されます。
この秘伝を習得すると、HPにダメージを受けたら、「死んだふり」を選択できます。「死んだふり」を選択したら、その場に倒れ転倒状態となり、死んだ様に見えます。その際に、秘伝習得者を中心に半径6m内にいる他のキャラクターは、真偽判定(「冒険者レベル+知力ボーナス」)を行うことができます。魔物データのキャラクターは、魔物レベルを基準値に判定します。但し、セージ技能を持つものはそのデータを用います。魔法を使う魔物の場合は、その魔力を用います。秘伝習得者は、「冒険者レベル+知力ボーナス」を基準値に判定します。達成値の比べあいに負けたキャラクターは、秘伝習得者を死んだものとして扱います。範囲外にいるキャラクターは、自動的に秘伝習得者を死んだものとして扱います。範囲外にいたキャラクターが秘伝習得者を中心に半径6m以内に入り、前述の達成値の比べあいに勝てば「死んだふり」を見破れます。秘伝習得者が主動作または補助動作を行えば、「死んだふり」は自動的に解除され見破られます。敵対陣営キャラクターの誰も「死んだふり」を見破れなかった場合、秘伝習得者が「死んだふり」の状態から攻撃を行うとき、その最初の命中力判定に+4のボーナス修正を得ます(転倒状態であることに注意してください)。
《敵前大逃亡(てきぜんだいとうぼう)》
- 必要名誉点
- 30不名誉点加算
- タイプ
- 主動作型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 乱戦エリア
- 使用
- -
- 適用
- -
- リスク
- なし
- 概要
- 敵の気を逸らせば乱戦エリアから回避力判定へのペナルティ修正なしで離脱できる
- 効果
この流派秘伝を習得すると、不名誉点が「30」点加算されます。
この秘伝は、秘伝使用者が乱戦エリアにいるときに使用できます。主動作で、突然大声を出しながら関係のない方向を見たり指差したり、掌を見せて制止するようなポーズを取ったりし、相手の気を逸らします。秘伝使用者は、「冒険者レベル+知力ボーナス」を基準値に判定し、乱戦エリア内の敵対陣営キャラクターは、精神抵抗力判定をします(複数部位がある場合はコア部位のみ)。達成値の比べあいで、秘伝使用者が、乱戦エリア内の敵対陣営キャラクター全てに上回れば、次の自身の手番で、乱戦エリアから離脱できます。このとき、回避力判定へのペナルティ修正はありません。敵対陣営キャラクターのうち1体でも達成値の比べあいに上回ったら、離脱はできません。また、乱戦エリア内の敵対陣営キャラクターに、「知能:なし」「知能:命令を聞く」のキャラクターがいる場合、効果がありません。
《烈射迅雷破(れっしゃじんらいは)》
- 必要名誉点
- 50不名誉点加算
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈スリーブクロスボウ〉
- 使用
- -
- 適用
- -
- リスク
- なし
- 概要
- 〈スリーブクロスボウ〉での攻撃を補助動作で行う、命中力判定+2
- 効果
この流派秘伝を習得すると、不名誉点が「50」点加算されます。
この秘伝は、〈スリーブクロスボウ〉を装備しているときのみ宣言できます。宣言を行うと、〈スリーブクロスボウ〉での射撃攻撃を補助動作で行えます。また、その際の命中力判定に+2のボーナス修正を得ます。装填する太矢に毒を塗っておくのが一般的です。この秘伝の攻撃に対しては、回避力判定の代わりに危険感知判定を用いることもできます。危険感知判定が秘伝使用者の命中力判定を上回れば、攻撃は当たりません。