容姿・経歴・その他メモ

顔に大きな傷痕を残した双角の人間のナイトメア。髪は色素の薄い茶髪で一部分だけを長く伸ばし、三つ編みで纏めている。

生まれ::傭兵

15歳の成人と共に、幼い頃より共に育った一人の女性を伴侶に迎え入れ、二人森で静かに暮らしていた。生まれながらにして、穢れを持つナイトメアに偏見を持たない大らかな妻。贅沢のある生活では無かったが…

〝いつかは二人で世界を旅して、見たことのない多くの景色を目に焼き付けよう〟
と誓い合い眠る日々は、何よりも幸せだった。

明くる日のこと。何時ものように、森の奥へと木の実や動物を狩りにと家を立ち、夕方頃に帰ってくると…家が燃え、愛する妻は近くの村に住む人間達の手によって…見るも無惨な姿にされていた。傍に駆け寄り、力無く横たわる妻を抱くも身体が冷たくなり、光り灯ることなく開く目に涙の痕の残されていただけ。罪の無い、抵抗を出来る力も持っていない妻を手にかけ、騒動の元凶であった自分には、牙すら剥かない愚かな村人に湧く憎悪は収まらず、一晩にして村のあった場所を血の海へと変えた。

怒りに身を委ねた時より、何百年が経ったのだろうか。

手に付いた鮮血。耳障りな断末魔。
　ふと思い出すそれらは、何時になっても付き纏う。

数多の人間を一人残らず殺め、罪にまみれてしまった自分を、妻は許してくれるのだろうか。否、許してくれるのかと待つばかりでは、きっと妻は答えは出してはくれない。

　私は、貴女の分まで世界を見て回りましょう
　　　　　それが私が出来る貴女の弔いになるのであらば

怒りに狂わされた鬼の魔物は、もう私の中には存在しません。犯した咎を背負い、孕んだ憎しみを内の奥へと抑え、古き自分を捨てましょう。貴女と誓った契りを果たすべく…全てをこの目で見て回れたのなら、また貴女が私を迎えに来て下さい。

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