パパ・・・と、おねえちゃん。
パパは、ちょっとこわいです。おねえちゃんは・・・やさしい？




ほんをよみました。おべんきょうもたいせつって、おねえちゃんが。
おべんきょうすると、おねえちゃんがよろこびます。がんばろう。


...

本棚の本を全て読みました。お母さんが好きだったらしいミステリー小説やお仕事で使っていたらしい魔術武術の参考書とか。
果てには辞書まで全部読んで、内容もほぼ全て把握しました。本当は覚えた魔術を使えるか試したかったけど魔法の発動体がなくて出来ませんした。お父さんは怖いし。お姉ちゃんは優しいけど、こんなお願いできないし。
こっそり、お母さんの遺品とかで発動体があったりしないかな？

あ、あとナイトメアだから、お父さんの目が怖いんだなっていうのも。
お母さんがいないのも僕のせいなんだなっていうのも。お姉ちゃんはヴァルキリーなのにね。

こうやって本を読んでる姿をみてさらにお父さんの見る目が悪化しました。多分、年不相応な本を読んでるからだと思う。
なら、わからないふりをしたほうが都合がいいかも？





お姉ちゃんの羽が抜かれました。最近は暴力を振るわれることが多くなってきて、それをお姉ちゃんが庇った時に。


...殺す


先ずは準備。使うものは良く研いだナイフと包帯と縄。包帯がなかったら服を切って代わりにすればいいかな。
ナイフは台所の包丁を代わりに。縄は倉庫にあった。
あとは遺品から見つけたお母さんの魔法の発動体。必死に本だけの知識から使えるようにしたロック。
異貌っていうらしいけど、音を出さずに魔法が使えるから誰にもばれずにできた。便利。
じゃあ次は時間の選択。お父さんがお酒を飲んで寝てる、そしてお姉ちゃんが寝静まってる時。


時が来た。


寝床をこっそり抜け出して、横にいるお姉ちゃんが寝てることの確認。そのあとにお父さんの寝室に。
ここからは迅速に。お父さんの胸に包帯を幾重に巻いた物を置いて、顔・・・口に馬乗りする。叫ばれるとバレちゃうからね。
それと同時にナイフを突き立てる。
苦しそうな声が御尻から。動かなくなるまでナイフを刺したままねじ込む。
これが人を殺すっていうことかぁ、なんか、おもってたより普通だね。

動かなくなった。お姉ちゃんの羽綺麗で大好きだったんだよね、僕。
さあここからが大変。
ナイフを抜き、赤があふれ出す前に包帯を傷口にねじ込む。そのあと服を切って脱がし、包帯でちゃんとした止血する。
あとは新しい服を着せて、縄を吊り下げ、そこに首をかけて死体をてこの原理で吊り下げる。
椅子を倒しておいて自殺と偽装。あとはドアから出て外からロックで内鍵をかける。
赤が付いた服や包帯は全て倉庫の奥に隠す。手を洗って、お姉ちゃんが起きてたらトイレって言おう。

死体をちゃんと調べれば死因はわかるけれど、お姉ちゃんはきっと騙せる。
村の人はお父さんのことを気味悪がり、無視したりとか色々してるから追い込まれて自殺したと決めつけると思う。
ミステリー小説みたいに、これを暴く探偵もいない。
そもそも僕が魔法を使えると知っている人もいない。ばれるわけがない。
あの世でお姉ちゃんの羽を抜いたこと、後悔し続けてね。

次の日、お父さんの死体を見たお姉ちゃんは泣いていました。ごめんね。


家に火をつけられました。

お姉ちゃんと家を出ました。
待ち構えられていました。農具や、棒、諸々を持った村の人達に。
お父さんを殺したのは早計だったかもしれない。多分お父さんがいたからしてなかっただけのことだと思う。
多分殺されるでしょう。

殴られ、蹴られ、叩かれ。意識を手放そうとしたとき。
全てが赤に染まりました。
恐らく、魔神・・・昔聞かせてもらった絵本の悪魔のような力を借りたお姉ちゃんの手によって。
赤に染まったお姉ちゃんはまるで別人で。でも心配してくれる顔はいつも通りで。

あぁ、多分村がおかしくなったのも、これを魔神が狙ってのことだったんだなって。
お姉ちゃんは悪魔討滅の旅に出るらしい。多分恐らくそれは赤に染まる、大量殺戮の旅になる。
そうして、旅に出ることになりました。

白髪、オッドアイ。姉と瓜二つ。
悪魔から人々を救うために戦っているヴァルキリー・・・の弟のナイトメア
素の性格は暗く、おとなしい。
普段は姉の後ろにぴったり隠れてる。普段はナイトメアであることは隠している。
姉に変装し、なりきったりすることもたまにある。

・お姉ちゃん
セレスティア・ポポフスキー
自分と容姿はよく似た姉。自分にとって絶対であり、最上の人。
彼女が望むことや、自分が行動することによって喜ぶことは全てしてあげたい、とおもってる。
ある日、討滅戦で疲れ切った姉が自分を求め、一線を越えたこともある。とてもうれしかった。

姉によからぬことや殺意を向けたりする相手をこっそりと始末したり、影で討滅戦の後始末をしたりしてる。
姉が魔神に騙されてることも、普通の人々を殺していることも把握しているが、特に思うことはなく、ただただ愛情を注いでいる。なんならお姉ちゃんに殺されて羨ましいなぁって。最上の最期だよね？
ただし、ブラッドマーカーのせいで影で動き辛くなり、そこだけはちょっと不満。

・小魔テュラン
姉の周りにたまにいる魔神。全ての元凶なんだろうなぁって思ってる。
糞うざくて始末したいけどお姉ちゃんが悲しむと思うので見逃してる。
姉の近くにいる生物は自分だけでいいのに。