あの世で現世へと向かう列車に乗っていたが、何かの拍子に列車から落下してこの世界に迷い込んでしまった。
その際、世界の理によって体が書き換わってしまい。体はナイトメア(リルドラケン)となり、体温は気持ちひんやり、そして欠損していた指が生え治った。

　迷い込んで落ちた先はカスロット砂漠の真ん中、冒険者と魔物が戦っている所へと顔から落ちる。
突然のことで混乱していたが、直感的に冒険者が持っていたトマホークを奪って、魔物にたたきつける。それがこの世界で初めての魔物退治だった。

　魔物を倒した後、冒険者パーティに保護され、流れるようにリルドラケンが店主をしている酒場でお世話になることになった。それから2年。宿代代わりに酒場の手伝いをしながらこの世界に馴染むようになったある日、遺跡帰りの冒険者が遺物を見せつけて自慢していた。
その話を聞いて、ふと疑問に思う。自分がこの世界に迷い込んだのは遺物の力の可能性があるのでは？なんなら遺物の中には元の世界に戻れるような機能がある遺物があるのかもしれない。
　店主にはお世話になっていたが、それ以上に凶尾の人たちにはまだ返せていない恩がある。元の世界に戻れるような遺物を探すために冒険者になるべきか...そう迷っていると、店主から冒険者になるように背中を押された。
そして彼女はそのまま冒険者となり、元の世界に戻るための旅へと出る。

　彼女は別世界の住人だ。その昔、彼女は傲慢な性格で、人類を見下していた。だが、その性格が祟って、斜歯忍軍という忍びの集団に捕まり、実験体として様々な実験を受けた。この世界へと迷い込んだ時に、指は治ったがそれ以外の名残がまだ体に残っている。彼女はその傷を見られることや過去の詮索を嫌っている。ただし、思い出してたまに口からゲロることが多々ある。

　彼女は元の世界で、特定に団体に酷い目にあわされた。そのせいで性格は卑屈になり、不幸体質によって事あるごとに不幸が降り注いでくるようになった。そういう所から元から人間という存在とは正直関わりたくなかったが、この世界でナイトメアという差別対象の種族へと転生？してしまったことでなお、人間という存在と関わるのが怖くなった。