身長160cm前後　髪は茶　瞳は紺青
軽装を好んでおり、体の動きを妨げるものは滅多につけない。

育ての親に拾われた
一定期間の記憶がない
自殺を試みたことがある

自分の銃には必ず「ゼロ」と名づける。

3回以上セッションを共にしたキャラは書いていこうかなぁと。

ヒイロは物心ついた頃には冒険者兼傭兵であるアッシュという男と行動を共にしていた。
アッシュが言うには「廃墟に横たわっていたから物でも漁ろうかと思ったが、生きていたから拾った」らしい。
ヒイロ自身は目覚める以前の記憶などなかったのだが。当然、親の顔なんて知らない。名前もアッシュにもらった。
行きどころのないヒイロはアッシュと共に幼いながらも傭兵として活動をすることになった。

傭兵としての生活は正義ばかりではなかった。当然雇われればどんなことだってやってきた。
そんな中ヒイロはアッシュに生きる術と銃の扱いについて教えてもらった。飲み込みが早く、銃の扱いもすぐに慣れた。
およそ10歳の頃だ。危険な任務を受けたヒイロ達はいつも通り速やかに任務を遂行していた。が、トラブルが起きた。
待ち伏せに遭ったのだ。おそらく雇い主側の情報漏洩、つまりスパイに潜り込まれていたのだ。
2対多数という戦場の中二人は予想外の事態にも関わらず冷静に敵を殲滅していく。静かになった戦場でクリアリングをかけようとしたその時、アッシュが隠れていた敵に撃ち抜かれてしまう。
ヒイロは冷静にその敵を倒し、アッシュの治療をしようとしたが、ものの見事に急所を撃ち抜かれてしまっていた。
「自分のことはいいから任務を遂行しろ」とアッシュ。その場を動けないでいるヒイロにアッシュはもう一度語りかける。
「いいか、俺たちは傭兵だ。何よりも任務遂行が優先だ。仲間が倒れても、任務遂行の妨げになるなら捨て置くべきだ。…それがたとえ愛した相手であっても。
甘さを捨てろ。でなければお前が死ぬぞ。…俺はどうせここで死ぬ。だから最後に傭兵として教えてやる。俺たちが信じられるもの、
それは国でも雇い主でもない。隣人なんてもってのほかだ。信じられるものは、己と任務だけだ。」
ヒイロは黙って聞いていたが、その瞳に確かなものが灯っていた。
「さぁ、お前に新しい任務だ。…敵に捕まる前に俺を始末しろ。」
ヒイロはただ頷いた。
「いい子だ。最後に俺個人からお前への遺言だ。“感情のままに生きろ”。」
そう言って目を閉じるアッシュ。そしてヒイロは…。









その後、暗く冷たい空間に乾いた銃声が響いたのであった。

あの日から数年がたち、ヒイロは冒険者となっていた。一人で依頼をこなすことがほとんどだが、雇われで一時的にパーティーに参加するなど傭兵まがいのことは続けていた。
「依頼を遂行するためならどんなこともする」という噂がギルド内で噂になっていた。若いが、クールで寡黙な雰囲気で人を近づけないオーラを放っていたため、信憑性が謎に高まっていた。
実際ヒイロは己の命を顧みず依頼をこなしていた。パーティーで魔物討伐していた時にも壊滅寸前、残弾もなしという状況で、魔物を誘き寄せマギスフィアを暴走させ自爆をしたことがあった。
その後プリーストの必死の回復によって一命を取り留めたが、本人は一言礼を言うと「任務は完了した。報告に戻るぞ」と平然と言ってのけた。
噂になる際多少の脚色はあっただろうが、そういった内容のものが広がるようになっていたのだった。

そんな中、当の本人は今日も仕事を求めギルドへ向かうのであった…。

死に引き込まれる意識の中、アッシュのことを思い出していた。
奴はいつでも自由だった。冒険者という稼業に囚われず、何でもやっていた。今思えば、あいつは冒険者なんかじゃなかったんだろうな。
…もし、あいつと同じように生きてみれば、「感情のままに生きる」ということが理解できるのだろうか。
俺個人にも冒険者に拘る理由なんてない。なら、答えは一つだ。
命の保証があるなんて傭兵らしくもない。だからこそ、生きるためにどこまでも汚く足掻き続けられるのだから。
そうして俺は、ヴァグランツとして生きることにした。