容姿・経歴・その他メモ

プロフィール

・176cm 58kg
・ウルシラ地方セブレイ森林共和国出身

経歴

・大切な人と生き別れている
・忘れられない恐怖を体験したことがある
・同じ夢を何度も見ている

冒険に出た理由

・倒すべき相手がいる

その他

・元教師。嘗ての教え子を追って学び舎を離れ、武器を手に取った。
・現在は探偵業を営んでいる。情報を集めたいし、何より困っている人には手を差し伸べたい。

専用装備

道標の柱石

　先端に黄色い旗の取り付けられた槍。目立つ色であること、軍師として味方を鼓舞する立場にいることから自身を道標に喩えての名。

履歴

　セブレイの一角の、ごくごく普通の家庭で生を受けた。生まれながらに人殺しの烙印を押されかけるも、辛うじて母親は生還し、そのためか両親に愛されて育った。周囲からは避けられることも多かったが、特段気にすることもなかった。誰しもが誰かからは嫌われるもので、自分はたまたま避けられがちなだけ。それも、生まれというどうしようもない部分で。なら、気にするだけ無駄だ。それが両親の教えであり、またファーネ自身の考え方でもあった。
　そんな彼女は成人してから教師になった。ラクシアの歴史に、こと魔動機文明アル・メナス時代に興味があったので、それを活かして歴史の先生になることを選んだ。口癖は「故きを温ねて新しきを知る」。過去から学べばこそ、いまがあるのだと。これからの生き方を模索するうえでは歴史が大いに役立つと。歴史を通してそんな自身の信条を説きながら、子どもたちが歩みたい道を歩めるよう助言をしたり、あるいは自身でも行動を起こしたり。とかくするうちに、街中を東奔西走するファーネの姿は随分と親しまれるようになっていた。
　そんな折、気がかりな教え子ができた。自身と同じくナイトメアで、いつも何かに怯えている少女。名前はファイク・フェアツィヒト。自身はおろか同級生にまでびくびくとした態度で接するため、ファーネとしては不安で仕方がなかった。
　怒ったりしないからお話をしよう、と聞き出してみれば、なんでも生まれながらに母親を殺してしまったらしく、父親や近隣住民からずっと虐げられているという。先生や同級生と共に過ごす時間だけが、唯一の安寧なのだと答えた。これを聞いたファーネは、なんとか彼女が平穏な暮らしを送れないものかとこれまた街中を駆けずり回った。ところが、忌み子の烙印はそう簡単に消せるものでもなく。結局、ファイクに「もういいよ。その気持ちだけで嬉しい」とまで言われてしまった。
　それならば、せめて学校にいる間だけでも。そう思って、あれこれと気にかけて接していた。ファイクも特別それを嫌がることはせず、むしろありがたく思っていた。そうして数年が経ち、彼女は無事卒業していった。
　それから1年。ファーネが20歳の時だった。
　蛮族の群れがやってきて、街を焼いて行った。教え子たちが、住人たちが死んでいく。ファーネは何もできなかった。混乱の中で手を掴めた数人の教え子を連れて隠れるばかりで、それ以外は何も。
　辛うじて見つからずに済み、一通りの破壊を終えて蛮族たちの去り際をぼうっと見つめていたらば、見覚えのある影と目が合った。
　常に物怖じしていたあの少女──ファイク・フェアツィヒト。彼女がじっと自身を見ていた。
　ファイクは蛮族たちを先に行かせるとファーネに近寄って一言。
「ごめんね。先生のことは嫌いじゃなかった。でも、あのひとは私を必要としてくれたから」
　そういってファイクが指したのは、はるか先を歩くひとつの影。湾曲した角に皮膜の翼、そして腰から提げた一振りの妖しい剣。蛮族の長足り得る誇り高き竜(ドレイク)の姿が其処にあった。
「次に会う時は、逃がしてあげられないから。さよなら」
　それだけ告げて彼女はドレイクの背を追いかけ消えていった。
　信じられなかった。まさか、あの子がダークナイト(蛮族に与する忌み子)となっていただなんて。
　しばしファーネは頭を抱えることになった。私が悪かったのだろうか。知らぬうちに傷つけていたのだろうか。答えの出ない問いをひたすら自分にぶつけては苦しむ日々。みるみるうちにやつれていった。それでも教壇に立って子どもたちを教え導く日々。ところが教え子たちにすら憔悴ぶりが見抜かれており、「先生だいじょうぶ？」などと心配される始末だった。
　そんなある日。試験問題を間違えたというので塞ぎ込んでいる教え子の話を聞いているうち、ふと気が付いた。
　ファイクのことも、これと同じだ。道を違えたならば、引き戻すのが教師の務めではないのか、と。それに、私の取り柄は、教え子のために東奔西走するところだったはずだ。あれこれと悩むのは後回しで、まず行動を。今までだってそうして生きてきたはずだ。
　ならば、すべきはひとつだ。蛮族に与するようなことはやめさせなければ。そのためには、蛮族たちに打ち勝てるだけの、ファイクから逃げずとも済むほどの力が必要だ。彼女を追いながら各地を巡って力を着けよう。
　そんな発想から学び舎を離れ旅に出たファーネ・ヴァクストゥームは、やがて、ブルライト地方ハーヴェス王国へと辿り着いた。ひとまず活動拠点を求めて叩いたのが、〈月影の花園亭〉の扉。嘗ての教え子を巡るブルライトの旅路は、これより始まる。

セッション履歴

収支履歴