容姿・経歴・その他メモ

マーズ。176cm。
ハーヴェス南部の森の奥地に存在する小さなソレイユ集落の生まれ。
8歳のころ、両親と3人でピクニックに行っていたところ、3人の前に森の主であるウルトラゴールデンゴリラが現れる。
ゴリラはマーズの両親の強さを見込んで決闘を申し込んできた(ゴリラは喋れないが、簡単なソレイユ語が扱える)。
マーズたちの集落ではウルトラゴールデンゴリラに決闘を挑まれるのは戦士として最高の栄誉だと考えられており、両親は快くそれを承諾。マーズに応援されながら決闘に臨むことに。
しかし森の主には敵わず、圧倒的な力の前に敗れることとなる。

両親を失ったマーズだったが、これにより森の主に勝利することを目標とするようになる。
仇討ちのような感情ではなく、ただ強い相手と戦い、勝利したいという単純な欲求から来るものだった。
以来マーズはウルトラゴールデンゴリラに認められるため、鍛錬と実戦を積んでいった。
しかし、何度かウルトラゴールデンゴリラには出会えたものの決闘を受けてはもらえず、無理やり挑んでも適当にあしらわれ実力の差を思い知らされるだけの日々が続いた。

そんな生活を続け、マーズも15歳になり成人として扱われるようになった。
成人になれば、大手を振って集落を離れ、森を出ることができる。
森の中が物足りなくなったわけではないのだが、森の外にも強くなるヒントがあるかもしれないと考えたマーズはよく考えもせず森を出て、近くの街を目指すことに。
ハーヴェスのほうが近いのだが、方向音痴なマーズが1年ほどの放浪の末にたどり着いたのは魔動死骸区だった。

そこでマーズは運命的な出会いをする。
同い年のとある少女と出会い、「薬」を勧められたのだ。
マーズは言われるがまま「薬」を飲み、その効果の虜になってしまった。
「薬」を手に入れるためにその少女のいいなりになって魔物たちと戦わされていたため、腕が鈍るようなことはなかったものの、「薬」のために生きているような生活がしばらく続いた。

そして一生そのままかと思われたマーズに、幸か不幸か転機が訪れる。
5年ほど経った頃、「薬」が効きづらくなってしまったのだ。
摂取しすぎて耐性が付いたのか、最近防具に施した強化が原因なのかはよくわからない。
だがどちらにせよ、少女から貰える「薬」では足りなくなってしまった。
「薬」は欲しいが効かない量ならもらう意味もないし、ないならないで困るものでもない。
21歳になったマーズは死骸区を出て、純粋な鍛錬の日々を再開することにした。

死骸区を出たマーズは「倒して大丈夫そうな相手」を倒す生活を続けていたのだが、なぜか人々から感謝され、食べ物やお金を貰って生きていけた。
世間では「｜放浪者《ヴァグランツ》」と呼ばれる行為だと彼女は知らないが、とにかく人々からはそう認識されていた。
収入のほとんどは「薬」のために消えていた(たまに死骸区に戻っては少女から大量に買い込み、一度に倍の量を消費してなんとか効果を得ていた)のだが、人々の善意に支えられ食べるのに困ることはそうなかった。

そんなある日、死骸区へ「薬」を買いに行くと、いつも「薬」を売ってくれていた少女が見つからない。
話を聞いてみたが、もうここにいないということしかわからなかった。

「薬」の手持ちはもう1本しかない。
消えた少女――メイファという名前だったはずだ――を求めて、マーズは死骸区を後にするのだった。

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