ウルシラ地方のある森奥の村(厳密に位置を決めるならセブレイ大樹海のどこか)にて生まれる。ヴァルキリーは本来なら神殿等に引き取られ育てられる事が多いそうだが…ちょっと生まれた場所が僻地も僻地過ぎた。
神官はたまーに訪れたが、神殿は遠く、村の住人達も老人多め。村全体からは「なんかありがたい子」「親切な子」「力持ち」くらいの認識。そんな訳で生まれて10までは田舎で育った。余談だが、その時から“ありがたい子”として扱われた為に自己肯定感は若干高かった。

転機が訪れたのは11の夏、村に訪れた旅の神官に親切を焼いてから。重そうな荷物を背負った彼を見かけ、いつもの様に笑顔で声を掛けに行き、いつもの様に翼を広げ…

そこからは急展開だった。神官はまずエーレオルに“ヴァルキリー”という種族の事を教え、村の住人や彼女の親、そして彼女自身に神官(及び自身の所属する神殿)としては引き取りたいという旨の事を伝えた。

あまりにも急な話だった為、流石に両親は戸惑った。戸惑ったのだが…神官の熱意、そして自身の事を褒められまくって調子に乗り切った娘の勢いに根負け。そんな訳でエーレオルは神殿で暮らす事に。

そんな訳で始まった神殿暮らし。やはりヴァルキリーは神殿でも珍しいらしく、そこそこありがたがられて過ごした。(おだてれば喜んで雑事をやる為いざという時の荷物運びとしても重宝された)
暫くは聖職者としての勉強、そして自衛の為という事で戦士としての訓練も積んで行った
…ものの、聖職者としての諸々は今一身に付かず、結局神殿を出るまで一人前として認められる事は無かった

しかし、戦士としては別だった。
正しく“神に愛された”としか言い表せないほどの戦士の才能を見せた彼女は、筋力こそ多少低かった物のスポンジの様に訓練の内容を吸収し…ものの数年で神殿内でも一人前として認められるほどの戦士となった。

その後は神殿にて暮らしつつ、時折神殿所属の戦士として任務に向かう生活を送っていた。
余談だが、副業として冒険者もしていたとか。

・実は苗字もちゃんとある。ただ神殿に引き取られてから段々名乗らなくなったらしい。心境の変化でもあったのだろうか？

・趣味/料理。『神殿の料理は美味しかったけど全体的に薄味で、お手軽にジャンキーな物を食べたい時は自分で作るのが一番安上がりだったから』みたいな理由で身につけた。案外様になっている。

・引き取られた神殿はダリオン。習慣として祈りが身に付いた為に漂流後も欠かしてはいないが、特にダリオン信者かと言われるとそうでもない。信心深い方ではあるのだが、特定の神格を深く信仰している訳ではないらしい。

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