容姿・経歴・その他メモ

【経歴表】
■異性の家族がいない
■大好きな食べ物がある(あった)
■空腹のあまり失神したことがある
【冒険に出た理由】
■身分を隠すため


コイルの家族は、皆罪人だった。罪人扱いされていた。コイルの父は身分を隠して結婚したが、やがて露呈し母に逃げられていた。コイルがまだ物心つく前の出来事だった。
魔動機文明時代の大破局の折、コイルの先祖は命ほしさに蛮族に寝返り、人族の文明破壊に手を貸したと言われている。
そんな証拠は残っていないし、どういう経緯でそうなったかなど伝えれていない。しかし世界は、コイルたちをそう扱った。

並のレプラカーン以上に、コイル一家は人目を避けて生きてきた。迫害されるのが恐ろしくて、姿を隠して生きてきた。
毎日ひもじい思いをした、それでも迫害される心身の痛みより、空腹感の方がマシだった。極度の空腹は、魔動機をいじることで誤魔化した。魔動機の上で倒れたことも何度もあった。

それでも、生きていくために必死になってもがいた時に食べられる、温かい食事は何よりのごちそうだった。特に父親が作った湯気が立つカレーライスをおなかいっぱい、おかわりまでして食べるときが至福の一時。父のカレーライスは食べ応えがあって、いくらでも腹に入った。

そうしてこそこそと父と隠れ住んでいたある日、ハーヴェス王国のそばで不思議な光景を見かけた。被差別種族であるナイトメアの男が、腰のベルトに手をかけて何事か叫んだかと思うと、次の瞬間には別人のような格好に変身していた。そしてゾンビマンを名乗りながら、魔物に囲まれた冒険者たちを救うべく二丁の銃を巧みに操り敵陣に突っ込んでいったのだ。
彼の活躍で、冒険者たちは救われていた。彼はフードを取られて、慌てて逃げるように去って行った。コイルは姿を隠して、彼とすれ違い顔を覚えた。

月狼亭所属の冒険者、クロガネ。いやゾンビマン。彼のように自分の立場に負けずに、人を救うことが出来たら。そうすればきっと、俺もヒーローになれるかもしれない。
少なくともたくさん依頼をこなせば、名声を得て自分たち家族は生きやすくなるかもしれない。

でもせめて最初は、人里離れたところから。
そうしてコイルは、図書館ギルドを訪れるのだった。

セッション履歴

収支履歴