再来する狂神

メメント・モリ(決して死を忘れることなかれ)

物心ついた頃から、奈落の魔域にいた。

魔域には司令塔となる魔神、ラグアドログと彼が従える数百の魔神の軍勢が虎視眈々と戦力の増強を図っていた。

彼らは時折やってくる人間を蹴散らし、殺し、なぶっていた。

なぜだかこちらには手を出してこなかった。それが当たり前の環境だった故、異常性に気が付いたのは魔域を脱出した後のこと。

ある日、著名な冒険者の集団が魔域の攻略に乗り込んできて、激戦の末ラグアドログを討伐した。

残った魔神たちのほとんどは自らの命惜しさにその場から撤退し、殲滅戦も終わりを迎えた頃、彼らは此方に意識を向けた。

此方としては家族を討ち取られたようなもので、おそらく怒りを覚えていたのだろうか。

当時の感性はイマイチはっきりとしておらず、明瞭な記憶は持っていないのだけれど。

重要なのは、彼らに敵意を向けてしまったことだ。


此方の心臓はあっけなく彼らによって引き裂かれた。


死を感じる間もなく、次いで意識が覚醒したのは、青空の元。


どうやら、此方が魔神ではなく人間であるという此方すら知らない事実を、冒険者のうちの1人が理解してくれたらしい。


それから此方は、世を知るための旅に出た。

彼らは此方を保護するといってくれたが、それは丁重にお断りした。ひとまず、誰かの価値観のもと生きることは十分にしたからだ。


人間界の常識がイマイチないため、まずは形からでも人間らしく生きることを決意して、今日も世界を回っている。


「人は助け合って生きるのでしょう？なら、此方もそうする」

真相

アビスボーン、その種族は奈落の魔域で人間が妊娠、出産することで稀に産まれる変異種である。

彼女の両親は狂神ラーリスを信仰する狂信者だった。

この世には終わりをもたらすべきである、という終末思想を持ち、魔神ラグアドログ協力のもと奈落の魔域にてコールゴットを使用して狂神ラーリスを招来する予定だったのだが……

魔神ラグアドログは初めから彼らに協力する気などなく、口先八丁で彼らを利用し、自身の手駒となる子供を作らせた。それがクロエ。

ラグアドログは生まれてきたクロエに魔神使いとしての技術を教え込む。ただし、意図的に契約や技術に対する危険性を隠していた。

そうすることによって、将来的に多くの魔神を世に解き放させようとしているのだ。

それなりの知識を持っている両親はラグアドログにとっては邪魔な存在でしかないので、クロエ出産後即座に始末され、そのへんに放り出されている。

しかし、それが（少なくともクロエにとって）良い方向に流転したのか、冒険者たちがクロエをアビスボーンだと認識できたのは両親の遺骨があったからである。

確かにラグアドログは討滅されたが、彼らはいつかまたこの大地に自由を得る時を待っている。

――クロエがそれだけの力を手にした時、世に齎すは災いか、救済か、あるいは。

狂神ラーリス

「自由に生きるのも、束縛するのも、自由である」
「汝の望みこそ、汝の求めるもの」
「自由を妨げるものすべてが悪であり、敵である」

主に魔神によって信仰されている神。
一切の禁忌がなく、故に恐れられている側面もある。

ラグアドログにもラーリスに対する信仰心自体はあり、それを教えられながら育ってきたため彼女自身もまたラーリスの信者である。

人々の反応が面白いのでラーリスを名乗っている。当然本名なんてものはない。

悪い意味で好奇心旺盛なところもあり、素で混沌を愛している。

とはいえ人間としての知識を持っていないことや、常識すら持ち合わせていないことを加味すると力を持った赤ちゃんとも言える。

旅は道連れ？

旅の途中で出会い、意気投合したフロウライトのミントと共に、彼女の生まれ故郷であるマグノア草原国を訪れた。
未知の土地である旅先は新発見の連続で、端から端まで観察していたところ、禍々しい瘴気を放つ麦を発見。好奇心で食してみたらあら不思議、アビスカースの影響を受け、ただでさえ禍々しい両腕に、紫色の紋様が浮かび出た。あとなんか痛い。
ミントの話によれば、奈落の麦と呼ばれる一般に食用としては用いられない劇物だったらしい。
こうなりましたらミントも……!!と覚悟を決めて口に含んでいたが、何も起きなかった。フロウライトとはそう言う種族らしい。
あたふたと慌てふためくミントの様子がどこかおかしくて、少し大袈裟につらそうなふりをしてしまった。

マグノア草原国周辺経験表

奈落の麦
生命力減少-1、器用度増強+2

パラメータ修正

ヴァンパイアシート→ユトシートのコンバートによって作成したものの、ヴァンパイアシートのステータス算出方法が一部間違っていたため修正。

起用度

通常2d6で算出するところを1d6で算出。
追加で1d6を判定し、結果を追加

敏捷度

通常1d6で算出するところを2d6で算出。
1d6を判定し、結果を置換

容姿・経歴・その他メモ

身長

156cm

体重

髪

瞳

肌

腕

左腕が禍々しく蠢いている。アビスボーンの中でも特に醜悪な見た目をしているが、当人にそれを隠す気は一切ない。

経歴

テーマ

他の全てを捨て去った単体アタッカー

一人称

此方（こなた）

アビスカース 5-1醜悪な
腕がきしょい


2-1臨死体験をしたことがある

6-4人々を守るため

セッション履歴

収支履歴