傭兵である両親から生まれ、その後とある事情で目の前で両親を殺害されている

その後彩月の身柄は違法な実験施設へと移される。
元より戦闘に対する資質もあったからか幼い彩月の身体は実験に使われることになる、その内容は───

───人工的に穢れを与えることにより身体能力を向上、魔法への強い適性を与える、魔法文明の時代の負の遺産、其れを転用した人工的な怪物足り得る人間を生み出す計画、実験の被験者である

余談だが本人も何時頃か覚えていないらしいのだが、自身がいた実験施設が何者かの攻撃を受け混乱が起こっていた際、自身への警備や見張りの数が減った際に施設の外へと逃亡、実験の結果で得た魔法適正や元来の実力をもとに両親がしていたように傭兵稼業を始め

現在、戦線へとスカウトされ、給金も悪くはなかったので所属することにした....らしい、大体半年前だった気がする、御給金は貰えてるしあんまり気にしてない

意外と割り切る事やあっけらかんと過ごせるタイプ

父と母が死んだ時の光景は今でも鮮明に覚えている、忘れる事なんてなかった
否定したくても、抵抗したくても、両親に鍛えて貰っていても未だ幼い少女であった自分の力では大人から拘束されたら振り解けなくて
最期、両親に剣が銃が、ありとあらゆる武器で執拗に、確実に殺された両親の最後の表情も、私に向けた声も(当て振りは)全部確かに聞こえていた
ごめんね　愛してる　生きて

痛いはずなのに、苦しいはずなのに、もう意識も殆どないはずなのに確かに言い切って
二人は悲しげでも、僕に背負わせない為に笑っていた

だから今日も生きる、二人が誰より自由に、誰よりも人のための傭兵として生きていた様に
大好きな二人の様になる為に今日も僕は歩き続ける、二人の娘であったことを誇りに思い
何時か両親の二つ名を背負える程強くなる為に

...両親の武器を回収できなかったのはほんの少し...いや、大分後悔しているがまぁ遅いだろうと諦めている