生まれた環境|汚泥

衛生環境の劣悪な貧民街に生まれた。
この反動で今は綺麗好きである。

幼少期の経験|魔法の古傷

あるとき、蛮族から強力な魔法をくらった。
それによって負った大きな傷は体だけでなく、心にも刻み込まれるものとなった。
しかし、この衝撃でなにかに目覚めたのは言うまでもない。

ハプニング(11)|大切な人に目の前で死なれた

蛮族が放った強力な魔法は、共にその場にいた彼の親友もろとも巻き込むものであった。
彼の親友は生死を彷徨った。必死に助けようとしたが、力及ばず死なせてしまった。
彼はこんな運命を与えた神を恨んだし、親友を救えなかった自分の無力さも恨んだ。
そのとき、彼にはたしかに神の声が聞こえたのである。
「力が欲しいか」とささやく神の声が。

少年期の経験|森の中で師と出会う

力を求めた彼に神が告げたのは、努力と工夫、不断の鍛錬であった。
彼は修行をするために森に入った。
そこで出会った師に、精霊との対話の方法を学ぶ。

ハプニング(19)|異種族と恋をした

師より、さらなる修行のために冒険に出ることを勧められ、冒険者ギルドの門戸を叩く。
神官に加えて精霊使いとしての素質があった彼は仲間にも恵まれた。
様々な冒険をする中で、喜びも悲しみも仲間とともに分かち合った。
あるとき、物陰にいた蛮族の伏兵から致命的な攻撃を受けた。二度目の刃が振りかぶられ、彼は死を覚悟した。
しかし、二度目の痛みが彼を襲うことはなかった。仲間の戦士が庇ったのである。
彼はこの瞬間、間違いなく恋をした。
――鍛え上げられた屈強な肉体を持つ、雄々しいリルドラケンの戦士に。

青年期の経験|鍛錬と根性

彼が抱いたこの気持ちを戦士に伝えることは、初めは憚られた。
エルフとリルドラケン。男と男。異種族な上に同性である。
ただ、この感情が燃え盛る炎のような愛であることは間違いなかった。
当然この感情を心の内に仕舞っておくことはできなかったのである。
彼は戦士に想いを何度も伝えたが、その度に冗談だと笑い飛ばされた。
「女になって出直してこい（笑）」
――拒絶されてしまったのだ。
しかし、これが彼の奥底で燻っていた内なる乙女心（？）に火を点けたのである。

ハプニング(28)|平和に過ごした

そこからは、女磨きの日々だった。
冒険者を引退し、女装した店員に接客をさせる酒場で働いた。
元来真面目だった彼だが、その真面目さはここでも発揮されることとなった。
メキメキと女子力（？）を上げていったのである。
女を磨いた彼は、再びアプローチをするために冒険者ギルドを訪ねた。
あの戦士は今どこで何をしているかを聞いた。
連れられたのは、墓地だった。

冒険者になった理由|なりゆき

時は経ち、いつしか自分の酒場を開くほどになっていた。
ある日、森に山菜を採りに出かけたところ記憶喪失のリカントの少女を拾った。
しばらくは酒場で給仕をさせていたが、やはり記憶を取り戻すためには旅に出させるほかないだろうと思った。
しかし記憶喪失の少女を再び一人にさせるのは危険だと判断した彼は、自身も旅に同行することにした。
そして彼は再び冒険者ギルドの門戸を叩くことになったのだった。

信条1

死→否定

信条2

愛→肯定

矜恃/執着

弱者を見捨てない