経歴

2-2-3　育ての親に拾われた
5-4-5　濡れ衣を着せられた事がある
1-4-1　投獄されたことがある

冒険に出た理由

5-6　他に生き方がなくて

容姿・性格

紫色の髪、青い瞳が特徴。
容姿は整っているが、性格が暗めで常にマイナス思考なため、女性からはモテたことはない。
自分の自己肯定感が低いことは理解はしているが、周りの空気感に同調するように自分を卑下するため、冒険者パーティに馴染めないことも多々ある。

設定

僕は小さい頃、忌み子としての運命に抗うことが許されないように、街の皆からは冷たい視線で罵倒し続けるような感覚が常に頭の中を駆け巡っていた。
当然まともな食事になんてありつけなかった。ゴミ捨て場を徘徊して、かろうじて食べれるものを探し続けて、消えぬ空腹感を押し殺しながらその日暮らしの生活を続けていた。
ただやっぱり、その生活も続けることが困難になってきて、僕は重りをつけたかのような片足を引きずりながら街を徘徊していたら、とある家の前でなんとも香しい料理の匂いにつられて、そこで力尽きてしまった。

気がつくと僕はとある家のベッドの上で目が冷めた。
辺りを見渡すと、台所の前で料理を作っている若い女性が鼻歌まじりに鍋をかき回していた。
僕はすぐこの家から出ようとした、けど・・・もうそんな体力は残っていなかった。ベッドから転げ落ちた僕を、女性は心配したような表情で、僕を優しく抱きかかえてくれた。
僕は初めて感じる心地よい人の体温に、抗うことができなかった。
僕がお腹を鳴らすと、女性はシチューを用意してくれて僕は無我夢中でシチューを喰らい続けた。
おいしい・・・おいしい・・・ずっと夢で見ていた食べ物が目の前に突然現れたような感じだ。
僕はこぼれ出る涙を拭うことも忘れて、シチューをたらふく食べて、溶けるように眠り続けた。

その日から、僕を拾ってくれた女性「クァラ」の家で生活することになった。
クァラとの何気ない会話ですら、僕にとっては初の体験で、クァラから感じるその慈悲にも僕は嬉しかった。
こんな日々がずっと続けばいいのになって、当時の僕は思い続けていた。

だけど、そんな希望の光すらも、悪意のある他人から奪い取られることになった。
ある日、家で語学の勉強をしていたとき、何故かクァラの帰りがいつもより遅かった。
そんな疑問に、僕は一つの違和感を感じて、家から飛び出して街の中を駆け巡った。
街の中心街には行きたくはなかったが、この嫌な予感を止めるには、そこへ行くしか無い、と僕は走り続けた。
街の中心街に到着すると、僕のことを忌み嫌っていた街の住民が集まっていて、断頭台の上にクァラが捕まっていた。
僕は無我夢中で人混みをかき分けようとしたが、かえって住民たちに見つかり、僕はその場で取り押さえられた。

「皆の衆！この忌み子を匿っていた悪しき心をもつ愚者に、制裁の慈悲を与えよう！」
「そうだ！」「悪魔は消すべきだ！」「この街の恥さらしが！」

僕は抵抗できずに、クァラが断頭台にくくりつけられるのを涙を流しながら見ているしかできなかった。
ギロチンが落とされる前に、クァラと目が合い、彼女は優しい笑顔を向けて、口パクで「ごめんね。」と言っているようだった。
そして、ギロチンを抑えていた縄を解かれ、僕の眼の前でクァラの首が切断された。
そんな光景を見て、僕は抑えられない涙と断末魔を上げていた。
「そうだ・・・僕は・・・・・・地獄にいる。」

僕はクァラを惑わし、彼女を利用し続けたなど、声すら届かない状態の僕に様々な罪状を乗せて、投獄された。
獄中、僕はずっと頭の中が空っぽだった。その頭の中にはクァラとの思い出とぬくもりだけが存在していて、それが最後の希望だったからだ。
そして投獄されてから15年後、僕は釈放されて、また路頭に迷うことになった。
幸い多少の金だけは支給されたが、こんなの数日で消える程度の金だった。
だったらもう、自分の命を賭けて生活するしか無い、と思い、冒険者としての道を選んだ。
この仕事だったら、ただ戦い続けて、ただお金を適当にもらって、何も考えなくて良い日々が続くだろうと思っていた。
そして冒険者として死ねるのなら、またクァラに会えるんじゃないかって思い続けていた。
今更街の住民に復讐なんて、思ってもいない。思うことすら許されなかったから、僕はただ・・・。

セッション履歴

収支履歴