【ニュンパエア流(自称)カーター流操双肩術】
(グランゼール近郊)- 入門条件
- 50名誉点、強靭な肩
少女は自身の生の終わりを覚悟しました。下卑た笑みを浮かべる蛮族が振り上げた斧が、少女の頭へ向かって一直線に振り下ろされます。
次の瞬間、斧が頭蓋を叩き割る鈍い音――ではなく、鋼と鋼がぶつかり合う甲高い音が周囲に響き渡りました。
「間一髪……でしたね」
恐る恐る顔を上げた少女が見たのは、鍛え抜かれた肩の輝き。肩にでっかい魔動機を乗せているのかと思うほどに盛り上がった三角筋と僧帽筋は、雄々しく聳え立つディガッド山脈を思わせ、その肩を前にしては先程まで恐ろしくてたまらなかった蛮族もちっぽけなコボルドに見えてしまいます。
事実、力の差は歴然でした。その人物はまるで肩片手間のように目の前の蛮族を切り捨てると、後ろに控えていた100体はいたであろう蛮族の群れもあっという間に薙ぎ倒してしまいました。
その後どうやって帰ったのか、少女はよく覚えていません。唯一覚えているのは、助けてくれた女性の名。
これが彼女の人生を賭けた、始まりの肩を求める物語の始まりでした。
流派装備
秘伝
《肩パルト》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 《スローイングⅠ》
- 限定条件
- 使用
- 任意の戦士系技能
- 適用
- リスク
- 着ている服の肩がパァン!する
- 概要
- 本来投擲不可能な武器を投擲できるようになる
- 効果
強靭な肩の筋肉に力を込め、本来投擲に使用されるものではない大きな武器を投擲します。
この秘伝の効果時間中、秘伝習得者は本来投擲不可能な武器を投擲武器として扱えるようになります。「用法:1H(1H両を含む)」の場合は射程10m、「用法:2H」の場合はその半分の射程5mとなります。(《スローイングⅡ》を習得している場合はそれぞれ20m、10m)
ただし、この秘伝の効果によって「カテゴリ:格闘」の武器を投擲することはできません。
△《肩代わり》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- 《かばう》
- 限定条件
- 肩が露出している
- 使用
- 適用
- 10秒(1ラウンド)持続
- リスク
- 概要
- 対象が受けるはずだったダメージを代わりに受ける
- 効果
肩の筋肉を硬く引き締め、味肩方が受けるはずだったダメージを肩代わりします。
対象の指定などの処理は《かばう》に準じますが、回避力判定を要求する効果以外からもかばうことができます。ただし、《かばう》と異なる点として、この秘伝では対象の防護点やダメージ軽減効果を使って計算した適用ダメージを秘伝宣言者が確定ダメージとして受けます。
《かばうⅡ》を習得している場合この秘伝は宣言回数に含めずに宣言することができ、また《ガーディアン》を習得している場合複数の対象に対してこの秘伝を宣言することができます。
《肩ストロフィ》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- 《肩代わり》
- 限定条件
- 前ラウンドに《肩代わり》を宣言しており、以降回復効果を受けていない
- 使用
- 任意の戦士系技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 次の自身の手番まで回復効果を受けられない
- 概要
- 受けたダメージに応じた強力な攻撃を繰り出す
- 効果
秘伝習得者が前のラウンドで《肩代わり》を宣言していた場合、《肩代わり》の効果で受けたダメージの合計と同じ値の威力+使用した戦士系技能レベル+筋力ボーナス点の衝撃属性物理ダメージを対象に与えます。この秘伝は他の宣言特技や秘伝と合わせて宣言することができますが、複数の対象を同時に攻撃するときには宣言できません。C値は12ですが、通常の近接攻撃と同じようにC値に修正を与える効果を受けます。
威力が100を越える時、100を超過した分の数値と同じ値の威力の衝撃属性物理ダメージを半径3m以内の任意の対象に「抵抗:必中」で与えます。このダメージ計算には戦士系技能レベルや筋力ボーナスは加算されません。なお威力が100を超過した場合、同様の処理を繰り返します。この時、既にこの秘伝の効果によってダメージを受けた対象を対象にとることはできません。また、この処理はこの秘伝を宣言した近接攻撃が回避された場合にも発生します。
《肩制攻撃Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《牽制攻撃》変化型
- 前提
- 《肩代わり》
- 限定条件
- 前ラウンドの《肩代わり》宣言
- 使用
- 任意の戦士系技能
- 適用
- 1回の武器攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 《肩代わり》を行った回数に応じて命中力判定やダメージにボーナスを得る
- 効果
この秘伝を宣言するためには、前ラウンドに《肩代わり》を宣言している必要があります。
秘伝習得者は変化前の宣言特技から受ける命中力ボーナスの値を上限とし、前ラウンドに宣言した《肩代わり》の効果で味肩方のダメージを肩代わりした回数分命中力判定にボーナス修正を受けます。
また、変化前の秘伝から受ける命中力ボーナスの値を上回った回数に応じて、Ⅰならば×1点、Ⅱならば×2点、Ⅲならば×4点の追加ダメージを与えます。