解説

ケルディオン大陸の奥地に自生する植物、「ハリバナ」。魔晶石と見紛うような様々な光沢を見せる花弁や葉、さらに育てる環境によって花弁の色が変化する特質やその花蜜の漂わせる甘美な香りと花蜜を用いて作られる蜂蜜の質の良さなどから、大陸内外に愛好家は多い。自生している種はかなり少ない代わりに発色はより鮮やかになる為、野生種は高値で売れる。一方で、そんなハリバナの長所を利用する魔物もいる。「ハリバナモドキ」と呼ばれる魔物は、頭部にハリバナに似た疑似餌をつけ、ハリバナのものに似た香りで虫や鳥をおびき寄せ、捕食する。最近ではハリバナに似た形状に魅せられて近寄る冒険者もその被害に遭うことが多いが、元より主とする餌が虫や小型の鳥類である為か戦闘能力は著しく低く、攻撃を受けると頭部の疑似餌を離して逃げ出すという性質を持つ