容姿・経歴・その他メモ

厳粛故に排他的なエルフの里で穢れを持って生まれたために、里の者たちだけでなく親にも疎まれる。誰からも碌に相手をされず愛情に乏しい日々から、その心は孤独に蝕まれ　なかった。

平時は居ないものとして扱われている自分がちょっとした過失でも起こそうものなら、里の大人たちが大騒ぎするということに彼女は気づいてしまう。
そこで彼女は勤勉で規律正しい若者になるべく育てられている同年代の子供たちの輪へ乱入し、年配者たちにも恐れられる自分に従わなければ呪いをかけてやると大仰に脅しかけた。ナイトメアと関わってはいけないと親に言いつけられていた少年少女たちは初めこそ彼女を恐れたが、彼女の思いつく悪戯や不良ごっこは掟をしっかり教えられ従ってきた子供たちの好奇心を呼び起こすのに充分だった。
そうして好奇心のまま悪童になった一部の少年たちを率いて森に湖に遊び、時に里や人家を荒らすガキ大将になった。腫れ物のように避けられた孤独な忌み子から、エルフにとって恥ずべき鼻摘み者にまでは這い上がることができたのだ。

森の深層へ小枝を切り払いながら進み、閉架に忍び込んで無断で本を帯出し、そのまま借り盗んだ錬金術書を読んだのが後の彼女を形作った。やがてエルフとして成人した頃、森で迷っていた男に出会い里の外の冒険者という生き方を知る。
よそ者に冷たい里の者に先駆けて、男、つまり冒険者を森の中に作った隠れ家へ匿った彼女は、里での悪戯に飽き始めていた。しかし男の話からは新鮮で、広大で、底知れない未知を感じたのだった。

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