・イグニタイト加工→B5,000G、A10,000G
・アビス強化をするか否か、基本しない方針で
・アーケインレリックにいいのあるよ

元名称

〈ウォースペード〉(アックスB/スタッフB)

元名称

〈アームフッカー〉(アックスA)
宣言時に命中-2し、命中時に武装解除

元名称

〈カラフルキッカー〉(格闘B)

　え？私の話？あー確かに誰かに言ったりとかしてないね、だから謎的な扱いになっちゃってるのか。まー自分から言おうとはしてないけど必死になって隠す程でもないからいいよー。

　私がなんでこんな戦い方をしてるのかって、教えてあげよう。

　その日もなんてことない日だったんだ。生まれ故郷から旅立って大体6年とかそんなとこ？冒険者初めてから１年くらいでいつも通りの日々。たしかパーティー依頼なかったからソロで近場に潜ってたんだっけ。別に依頼自体は安全マージン取ってたしすぐに帰ってこれる範囲だったからサクっと狩って討伐証明だけササっと剥いじゃうかーって思った瞬間だったけ。あれが聞こえてこなかったら私は多分違う方向に進んでたんだろうなーって。

　獣の咆哮が聞こえたんだ。ただの咆哮じゃない、生きる本能っていうか闘争の熱っていうかを感じさせる魂の咆哮だった。思わず気になっちゃってね、剥ぎ取りもすっぽかして見に行ったの。ちゃんと獣がいたよ、とびっきりの獣。

　その人はまさしく獣だったんだー。私みたいな人間にもなれてなかった獣の成り損ないの中途半端じゃなくって人間であり獣だった。まぁリカントだったから8割くらい獣だけどさ、そういう話じゃなくって獣の勢いと人の理性を持っている存在だったの。

　そん時の私は必死に人間になろうとしててね、力任せに武器を振り回すんじゃなくて技術を学ぼうとしてたんだ。そもそもそこで戦いに行くところは思考が蛮族？うん、私もそう思う。ってそうじゃなくって、そんなこと考えて生きてる奴が理想形みたいな人物に出会っちゃったらどうすると思う？そうだね、強襲するね。

　だってー！本当に師匠はかっこよかったんだよ？まさしく理想って感じでさー！そりゃ挑みに行くよね。ただ正面から戦っても価値の目が見えなかったから後ろから「たのもー！」って叫びながら強襲したんだけど、まぁ、コテンパンにぶちのめされてしまいまして。でもそん時その人が倒れた私に手を差し出しながら言ってくれたんだよ。

　「良い気迫だ。昨今は中々骨の入った奴はおらんからな。どうだ？俺に勝ちたいか？」

　これが師匠との出会いで私が私の獣を受け入れた時だね。そっから毎日のように挑んではひっくり返されて叫んでは威圧されてただただ闘争の日々だったよ。でもそれだけじゃなかった。後々になってから気づいたんだけど私の戦い方の粗さを見出してソコが意識しやすくなるように立ち回りを変えてくれてた。きっと師匠じゃなかったらあそこまで急激に成長することはなかったんだろうなー。

　ま、そっからなんやかんやで戦いまくって師匠の技の一部を身に着けた後に教えてもらったんだけどね。これが【イーヴァル狂闘術】って呼ばれてる流派だってこと。流石に師匠と戦闘スタイルが違うから最奥までは無理だーってなったんだけどそこんとこを気にする時期はとうに過ぎてたからさ。

　というわけで今の豪と柔を、獣と人を兼ね備えた私が出来上がったって訳。

　こんな話が面白いかは知らなないけどさー、え、面白かった？なら良かったよ。また気になることがあったら聞いてくれていいからね！私、人とおしゃべるするの大好きだし。

　それじゃ、そろそろ接敵するし、戦おっか！！

　たっだいまー！久しぶりー！

　あー、いやー、ほんとはね？ジニアスタ闘技場に向かうはずだったんだけどね？その道中で路銀稼ぎにクエスト受けたらたまたま一緒になった人が立ち回り凄かったんだよ！だから頼み込んで教えてもらったんだよ！【ミハウ式流円闘技】って奴！おかげで闘技場はまた今度になっちゃったけど......うん......

　でもねでもね？本当に凄いんだよ！敵の視線を誘導して避けながら戦うっていうのは私と同じだったんだけどその立ち振る舞いがなんていうの？効率的？足回りとか全身の力の入れ方抜き方っていうのが最早芸術的でさー人間ってあそこまで動きを減らせるんだって感心しちゃって。あ、もー！また勢いだけの獣って言った―！否定はしないけどさ。

　その人が持ってたのは小さいスコップだったからあんまし意味ないかなーって思ったけど一応、一応ね？声かけてみたんだよ。そしたらその人の先生は両手持ちの武器をメインにしてたから紹介するよって、それでその教室で一月習ってきたってワケ。

　いやー厳しかったなー改めて師匠の教え方が私に合ってたっていうか合わせてくれてたっていうか、凄い親切だったんだなって思ったよ。明確に“技術！！”っていうの習うの初めてだったから最初はキツくてキツくてヤバかったんだけどだんだん力の掛け方がわかった訳じゃないんだよなー。こらそこ、やっぱり脳筋とか言わないの、基礎的な構えがどーしても体に合わなくってうまく体勢を作れなかったんだ。代わりに立ち回りの方を教えてもらったよ。注意を惹くだけじゃなくて動きを崩すことで直後の動きを強制する感じ？自分の存在感を大きく見せるっていうか否が応でも注意を向けさせるのが性に合っててね。群れ相手だとちょっと難しいんだけど格上相手の動きが数段洗練されたんだよねー。

　ま、とゆ訳で本来の目的とは全く違う結果にはなったんだけどある意味目的達成ってことで！え、駄目？いいんだよー私がいいって決めたからいいの！っていうかジニアスタ闘技場で試合を見てみたいっていうのはまだあるし。でも一旦今は新しい技術と、あとこれ、新しい武器も慣らしてからじゃないと収穫がなさそうだなと思いましてですね。でしょー！だからいいの！......はい、調子に乗りました。

　とりあえず肩慣らしにちょっとしたクエスト見繕わないとなー流石に今日はもう昼過ぎだから少し体動かして休むんだけど。明日からまた冒険者稼業頑張らないと！じゃまたねー！

　・・・いきなりそんな目で見なくても良くない？ちゃんと行って来たよ、ジニアスタ闘技場までさ！と、言う訳で、【エステル式ポール舞闘術】物にしてきましたー！

　やっぱ本場の決闘は違いますわ。見せるって言うより魅せる技だよね、つい惹かれるのも分かるよ、余裕できたらまた娯楽目的で見に行きたいくらいだもんね。ガチンコの殴り合いもあれば挑発してあしらって受け流してって戦い方自体が千差万別で一日見てるだけでも勉強になるよあれは、本当に、マジで。まぁその後に門叩いて習いに行ったんだけどね。

　前の【ミハウ式流円闘術】の機会でもそうだったけどさー、やっぱ確立された技を身に着けるのって難しいねー。あー、でも今回は比較的マシだったかも。多分だけど私は柔で流な戦い方が性に合ってるんだと思う。その場で戦い方をガラっと変えちゃえる柔軟さと戦線を維持できる流れ？って言うの？変に型式に嵌めると思考がそっちに引っ張られてどーにもぎこちなくなるっぽい。

　その点舞闘術はいいね！私がバトルダンサーなのもあって本当に合うわ合うわでトントン拍子に話が進んでくの。最初は武器じゃなくてポールで練習するんだけど意外と足技と相性が良かったみたいでさ、今まで全然使ったことないのに全身闘法がすんなりハマって教官にも「お前が初心者は駄目だ」って言われちゃって。流石に照れちゃったなー。

　ま、ここからが本番って訳で。

　始めはポール練習で正直不満だったけどやってみたら分かるよ。勿論だけど長柄の武器って偏重心じゃん？だから思うように体を預けられないんだよ。しかも私今回で武器追加した上にこれが相当特殊な構造だから全っ然安定しなくって。ポールは3日で手放したけどそっから武器で同じ状態になるまで2週間掛かったね。正直途中で一回メンタルベコベコになった。

　でもその期間乗り越えたら後は順調だったよ！体重の載せ方と移し方を早く重くってひたすら打ち込んでたら何時の間にか合格ライン超えてたみたいで。だから思ったより早く帰ってこれたんだよ。

　んー、でもね、そろそろ対多数の立ち回りを真剣に確立しないとかもって考えてる。大物一匹引き受けることは勿論得意だけど逆に言えば小物の群れではただ一匹ずつ叩き斬るくらいしかできないし。一応避けタンクメインにしている身としては対多数でもちゃんと役割熟せられる状態にしておきたい訳ですよ。

　ってな訳で今から暇？