ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

エイナトルの書 - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

エイナトルの書

基本取引価格:(非売品)
知名度
形状
カテゴリ
製作時期
概要
効果

かつて獅子戦争と謳われた争いがエイナトルという人物によって書かれた歴史的書物

エイナトルの書(白紙の本に書かれている戦記)

第1章

chapter01 - 第1話

騎士崩れの野盗集団「骸旅団」。
平民上がりの騎士たちが多く所属していた団体であったが、
戦争に負け棒給も払われることなく放逐されたことにより、均整の取れた野党と化しているらしい。
そして、かの組織の一派が所属している騎士団のある魔法都市ガリランドに接近しているとの情報を受け、
我々は魔法都市ガリランドへの損失を防ぐべき、遊撃へと向かった。
消して油断していたわけではない。
しかし、見習い騎士団としては初めての仕事だったということもあり、
重傷者1名――アルボラリスが倒れてしまった。
幸い女神の奇跡によって、持ち直した我々は彼らを討伐することに成功したが、想定よりも時間を要した。
また、彼らの戦術は想定していたよりも高度で、現役時代でなかったことを神に感謝した。
今回も多くの学びを得た。より研鑽を積むため訓練に励むべきだろう。

chapter01 - 第2話

魔法都市ガリランドからマンダリア平原を経て、
イグーロス城へ向かう道中に「骸旅団」と思われる集団に
1人追われている騎士アルガスを我々は発見した。
彼を保護するべく交戦しようとした際に、彼はこう告げる。
「すまない、助けてくれ。エルムドア侯爵が彼らに攫われたのだ」
「込み合った事情があるようだな。ひとまず戦いに始末をつけたのちに話を聞こう」
ニクス殿の言葉に、彼は少し安堵した表情を見せたのちに、剣を抜いた。
此度の戦いではいくらか戦いに慣れたおかげか、あまりけが人を出さずに済んだのは幸いだ。
彼の事情とやらが気になるが、世の情勢は私が想定していたよりもずいぶんと澱んでいるようだ。
-神の加護がありますように。

chapter01 - 第3話

貴族という立場や騎士団という立場は人を救うにも難しい。
相応の理由がなければ助けに行くのも困難なようだ。
我々はニクス殿とアルガス殿の強い意志の元、
共に騎馬の訓練を兼ねた巡回――という名目でエルムドア侯爵を探す旅ため、ドーターの街に繰り出す。

chapter01 - 第4話

情報によると、骸旅団も一枚岩というわけではないらしい。
どうやらエルムドア侯爵を拉致したのは彼の集団の中でも比較的素行が悪いもの達だったようだ。
しかし、スラムでの情報収集が向こうの癪に障ったらしい。彼らは我々が何者かなど関係なしに襲い掛かってきた。
リアム殿がいない状況での戦いは大変苛烈かつ辛苦を飲まされる状況にも陥ったが、
なんとか勝利をもぎ取った。エルムドア侯爵はゼクラス砂漠という場所へ連れていかれたらしい。
いち早く傷を癒して、向かわなければならないが、準備を怠ればこちらの命がない。どうするべきか……。

chapter01 - 第5話

リアム殿と合流し情報を共有したのちに、
我々は骸旅団の拠点の一つがあると聞き及んだゼクラス砂漠へと赴いた。
広漠な戦場にはいくつか大岩があり、見通しの聞く砂漠では奇襲は難しかった。
しかしニクス殿の声に合わせてルピナス殿やアルボラリス殿が身を隠すなどしたおかげか、重傷者は少なかった。
我々も少しばかり戦場に慣れてきたようだが、改めて気を引き締め直す必要があるだろう。

chapter01 - 第6話

リアム殿がやむにやまれぬ事情で抜けてしまった。
戦力の穴埋めを行うよりも先に盗賊が根城としている砦の占拠および討伐を命ぜられたので、難しかった。
その結果、砦の占拠こそ成ったが、アルボラリス殿の命を救えなかった。……私は神官だというのに!
たしかに不十分な準備だった。とはいえ……回復を担う私がいたにもかかわらず、失わせてしまった。
ファルスラスピーダ殿に、仲間たちの目に新たな復讐の火が宿るのを私は見逃さなかった。
私はここに、二度とこの過ちを繰り返さぬように力をつけることを誓う。
……二度と。

chapter01 - 第7話・8話

アーティレッド殿の妹君が骸旅団に道中、拉致されてしまったらしい。
貴族としての立場、そして騎士団としての立場であれば、
己より高き位を持った方々の命に従わなければならない。けれど、ニクス殿は仰った。
――『騎士とは誰かを守るため、民を守るための者。友人の妹を見捨てることは私の騎士道に反します』
騎士アルガスは納得していない顔だった。けれど、ニクス殿の行動を留めはしなかった。
彼女はジークデン砦に囚われているらしいとも教えてくれた。
・・・・・・嗚呼、誇り高き騎士とは、彼等のことを指すのでしょう。ただ、仕える主が異なるだけ。
それは、私が信じる道にもよく似ていて。ならば、私は彼等に応えることといたしましょう。
この雷エイナトルは皆のために敵を穿ち、この白き翼オネッドウェスフは皆を守るために広げましょう。
全ては運命の導くままに。すべては隠された智慧ダートの意志の赴くままに。

chapter01 - 第9話

到着時、アーティレッド殿の妹君は生きていた。
しかし骸旅団が人質として盾にしたところで平民である彼女の命は尊重されることなく、
ベオルグ家の第二後継者たるザルバック・ベオルグ殿とアルガス殿の混成軍は妹君ごと打ち抜いた。
アーティレッド殿が亡骸に向かって駆け寄る中、我々はささやかな最後の時間を作るために、彼らと敵対。
貴族と平民の命の重さは確かに違うのでしょう。しかし尊さはどちらも変わらないはず。
『貴族』という者に反旗を翻した我々と骸旅団に一体どんな違いがあるのでしょう。
されど、正義とは人の数だけあるもの。戦乱の世であればなおさらに。
『太陽』は堕つ、長い夜の時代が来ると運命は告げていました。
暗き世は『貴族』と『平民』の対立によって続くならば、
次なる太陽は『貴族』と『平民』をも魅了する光であるのでしょう。

第2章

chapter02 - 第1話

オーボンヌ修道院にて、王女オヴェリア殿が祈りをささげている。
オーボンヌ修道院に預けられていた王女オヴェリア殿が離れるにあたって
最後の祈りを終えるのを待ちきれないガフガリオン殿が文句を言いに修道院に乗り込んでくる。
「構いません、行きましょう」
オヴェリア殿がそう言い。今からガリオンヌへ向け移送を再開しようという時、
表から傷を負った傭兵団の者が駆け込んでこられました――ゴールターナ軍(南天騎士団)率いる襲撃。
推測するにラーグ公(北天騎士団)の元に庇護を受けるのが気に食わないのでしょう。
撃退に成功しましたが、不意を突かれて王女オヴェリア殿が誘拐されてしまいました。

誘拐した騎士――アーティレッド殿を目撃したゲール殿は、激しく動揺されていました。
その瞬間、ゴールターナ軍の凶撃が彼の命を削るのが見えました。
覆水盆に返らず、されど新たなる器に流れ出でる。

迸る青き雷を、轟く龍脈の血を、経ち昇る魂を、
蒼穹に伸びる彗星の尾を拾い上げ、問いかける。

「人の道を外れてでも、運命を覆す覚悟はありますか? 我らが星よ」
「あたりまえだ、そのために俺は――
「なれば私の輝きを分け与えましょう」

それは私と彼の命を繋ぐ契約、世界の理に反せども、
いつかたどり着くあるべき未来に従うべく
幾たび目にした『死の数字の予兆』と『みずがめ座の星の予言』に準じ、
この魂を捧げましょう。我が半身、我らがよ。――運命を、進め。

chapter02 - 第2話

アラグアイの森で、魔物とチョコボが戦っているところを我々は目撃し、
ゲール殿の一言でチョコボを保護することになりました。
導きは献身を意味する「乙女座」、
そして「運命の車輪:正」
――直感を信じて進むべき。迷えばその道は断たれる。

いずれにせよ彼らに追い付くには脚が必要でしたから、必然的な出会いだったのでしょう。
それにしても、このチョコボという生き物は単為生殖が可能なのだそうですが、
目の前で産卵したので驚きました。……こうやって、繁栄するのですね……。

chapter02 - 第3・4話

アーティレッド殿から語られた話により、
王女オヴェリア様はガフガリオン殿に命を狙われていたと知り、
愚者の単独行動は危うさを招く。旅には良き仲間が必要で、導きを信じるべきだというお告げもあり、
我々はアーティレッド殿の言葉を信じ、ガフガリオン殿の兵を打ち倒した。
しかし蠍座の星の宿命には抗えず、ミレウス殿は凶撃に討たれてしまい、またも私は救いきれませんでした。
運命を疑わずに生きることを神に捧げた身とはいえ、幾度も同じ食事場を共にした彼の声を
私はもう聞くことは叶わないことに、悲しみを覚えないわけではありません。
神よ、勇猛な戦士に安らかな眠りを与え賜え。運命の導きに祝福在れ。

chapter02 - 第5話

道中、獣に襲われましたが兵力の多き今、難なく倒し、
ドラクロワ卿がオヴェリア様の命を守るために
聖地ミュロンドへと護衛してくださるそうです。
『聖石』伝説について語らいながら、
チゴリス湿原を通り過ぎようとしていました。

chapter02 - 第6話

チゴリス湿原を抜けて、次の街へ向かう途中、
アンデッドの群れに遭遇してしまいました。
一時は命が危ぶまれましたが、なんとか蘇生が間に合い、今回は死傷者がでませんでした。
……兵達の魂がこうしてアンデッドとして徘徊しているのを見ると何とも言い難い気持ちになりますね。

chapter02 - 第7話

街にて、ムスタディオの父が囚われており、彼らは聖石を求めているようでした。
彼らの要求をのみ、隠されていた聖石を渡すと、一部は去っていきましたが、
それでも始末をつけようとしたので我らは迎撃し、始末しました。
どうやら渡した聖石は偽物らしく、我々としては安堵といったところでしょうか。
彼の命を取り留めた奇跡が敵の悪しき思惑に使われるのは望ましくありませんからね。

chapter02 - 第8話

ヴァリアスの谷にて、アグリアス殿を救出したものの、彼らは急いでいるようでした。
なんと、ゴルゴラルダ処刑場にてオヴェリア姫が処刑されてしまうとのこと。
敵はなかなかに手ごわく、一時は命も危ぶまれましたが
なんとか我々も全員の命を取り留めたまま駆けつけることにいたしました。

chapter02 - 第9・10話

ライオネル城前にいたのはガフガリオン卿でした。
決意を胸にした彼はゲール殿との一騎打ちを望みましたが、我々とて敵の思い通りにはさせません。
彼を打田堕ちたのちに、聖石を手に力を得て怪物となったドラクロワ卿と敵対しますが、
運命に選ばれたものと、選ばれなかったものの差は歴然でした。
毒の血液が噴き出す怪物を前に一歩も引かないファルス殿とノラ殿の機転や
怪物の弱点を明らかにしたラヴィアン殿の声に、ゲール殿とリリー殿の一撃により、怪物は塵と化しました。
星は依然として輝きを保ち、いずれ来る革命の火は燃え続けていたのでした。

製作者:蛇穴 典雅