はじめに

　このルール及びシートは某夜を渡るゲームみたいなことがしたくて作ったものになります。それに応じて、このルールにおいて以下の用語を定義します。

秘石

　セッション中に獲得し、セッション終了時に鑑定するというプロセスを経て正式に入手することができる、PCを強化するアイテムです。この時、秘石の鑑定に費用は必要とせず、あくまでセッション終了後にデータとして獲得するという処理になります。
　秘石はソケットと呼ばれる、装飾品以外の装備品――武器と防具が持つ、特殊な装備枠とでも言うべきものにつけることで効果を発揮します。秘石のつけ直しは特殊な設備が必要となるためセッション中には行えず、セッション終了後、次回のセッションの開始前の間のみ可能です。また、PC間による秘石の受け渡しも可能です。
　秘石には赤・緑・黒・白・金の5つの色と、小・中・大の3つのサイズが存在します。同じ色の秘石を1つの装備に複数つけることはできず、サイズに関しては、PCを強化する効果の数がサイズに比例して多くなっていきます。
　なお、物語が進むことにより、より強力な効果を得られる代わりに、デメリットも持った大いなる秘石と呼ばれるものも登場します。大いなる秘石は、PCを強化する効果1つごとにデメリットが付随します。

ソケット

　このルールを運用中において、すべての武器や防具が持っている、秘石をつける為の装備枠です。武器や防具のランクが高い程このソケット数が増えていき、より多くの秘石をつけることが可能になります。

　以上より、例えば、Sランクの武器と鎧、盾を装備しているキャラクターは、合計9個の秘石をつけることが可能です。

秘石の鑑定について

　セッション終了後から次のセッション開始までに、そのセッションで獲得した秘石の効果を、獲得した秘石1つずつ別個に決定します。この一連の流れを鑑定と呼びます。

1.色とサイズの決定

　1d5+1d3を振って、獲得した秘石の色とサイズを決定します。

2.効果の決定

　1d6+1d6を振り、獲得した秘石の効果を決定します。効果量がダイスで決定される場合、秘石獲得時に決定します。
　秘石のサイズが小なら1つ、中なら2つ、大なら3つの効果を持ちます。1つの秘石において、同じ効果となった場合はその効果を再度最初から抽選し直してください。
　カテゴリが指定されている場合、その武器を装備、使用している場合においてのみ適用されます。〈スタッフ〉の場合、それを魔法の行使に用いている時のみ発揮されます。また、カテゴリが指定されている効果は、複数の秘石がそれを持っていたとしても一切重複しません。

秘石の入手方法

　秘石はセッション中に、ボスを倒すことや何らかのイベントによって入手することができます。以下に、秘石を入手でき得る方法を記します。

1.ボスを倒す

　そのセッションにおいて、ボスと定義される魔物を倒すことにより、秘石を入手することができます。ボスが定義されていない場合、魔物レベルの最も高いものを暫定的なボスとして処理します。
　ボスの撃破によって、1人につき「ボスの魔物レベル/2」個の秘石を入手します。

2.イベント

　ランダムイベント、ハプニングイベント、サプライズイベントでの報酬として獲得できます。
　秘石の入手量はイベントで指定されている通りです。

セッションの進め方

　1〜9までの数字を割り振ったカードを3×3として無作為に、かつ1以外の数字がわからないように配置します。オンラインセッションの場合、エリア移動の際にそのカードの数字が何かをchoice機能を用いて決定するのが望ましいでしょう。
　配置されたカードはPCの行動するエリアとなります。今いるエリアから別のエリアに移動する際には、隣接するエリアにしか行えません。エリアの移動は、10分の時間が必要です。また、一度踏破したエリアを再度訪れても、新たにイベントが発生したりといったことはありません。
　1のエリアが初期位置となり、9のエリアでボスを倒した場合、それ以降別のエリアに移動することはできません。

番号の内訳

　1〜9までの番号が持つ、エリアとしての役割を以下に示します。

1.初期位置

　PCが初期配置されるエリアです。ここから隣接しているエリアに移動することでセッションを進めていきます。

2.補給エリア

　休息と物資の補給を行えるエリアです。3時間の睡眠を行って、消耗品等を購入することができます。

3.探索エリア

　探索を行えるエリアです。目標値「AL+9」の探索判定に成功したPCは、AL×100点の経験点を獲得します。
　一度この探索判定を行ったら、このエリアで新たに探索判定をすることはできなくなります。

4.盗掘エリア

　盗掘を行えるエリアです。AL×300Gまでの任意のアイテムを1つ獲得します。

5.中ボス戦闘

　GMが指定した魔物と戦闘を行います。

6.ランダムイベント

　1d6を振り、以下の表に従ってイベントが発生します。

7.ハプニングイベント

　1d6を振り、以下の表に従ってPCに試練が与えられます。
　それぞれのPCは、指定された判定に成功すれば成功報酬を得て、失敗すればペナルティが与えられます。判定を行わないことはできません。
　獲得した特殊能力は、セッション終了時に失われます。

[常]【戦神の祝福】

命中力判定、魔法行使判定に+2のボーナス修正を得て、与える物理ダメージ、魔法ダメージに+4し、受ける物理ダメージ、魔法ダメージに-4します。

[常]【狂神の加護】

自分のHPが回復した時、MPも同量回復します。また、HPにダメージを与えた際、MPにも同量のダメージを与えます。この効果は達成値999の呪い属性の効果として扱い、セッション終了までいかなる手段を用いても解除できません。

[常]【狂神の呪い】

自分のHPが減少した時、MPも同量減少します。この効果は達成値999の呪い属性の効果として扱い、セッション終了までいかなる手段を用いても解除できません。

8.サプライズイベント

　1d6を振り、以下の表に従ってPCに有利なイベントが発生します。
　報酬は指定されたものがPC1人ずつに与えられます。
　獲得した特殊能力は、セッション終了時に失われます。

[常]貨幣神の恩寵

与える物理ダメージ、魔法ダメージに+「所持ガメル/10000」します。

[常]始祖神の寵愛

人間の種族特徴[運命変転]を獲得します。種族特徴強化は適用されませんが、人間がこの能力を獲得した場合、元々のものを含め使用回数が合計で2回となった上で、そのどちらにも種族特徴強化が適用されます。

9.ボス戦闘

　GMが指定したボスと戦闘を行います。これを撃破し、戦利品の処理を行うことでセッションが終了します。