決して手放せない小物がある
目標としている人がいる(いた)
伴侶がいる(いた)

最高の冒険者になるため冒険者になった。

マグノア草原国の生まれ。
そのままその国の神官として身を置くことになり、研鑽を積むことになる。
最初はほぼ雑用と変わらず力仕事を多くこなすことになるが、5年後その研鑽を評価され聖女見習いであったロニの傍付きとして務めることになる。
ロニは若いながらも自己犠牲精神が強く、自身の身をいとわずに祈りと癒しを願い続けた。
クリムヒルトはその姿に心を惹かれていく。
傍付として4年の月日を過ごしているうちにおのずと2人の関係は近づくことになる。
しかし、ドーデン地方の中心に位置するフィノア大草原に巨大な“奈落の魔域”が出現。
被害を抑えるために、周囲各国のイーヴ信仰の圧力がかかり、贄を伴う儀式の実行指示が下される。
マグノア草原国からはロニが選ばれてしまった。

儀式の前日、ロニはクリムヒルトに自身のチョーカーを託した。
聖女見習いとして多くの娯楽や贅沢を避け続けた彼女の唯一の贅沢と呼べるようなものだった。
それを託された翌日彼女は帰らぬ人となった。
そして、クリムヒルトは神殿を離れることを決意する。

イーヴに頼ることなく、“奈落の魔域”を撃滅できるようにならなければならないと決意をし、冒険者になることを決める。
自身の首に、彼女に託されたチョーカーを巻いて。