聖印と神像

聖印も、神像もその殆どが残されていません。
辛うじて残っている神像も風化し原型を留めてはいませんが、恐らく両腕の部分に羽毛で覆われた翼を持つ女性の姿であったと思われます。

神格と教義

『ハロウネスト』が栄えるずっと前からこの地で信仰されていた神格です。
元々は眠りの神カオルルウプテによって神格に引き上げられた魔槍使いの少女だったと言われています。
神々の戦争ではカオルルウプテの側近の一人としてカオルルウプテの護衛を務めました。
また、カオルルウプテと不死神メティシエによる不死者の共同研究の際に助手として働き、その技術の一端を学んだとされています。
ですが、カオルルウプテの無気力化に伴い、後を追うようにラディアンスも荒々しさを失っていきました。
神々の戦いの終戦後は、自身の信者を引き連れ『ハロウネスト』が出来る場所で眠りに就き、信者たちの営みを微睡の中から眺め、優しく支えていました。
しかし”蒼白なる王”ウィルムがこの地に現れ、『ハロウネスト』を建国したことによりラディアンスの信者たちはウィルムに惹かれ、ラディアンスを忘れ去り『ハロウネスト』の住人となりました。
そのことが原因となり、ラディアンスは消えゆく定めにありましたが、たった一人残った信者がラディアンスのことを忘れず、信仰していたことで存在を辛うじて繋ぎ止めてしまいました。
その後、ウィルムと接触し彼に神々の知恵を吹き込み、『ハロウネスト』の繁栄に大きく貢献しました。
そして、国民の願いを聞き不死を実現させようとしたウィルムにその方法を授けました。
しかし、不死神メティシエの研究から学んだその方法は汚染となって『ハロウネスト』の住人を蝕み、侵していきました。
住人たちは永遠の命と共に、浄化されることのない汚染に感染してしまったのです。
ですが、ウィルムはこの原因となったラディアンスを器の騎士の中に封印することに成功し、汚染を抑えることができてしまいました。
そのことに怒り狂ったラディアンスは、封印の中から汚染を通じて『ハロウネスト』の住人たちを操り、『ハロウネスト』を滅ぼしました。
ラディアンスは今もなお、ウィルムに復讐する機会を狙い、復活を虎視眈々と狙っています。

ラディアンスは元々は安らぎと微睡を司る心優しい神であったと言われています。
ウィルムに接触したことも、自身の信者たちのように純粋に彼に惹かれてのことだったのです。
ですがラディアンスの持つ知識は、邪悪で倫理観の欠如したものでした。
そして、これだけの貢献をしたラディアンスに、ウィルムは封印と言う形で報いました。
好意を裏切られたラディアンスは怒り狂い、彼への愛情は憎しみへと変わっていきました。
ラディアンスの本当の目的は、ウィルムに復讐し、彼を手に入れることなのです。

格言

「夜は明ける、光を消し去ることはできぬ」

「汝に永遠の安寧と永遠の繁栄を」

「裏切り者には鉄槌を、これ一切の容赦なく復讐し、我が物とせよ」