容姿・経歴・その他メモ

家族に魔法使いがいる、誰かを救ったことがある、命を救われたことがある

銀髪に赤い目を持った少年。実家が魔法使いの家系だったが、性に合わず家出をしたことがある問題児。

後先考えず行動する癖があるため、家出をした後すぐに魔物に出くわしてしまうが、偶々居合わせた冒険者に命を救われる。
鎧を身にまとい、大きな斧で魔物を倒すその様に憧れ自身もそうなりたいと思ったが、非力な彼には無理だった。が、器用さと速さには自信があったので、片手槍を二本持つスタイルを選択。未だ駆け出しだが実力はそれなりにあるだろう。

冒険者になって暫くした後、薬草を取りに行った少女を探す依頼を受ける。
依頼主の少女の母親から場所を聞き捜索すると、一日も経たないうちに件の少女は見つかった。
が、彼女は牡牛型の魔物に追われていた。
少し前の自分を思い出す。あの時出会った冒険者のように、自分も少女を助けようとするが、相手が格上なのが目に見えており、とてもじゃないが怖くて足が動かない。
動かなければあの子が死ぬ。でも立ち向かったら自分が死ぬ。
葛藤に苛まれる中で、少女の声がする。どうやら道に躓き転んでしまったようだった。
息を荒げながら少しずつ少女に近づいていく魔物。その様子に恐怖し泣き出しそうな少女。それを見たとき、彼の足はうごいていた。

結果として、少女を救うことが出来た少年だったが、傷だらけの瀕死の状態。気が付いた時には包帯ぐるぐる巻きでベッドに縛り付けられており、戦闘後から目覚めるまでの記憶がすっぽりと抜けてしまっていた。
暫くして、少女が母親と共に少年へお礼をしに来た。何度も頭を下げる母親と、恥ずかしそうに顔を赤くしてそれを止めさせようとする少女。それが小一時間続いた後、二人は帰っていった。

少年はベッドの上で、一生分の感謝を嵐のようにもらい呆然としていたが、同時に深い満足感を得られたような気がした。いつか見た冒険者のように自分も誰かを守れたのだと思うと誇らしかった。
暫く寝たきり生活を余儀なくされる格好のまま、次の冒険に思いを馳せるのだった……


尚、余談になるが、傷が完治した後にハーヴェス国王直々の感謝状が贈られたらしく、色々悟った彼は腰を抜かした。

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