容姿・経歴・その他メモ

　元人間のナイトメア。さらなる強さを求め、50年ほど前に禁術を用いてナイトメアへ変貌した。厳格で冷徹でありながら、誠実で公正な人物。下戸。
　かつては将来を有望視される戦士であったが、滞在していた街を蛮族から守り切れなかったことに自らの弱さ、限界を感じ、兄の誘いを受けて禁術の探索に同行する。
　10年以上の旅の果てに禁術を見つけ、限界の先を見た彼だったが、その景色は虚しさに満ちたものだった。旅の中で非合法な行為にも手を染め、いつしか兄はただの悪党へと堕ちた。得たものには満足している。後悔もない。だが、己の罪を正当化することもできない。
　その後も悪事を続けた兄を、ある日彼は殴り飛ばした。「品性まで売り飛ばしたつもりはない」――彼は兄を（無理矢理）伴い、罪滅ぼしの旅を始める。
　数え切れない魔物を狩り、数え切れない人を助け、数え切れない謝罪を述べ、数え切れない石を投げられた。
　20年が経ち、彼ら兄弟の悪名は、ひとまず過去のものとなった。オットーは、力を求め堕ちた己への戒めとして、あと兄を側で監視するため、農家として生きることを選んだ。いくらかの寂しさはあったが、今度もまた、後悔はなかった。
　だが、農業にも慣れ、かつての武具も錆び付いたある日、彼らの村を蛮族が襲った。禁術にまで手を染め、力を求めた彼らであれば、相手にもならないほどの下級蛮族。しかし、兄弟は苦戦した。倒すことはできたものの、畑はひどく荒らされてしまった。15年ほどの穏やかな暮らしの中、彼らの力は大きく衰えてしまっていたのだ。
　オットーは自問した。確かに、後悔はない。だが、これでよかったのか？　いまの自分は、大きな代償を払って得た、守る力まで失ってしまったのではないか。
　そんなオットーのもとに、七王群島探索の仕事が舞い込んできた。――これも、運命かもしれない。オットー・トグロは、今一度武器を取る。

　以前はめちゃくちゃ強かったが、長い農家生活と禁術の反動で、駆け出し冒険者レベルまで弱くなってしまっていた。彼は、今度は真っ当な手段で鍛え直すいい機会だと考えている。無茶な鍛錬をしていたら、それとなく気遣ってあげよう。

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