ご存知のことかと思われますが、森羅魔法は死したる動植物の魂……精霊に呼びかけることでその力を発揮するものであり、ドルイドは大地や自然に宿る精霊と交信する存在です。この特性上、生きた動植物にかかわることはほぼ無い存在であると言っても良いでしょう。体得のための修行においても、自然と一体化し精霊に近づくばかりで、生きているものが影響してくることはありません。
　しかし、研究機関でもある『七色のマナ』のドルイドはこれに異なった視点を持ちました。死したる魂でできるのなら、生きている動植物でも同じようなことはできるのではないか、と。これにもともとひっそりと活動していた動植物を飼育する部が協調して生まれたのが、森羅飼育学という森羅学科の派閥です。その教えは、生きている動植物の力を借りることで、その動植物と同じ精霊の力を更に引き出すことにあり、自然と精霊だけでなく、生きとし生けるものすべてと融和することを至上とします。このため、魔法のために飼う動植物もただの道具や獲物でなく、友や守るべきものと見なします（雑に扱ったり、売り払ったりすれば破門の対象になります！）。
　森羅魔法としては間違いなく外道に値する技術ではありますが効果は間違いなく、学派が活動の中心と認めた飼育部「森の友」では、ドルイドたちと共に動植物に触れ合っているだけで自らも森羅魔法に目覚めた、という者すら居ます。
　しかし、森羅飼育学を極めることは容易ではありません。動植物と心を交わすためには、単なる戦いの技術や精霊と対話する能力ではなく、戦闘に関わらない、それらの生物を扱い育む技術が必要であるからです。学派自体も、友たる動植物を守るため、技術を乱用されぬよう確かな技術を持つか、大きな名声を持つものでなければ知識を伝えることはありません。

流派装備

　【『七色のマナ』森羅飼育学】では、保護した動植物を飼育・栽培するための高度な空間拡張が施された魔法の鞄と、独自に持った特殊森羅魔法のための品種改良された植物の種や苗を取り扱っています。
　また、魔法の鞄を用い、秘伝を学んだ当人が動植物を捕獲して心を通わせることができます。ただし、捕まえることができても、育てるには多額の初期費用がかかることには注意です（メタ的にはアイテムを購入するのと変わりませんが、フレーバーとしては育てるための環境づくりの費用と考えて下さい）。

冒険道具類

名前	用法	価格	備考
〈飼育栽培用の小さな魔法の鞄〉	1H	14,000＋20名誉点	動植物を2体まで飼育・栽培可能。
			要《初級～学》（詳細参照）
〈飼育栽培用の魔法の鞄〉	1H	67,800＋50名誉点	動植物を5体まで飼育・栽培可能。
			要《中級～学》（詳細参照）
〈飼育栽培用の大きな魔法の鞄〉	2H	114,400＋200名誉点	動植物を20体まで飼育・栽培可能。
			要《上級～学》（詳細参照）

冒険道具類（消耗品）

冒険者技能用アイテム

　これらのアイテムは動物植物の対応した流派秘伝を習得した上で、所持している〈飼育栽培用の～魔法の鞄〉で指定された数までしか購入・所持できません。また、同じものを複数所持しても効果はありません。
　また、シナリオの合間にしか購入できません（購入とは書いていますが、実際にはキャラクターが実際にそれらの魔物を捕まえて心を通わせる必要があるからです）。流派の理念上、売却した場合はその詳細によっては破門となる可能性もあります。
　もしもシナリオ中に生活費を計算するような時があれば、GMはこれらのアイテムの「価格÷1000」G分を1日あたりの生活費に含めてもいいものとします。

※1：他種と合わせて合計で所持する〈飼育栽培用の～魔法の鞄〉で指定された数までのみ購入・所有可能
※2：購入には《初級飼育学》が必要
※3：購入には《初級魔法薬草学》が必要
※4：購入には《中級飼育学》が必要
※5：購入には《中級魔法薬草学》が必要


冒険道具類（消耗品）　　　　　　　　　　　　　　　　
〈ニードルアーチャーの種〉：つるから棘を射出して攻撃する植物の種
〈ダンシングソーンの種〉：丸まって回転しながら襲いかかる植物の種

冒険者技能用アイテム　　　　　　　　　　　　　　　　
〈マンドレイクの鉢〉：絶叫して攻撃する低いながら知性を持った植物。定期的な鉢替えが必要