【トールヴァンド戦術爆破法】
(ノトス地方)- 入門条件
- 50名誉点
トールヴァンド・エレンディラは、魔動機文明時代を切り開いた歴史上の偉人であり、稀代のマッドサイエンティストとしても名を馳せた人物です。
魔動機文明時代初頭のイルクーツ帝国において皇帝にも一目置かれるほどの存在であったらしく、その奇抜な戦術と珍妙な発明品の数々で騎士の称号を得るに至ったとされています。彼が生み出した発明品のほとんどは戦争用の武具として使われていたようですが、最も偉大な発明は“爆弾”の存在でした。持ち運びに優れ、殺傷力の大きな爆弾はイルクーツ帝国を象徴するほどの成果を上げました。ほかには、銃を最初に発案した人物だった、魔動機術が魔法として確立するきっかけを作った、などの信憑性のない逸話もありますが、それが本当かどうかはまったくの不明です。これらの事実について、帝国の歴史書には「帝国に使える兵器及び武装を司る魔術師、彼は特異な存在で異界の言葉(相手の知識レベルに合わせず専門用語で話していた)を用い山のように剣を出した」と記されています。
“爆弾”を用いた戦術は非常に優れていましたが、その技術力の要求の高さから後継者が見つからず、次第に廃れていきました。現在はかつてのイルクーツ帝国跡地でひっそりと、その生き残りたちが流派を継承しているそうです。
【トールヴァンド戦術爆破法】
流派装備
【トールヴァンド戦術爆破法】には、その秘伝に必要なグローブと、爆弾作製に最適な爆発物が伝わっています。これらの爆発物は特殊な効果をもたないアイテムと合体させ、一目見ただけでは爆弾と見抜けないように加工することができます(目標値15の真偽判定に成功しない限り見抜くことができません)。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
〈トールヴァンドグリップ〉 | 10/13 | 装飾品:手 | 1,000 +20名誉点 | 【トールヴァンド戦術爆破法】秘伝を使用可能にする |
〈トールヴァンドグリップ・レオンカスタム〉 | 20 | 装飾品:手 | 34,000 +100名誉点 | 【トールヴァンド戦術爆破法】秘伝を使用可能にする。「用法:2H投」の〈爆弾〉を片手で持てる |
〈分裂弾〉 | 8/11 | 冒険道具類(消耗品) | 150 | 〈爆弾〉の作製アイテムとして使用できる。威力-10、C値-1 |
〈可塑弾〉 | 8/11 | 冒険道具類(消耗品) | 80 | 〈爆弾〉の作製アイテムとして使用できる。《ロック・ストライク》失敗時、〈爆弾〉が消滅しない |
〈焼夷弾〉 | 8/11 | 冒険道具類(消耗品) | 50 | 〈爆弾〉の作製アイテムとして使用できる。攻撃が炎属性となる |
〈遠隔弾〉 | 8/11 | 冒険道具類(消耗品) | 1000 | 消費MP2倍、対象が1体になり、離れていても起爆できる |
秘伝
《ユー・ロック・イット!》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 常時型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈トールヴァンドグリップ〉
- 使用
- ―
- 適用
- 10秒(1ラウンド)持続
- リスク
- ―
- 概要
- 【~バレット】で爆弾を作製する
- 効果
この秘伝の習得者は、「対象:弾丸」で、HP回復効果ではない【~バレット】の魔法を主動作で行使するとき、「対象:アイテム1つ」に変更することを選べます(例外的に魔法行使判定を行わず、達成値0として扱います。また、特殊な効果を持つものや、既に用法のあるものは選べません)。変更した場合、【~バレット】は「時間:永続」として行使され、対象のアイテムは〈爆弾〉として扱われます(行使された【~バレット】が消滅すると〈爆弾〉の条件も満たされません)。
〈爆弾〉は〈投擲〉カテゴリの武器として扱い、射程は1エリア(10m)、クリティカル値は10、対象やダメージは行使された魔法に依存します(【クリティカル・バレット】などにより、C値は減少します)。《魔法制御》に関する記述も同様です。また、作製した武器は「用法:1H投」ですが、元となった【~バレット】に「用法:2H」の〈ガン〉が射出に必要と記されている場合、「用法:2H投」となります(装飾品の場合、「用法:2H」が必要な【~バレット】は行使できません)。さらに、必筋は「用法:1H投」が5、「用法:2H投」が15です。
この〈爆弾〉は通常の手段では、仮に命中したとしてもいっさいのダメージを与えることができません(ダメージを与えるための秘伝がこの流派に存在します)。
《ロック・ストライク》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- 《ユー・ロック・イット!》《スローイングⅠ》
- 限定条件
- 〈トールヴァンドグリップ〉〈爆弾〉
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の投擲攻撃
- リスク
- ―
- 概要
- MP+3消費、〈爆弾〉を投擲して魔法ダメージを与える、C値+1
- 効果
作製した〈爆弾〉を起爆して投擲します。
この秘伝を宣言した場合、自身が装備している〈爆弾〉1つを選択します。その〈爆弾〉の元となった【~バレット】の行使に必要なMP+3点を消費して、〈爆弾〉による投擲攻撃を行います(MPが消費できない場合、この秘伝は宣言できません)。ただし、命中時のダメージ算出でクリティカル値が+1されます。命中力判定にフェンサー技能を用いた場合、そのクリティカル値は実質的に±0に留まります。
この秘伝を宣言するためには、移動の種別は「制限移動」でなくてはなりません。
起爆した〈爆弾〉は、その成否に関わらず破壊されて消滅します。
《ロック・ホイッスル》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 主動作型
- 前提
- 《ユー・ロック・イット!》
- 限定条件
- 〈トールヴァンドグリップ〉〈爆弾〉
- 使用
- マギテック技能
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- MP+5消費、〈爆弾〉をその場で爆発させ、魔法ダメージを与える
- 効果
特定の合図によって、遠隔で〈爆弾〉を1つ起爆します。
秘伝習得者は「射程:1エリア(10m)」以内にある〈爆弾〉1つを選択します(視認している必要があります)。その〈爆弾〉の元となった【~バレット】の行使に必要なMP+5点を消費し、魔法行使判定を行います(MPが消費できない場合、この秘伝は使用できません)。成功すると、「抵抗:精神/半減」で、選択した〈爆弾〉をその場で爆発させ、対象に魔法ダメージを与えます。このとき、ダメージを受ける対象は、〈爆弾〉を誰かが保持、装備していた場合はそのキャラクターに、地面に落ちていた場合は同じ地点にいるキャラクター1体になります(複数いる場合、無作為に1体選びます)。【ショットガン・バレット】などの複数を対象にする魔法を元にしているなら、〈爆弾〉の位置に弾丸が命中したものとして対象を決定します。
この秘伝を使用するためには、魔法を行使するための条件を満たさなければならず、移動の種別も「制限移動」に限られます。ただし、この秘伝は正確には魔法ではありません。そのため、魔法行使における宣言特技などを適用することはできません(《魔法制御》のみ有効です)。
起爆した〈爆弾〉は、その成否に関わらず破壊されて消滅します。