解説

　炎を纏った霊柩馬車の姿をした魔物です。戦士を形どった炎の塊が御者を務め、馬の代わりに大きな化け猫が馬車を引いています。強力な魔法を行使しますが、マナ燃費が悪く、出力が不安定です。
　ある地方では「火車」と呼ばれ、死体を攫う魔物として恐れられています。一方で、神の使いとして、輪廻から外れた魂を連れ戻しているという言い伝えもあります。類似点のある「デュラハン」と言う魔物と同一視されている場合が多いようです。
　『"浄火卿"クリメイション』は、炎武帝グレンダールの使徒の個体です。輪廻から外れたアンデットや、その発生に加担したものを火葬し、正しい輪廻転生を遂げさせるという使命のもとに発生します。執行対象となった者は【サイン・トーチ】を模した印が体の一部に浮かびあがるといわれています。
　魔法文明語での会話を試みた文献があり、対話は可能であったと記されています。ルミエル陣営、イグニス陣営の種族を問わず、武人（グレンダール教義に沿った強者）には敬意を払う一方で、使命には忠実であり、対象の火葬を妨げる者へは容赦はしないようです。