ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

アテナ・プロメルス - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

アテナ・プロメルス

プレイヤー:夜月

All events take place in the palm of my hand.

種族
人間
年齢
24
性別
種族特徴
[剣の加護/運命変転]
生まれ
魔術師
信仰
なし
ランク
レイピア
穢れ
6
5
10
6
7
4
7
12
8
成長
1
成長
0
成長
0
成長
2
成長
1
成長
1
器用度
13
敏捷度
13
筋力
9
生命力
14
知力
23
精神力
19
増強
増強
増強
増強
増強
2
増強
器用度
2
敏捷度
2
筋力
1
生命力
2
知力
4
精神力
3
生命抵抗
6
精神抵抗
7
HP
26
MP
28
冒険者レベル
4

経験点

使用
8,500
残り
290
総計
8,790

技能

ウォーリーダー
4
ソーサラー
3
スカウト
1
セージ
1

一般技能

作家
5
学者
5

戦闘特技

  • 《ターゲッティング》
  • 《鼓咆陣率追加Ⅰ》

鼓咆/陣率

  • 【陣率:軍師の知略】
  • 【陣率:効力亢進Ⅰ】
  • 【怒涛の攻陣Ⅰ】
  • 【怒涛の攻陣Ⅱ:旋風】
  • 【鉄壁の防陣Ⅰ】

判定パッケージ

スカウト技能レベル1 技巧 3
運動 3
観察 5
セージ技能レベル1 知識 5
ウォーリーダー技能レベル4 先制 6
先制(知) +1= 8
魔物知識
5
先制力
8
制限移動
3 m
移動力
13 m
全力移動
39 m

言語

会話読文
交易共通語
地方語(ブルライト)
魔法文明語
妖精語

魔法

魔力行使
基準値
ダメージ
上昇効果
専用
ソーサラー技能レベル3 真語魔法 7 7 +0
技能・特技 必筋
上限
回避力 防護点
技能なし 9 0
装飾品 専用 効果
右手 魔法の発動体
左手 叡智の腕輪
軍師徽章
所持金
5,443 G
預金/借金
0 G / 0 G

所持品

魔晶石5点×2
冒険者セット
アビスシャード×3
アウェイクポーション

名誉点
2
ランク
レイピア

名誉アイテム

点数
冒険者ランク50

容姿・経歴・その他メモ

性格など

とてつもなくリアリスト、自らで確認してないものを信じることが出来ない性格であるため、神の存在を懐疑的に捉えている。All events take place in the palm of my hand.(全ての出来事はわたしの手のひらの上)を心情としている、幼い頃からとてつもないチェスの才能に恵まれどんな相手にもまるで全ての手を読んでいたかのように尽くに打ち勝ってきた。彼女にとって盤面は全て彼女の思うがままに動くものであり、それは冒険者になった今でも変わらない。

過去

彼女は裕福な家で育った、幼い頃は何不自由なく暮らしており、チェスをするようになったのは物心つき始めた3歳の頃だった、父親が友人とやっていたチェスの盤面を見て父に勝手に駒を動かした、その一手により負けそうであった盤面が一気にひっくり返る程の妙手であった。それを受けて父は「この子は、神に愛されている子だ」と口にした父はアテナならとてつもないチェスプレイヤーになると直感し、3歳ながらもチェスを徹底的に叩き込んだのであった。元々の才能もあったためかどんどんとチェスの腕前は上達し5歳になる頃には様々な大会で大きな成果をあげるほどのとてつもないプレイヤーへと成長していた。そんなわけか幼い頃の彼女は父がよく口にする神というものに愛されているのだと実感していた。そこから5年ほどの年月が経ち彼女はプロの中でも一流のチェスプレイヤーへと成長していた。彼女の対戦相手は皆口々に「まるでチェスの盤面全てが彼女の陣地のように感じた。」と語り、盤面全てを支配している程であった。そんな彼女が毎日欠かさず行っていたのは教会へのお祈りであった、試合に勝てたり、平和に暮らせているのは全て神のお陰だと考えていた彼女はそのお礼として毎日欠かさず礼拝を行っていた、熱心な神への信仰心と生まれ持ってした知能の高さからか教会としても彼女はとても良い神官になれると思っており、彼女も神官になりたいとも思っていた。そんな毎日が満ち足りた順風満帆な人生を送っていた彼女だったが…
それはいつものようにチェスの大会で優勝した彼女は街に帰り、教会でお祈りを済ませたあと、お祝いのパーティをしていたところ事件は起きた。突如として大量の蛮族が街へと押し入ってきたのだ、それなりに大きな街ということもあり、守りの剣があるはずなのだがまるでその効果がないかのごとく、強力な蛮族が次々に街を破壊しに来たのだ、街に駐在している兵士の抵抗虚しく勢いは止まらずあっという間に包囲されそうな状態になった、このままではマズいと悟ったアテナは父と母とそしてまだ幼かった弟を連れて何とか逃げられないかと何とか逃げ出そうと家から出た、蛮族に見つからないようひっそりと姿を隠しながら、後少しで抜けられそうな所まで来た、良かったという安堵なのかパキりと枝を踏み音を立ててしまったアテナは蛮族に見つかってしまった。しかし「お前たちは先に言ってなさい」と父が囮になるように前に立った。それを見て呆然となったアテナを「ほら、行くわよ」と母が無理やり手を引っ張りその場から逃げた、突然の事でパニックになりながらも自らのせいで父を死なせてしまったと自責の念に囚われながら母に引っ張られ、アテナと弟は前へ進む。しかし悲劇はここで終わらない包囲網を抜けたと思った後にもまだ蛮族がチラホラおり、隠れられる場所もどんどん少なくなりしまいにはなくなった、それでもこの場を抜けなければならないと思った母は、「あなた達私を信じて前へ進んで、後ろを向かずにひたすら走って、お母さんはあとから追いつくから、だから…」とまるで囮になるような言い方にアテナは泣きながら断る、しかしアテナは賢かった、この場を突破するには誰かが囮にならねばならない。まだ幼いアテナや弟ではその役は務まらないことを分かっていた。分かっていてもいや、分かっているからこそ提案を受け入れられなかった、自分のせいで父だけでなく、母も殺すなんてことは。そんなアテナに対して母は「ごめんなさい、でもこれしかないのあなた達2人が無事に生きてくれることが私達にとって何よりも…何よりの幸せだから、たからお願い、行ってくれる?」それを聞いたアテナは静かに決意を決め、母を囮にして逃げることを受け入れた…。「ありがとう、愛してるわ」それだけ聞いてアテナは弟を抱えその場から離れた、弟は泣いていたアテナも泣いていた、でも後ろを見る余裕も止まる余裕もないひたすら我武者羅に走って走って走って………………………………………………………………………
気づいたら大きな力で大きく吹き飛ばされていた、突然の事で理解が出来なかったがとにかく大きく吹き飛ばされた、最後に見たのは大きな水面だった……バシャン!と大きな音で水に思いっきり叩きつけられそこで意識が途絶えた。

運命の出会い

ガチャリ、無意識にどうやら扉を開けたようだ。「お!、いらっしゃい、久しぶりのお客さんだぜ」と聞いたこともないような言語で黒髪の短い髪の色男がテーブルの上に座っていた。聞いたことも無い言語なのだが不思議と意味を理解していた。キョロキョロと部屋の中を見てみると知っているものと知らないもので溢れていた。「混乱しているようだね、まぁ無理もないとりあえずここに座ってお話でもしないか?」と提案してきたのでとりあえず椅子に座った。テーブルを見てみると見覚えのあるボードが見えた。「これはチェスの盤面?」と聞くと男は「あぁ、そうだチェスは知ってるのか?」と聞かれた。「うん」と答えると男は「OK、駒を持ってくる、少し待っててくれ」と言い扉から出ていった。さっきから謎の言語を喋る黒髪短髪の男、知らない言語だもいうのに意味が理解できるのは何故だろうか?そこは考えてもおそらく分からないものなのでとりあえず考えないことにした。とりあえず記憶の整理をしよう。自分は母が囮になっている間に蛮族から逃げたはずだ、確かなにかに吹き飛ばされて気を失って…そこでふと気づく、弟を抱えていたはずだがいつの間にか消えている。吹き飛ばされた時に腕からこぼれ落ちたのだろうか…そこでふと涙が出た母からの約束を守れなかったこと…自分のせいで父を死なせてしまったこと…自分のせいで……幼い心には到底受け止められない感情が滝のように流れ込む。涙を流していると男がどうやら戻ってきたようだ。「ただいま……えっと…大丈夫?」と心配そうに男は尋ねた。「……はい」と心無く答える。「大丈夫じゃないねそれは…とりあえず……チェスでも…する?」とたどたどしく男は言う。「……」気分は乗らなかったがチェスのプロとして勝負を断る訳にもいかず受けることにした。「うん…じゃあ、まぁ始めようか」と無理やり明るくなった男はチェスを始める。序盤はアテナが一方的だった、いつものように相手をとことん追い詰め盤面を支配していく、すると男が「まさかここまでとは…」とそれを聞いたアテナは心無しか少し得意げになっていた。しかし「なら…こっからは手加減なしで本気でやらせて貰おう」そこからだった、どんどんアテナの盤面は不利になっていく「…っ!」そこから来る感情は驚きだった、曲がりなりにもプロで数々の強いプレイヤーを打ち負かし最近はもう向かうところ敵無しのアテナだったがみるみるうちに盤面が崩れて…気がつくと自分の盤面が男によって支配されていた。
対局終了
「いやぁ〜、強かった想像以上だったよ、久しぶりに本気でチェスやった気がするよ」結果は男の圧勝だった、たとえ負けたとしてもここまでの差を付けられて負けたのはアテナにとって初めてだった。いつもなら負けた時、とてもとても悔しくて泣いてしまうのだが今回ばかりは清々しい気分だった。次元が違う、まるで赤子の手をひねるように敗北した。「……もう1回…」アテナは盤面を戻す。「あぁ、喜んで」男も頷き「今回は最初から本気でやらせて貰う」
対局中
「なぁ?名前なんて言うの?その…名前あるんならそっちのが呼びやすいからさ…」
「アテナ…アテナ・プロメルス…あなたは?」
「俺か?俺は藤井 龍斗、こう見えてチェスの世界の中じゃ結構有名人なんだぜ?よろしくな、えっと…アテナちゃん?」
「…よろしく、フジー・リュート」
「あぁ、よろしく。その〜ちょっと聞きたいんだけどさ、アテナちゃんはどこの国の人なの?ほら、話してる言葉が英語でも中国語でもフランス語でもなくて、なんつうか聞いたことも無い言葉だからさ、どこの国の人なのかな〜って」
「国?国じゃないけどブルライト地方のアルテェリスっていう街の生まれだよ。」
「ぶるらいと?あるてぇりす?え〜っと?聞いたことねぇなぁ…(ってか国じゃねぇっとどういうことだ…)」
「聞いたことない?(もしかしてアルフレイムの外の人なのかな?)リュートはどこの生まれなの?見た感じ種族は私と同じ人間に見えるけど?」
「(種族?)日本だよ。まぁ母がアメリカ人で親父が日本人のハーフだからよく日系アメリカ人と間違われるけど。日本の中だと結構有名な高校生チェスプレイヤーなんだぜ」
「ニホン?アメリカジン?コウコウセイ?ごめんなさい知らない言葉ばかりでよく分からない…」
「え!?日本知らないどころかアメリカも知らねぇの?マジかよ、もしかしてあれか?剣と魔法の世界から来ました〜ってやつか?…まさかな」
「剣と魔法…もしかして冒険者のこと?」
「冒険者?」
「うん、冒険者ほら蛮族とかの退治とか護衛とか色々やってくれる人達」
「(あ〜これあれか、マジのやつかまじで剣と魔法の世界から来ちゃった系のやつか)アテナちゃん、もしかしたら…聞いた感じ俺とは違う世界から来たっぽい気がするんだけど…」
「…つまり、リュートと私は違う世界の人ってこと?」
「あぁ、おそらくそうだ。良かったらでいいんだけどアテナちゃんの世界のこと教えてくれない?だいぶ気になっちゃってさ……あ、チェックメイト」
「……もう1回やってくれたら話す…」
「おう、じゃもっかい頼むわ」
((楽しい))久しぶりにチェスを楽しいって思えた。
(その後もっかいやってもアテナは龍斗にぼろ負けした。)
対局終了後
「〜って感じかな?私も全てを知ってるわけじゃないからもしかしたらちょっと違ったりするのかもだけど」
「はぇ〜Re:Zer〇とかこ〇すばとかだん〇ちみたいな世界かと思ったら結構違ったな、でも面白いな魔力の概念が剣が砕けて生まれたなんてなぁ、まるで剣の世界…言うならソードワールドって感じかなぁ…」
「そーどわーるど…剣の世界か…うん確かにしっくり来る言い方かもしれない、リュートの世界はどんな感じなの?聞いた感じだと魔力とか蛮族が無さそうみたいだけど」
「あ〜俺の世界はな、~」
「~って感じだな。」
「驚いた、魔力が無いのに機械があって魔力の代わりに雷の力で動いてて、そして人間以外のドワーフとかエルフがいなくて、ましてや蛮族や神も妖精も何もかもが居ないんだ…」
「いいな…(ボソッ)」
「ん?なんか最後聞こえなかったけどまぁそんなんだな、住んでる地域によってはだいぶ変わったりはするだろうが俺の住んでる日本だとそっちの世界見たいに少なくとも蛮族見たいなやつに殺されるってのは無いなぁ…まぁ0ではねぇだろうけど」
「少なくともアテナちゃんの住む世界よりかはまぁ平和なんだろうな、話を聞く限りだと。しっかしまぁそんな世界だから仕方ねぇんだろうけどまじで嫌な最後だな…しかも10歳でこれっていくらなんでも…まだ小4だってのに…俺でもこんなんめちゃくちゃキツイってのに…なんかほんとごめんな?こんなこと知らずにチェスなんかさせちまって…」
「気にしてないから大丈夫…チェスのおかげで元気も出たから」
「それよりもこれがリュートの言ってたやつ見てみもいい?これとか?」
「いいけど文字読めるか?」
「……うーん、文字はちょっとわかんない見たい…ねぇ、リュートこれ読んでくれない?」
「え!?」
「うん、私も言葉が分からない時はお母さんやお父さんによく読んでもらったから、ダメ?」
「う〜ん…(ラノベの朗読とかめちゃくちゃ恥ずかしいけどここで断るとめちゃくちゃ可哀想だし、これであの辛いことが少しでも和らぐならまぁ)いいよ…その代わりクォリティはあんまし期待しないでね、声優じゃないから」
「うん、大丈夫」
「(こう見ると本当にただの10歳だな…)よし、いくぞ」
少年朗読終了
「~はぁ。やっっっと終わった…」
「続きは?ないの?」
「まぁ…あるけど」
「……」
「うん…分かった読むよ、その前に腹とか減ったりしてないか?」
「?うん減ってない…けど…」
「まぁ減ってなくてもいいや、とりあえず簡単なものしか作れないけど持ってくるよ、飲み物もな」
「私も多少は作れるから、手伝う」
「お、そっちの世界の料理も気になるんだよなぁ、ちょっと手伝って貰おっかな、キッチンこっちだから案内するよ」
キッチンに移動
「これは何?中開けたら冷たい」
「それは冷蔵庫って言って食材を保管するところだよ」
「これは何?水がでた!」
「それは蛇口って言ってここを捻ると水が出て…」
「これは…」
「それは…」
「本当に便利なんだねこの世界の技術」
「まぁ聞く限りだとそんな気はするな」
「えーとこれを捻るだけで炎がでて、このに鍋を置いて」
「うーん、刺身はさすがに最初は難易度高いし納豆なんてもってのほかだしな、これ初手で進めるのはまじでやべぇ、うーんとりあえずトンカツでも作るか」
「えーっと〇〇〇はある?」
「えーっとどんなやつ?」
「~って感じ」
「あ~…ほうれん草が近いかな?多分」
「…これ?」
「ん?それは小松菜だな、ほうれん草はこっちだな」
~~~
「よっしゃ、トンカツ、千切りキャベツ、ご飯これが日本食よ」
「(アテナの方は結構悪戦苦闘してたな、まぁこっちの世界には無いものも結構あったみたいだし何より調理の環境も全然違うっぽいし、けど頑張ってめちゃくちゃ美味しそうなスープ出来てんだよな…)」
実食中
「リュートの料理あんまり食べたことない味だったけど、とっても美味しかった」
「アテナの料理もめちゃくちゃ美味かった、素朴なんだけど素材の味がめちゃくちゃ生かされてて、正直料理スキル負けた気がするわ…」
「うん、ありがとう。あ母さんが教えてくれた私の得意料理なんだ」
「…その料理教えてくれないか?、その…自分でも作りたいなって」
「リュートの料理も教えてくれたらいいよ」
「お!俺の料理で良かったら全然!」
~~~
「ねぇリュートお湯が……」
「あー、あー、それは多分うん…」
「どうしたの大丈夫リュート?顔赤いよ?それに目がギュッっとなってるけど?」
「あー、あー、何も見てない何も見てない、うんこれで大丈夫うん。じゃあうん」
「走って戻っちゃった」
~~~
「リュート一緒に寝よ?」
「あー、うん、俺床でねるからベッド使っていいよ」
「?結構サイズ大きめだから一緒に入れそうだよ?」
「いや、その…一緒にはちょっと…その…無理」
「私と一緒は…嫌、もしかして嫌いだった…ごめんね」
「あ〜、いやそんなことは全然無いうん、その…きっともっと大人になったら分かる。」
「今日だけは…ダメ?」
「…い…きょ…今日だけね、本当に今日だけなんだからね」
~~~
「小さい頃からチェスの英才教育かぁ」
「うん、そんな感じでそこからチェスの教育が始まって」
「俺もまぁそんな感じだな、親父が結構有名なプレイヤーたったっぽくてその影響で俺も小さい頃からやってたな」
~~~
「Re:Zer〇読み終わったよ、リュート」
「どうだった?」
「うん、とっても良かったあのシーンのあの~あれが特に~」
「分かる(小並感)」
~~~
「私のせいでお父さんは囮になって、お母さんも、弟も私のせいで死んじゃって…私は…」
「俺が言うのもおかしな話だけどさ、別にアテナが悪いわけじゃないと思うんだ、1番悪いのは襲ってきた蛮族って奴らだし、アテナもまだ10歳だってのに率先して行動して、仕方の無い事故だったんだよ全部……それにさお父さんとお母さんが最後に言った言葉は、絶対に忘れるんじゃないぞ、お父さんとお母さんはアテナ達に生きてて欲しいって願ってたんだからさ…」
「だから…いや、何でもない」
~~~
リュートのいる毎日はとっても楽しかった、まるで兄が自分の中で生まれたみたいで、お父さんやお母さんはとっても好きだけどでも私は…この甘い甘い毎日にどんどん溶かされていったんだ。好きなだけ甘えられる…リュートに。

All events take place in the palm of my hand.

どれほどの時間が流れただろう、一瞬だったようなとっても長い時間のような。私は悟っていたこの場所はとっても甘い、傷ついた私の心を優しく癒してくれる人間に依存しているって。このままでは良くないとも理解している、けどこの場所はとっても甘い、罰を受けなければならない身なのに、いっその事リュートが酷い人間だったら良かったのに。どんなことをしてもリュートは私に優しくしてくれる、私はここからどんどん離れられなくなっている。このままでいいんだろうかと、日を追う事に思うようになってきた。幸せすぎる毎日は私には似合わない、そんな気がしてならないんだ。だから思い切って聞いてみた、自分の最も〇〇〇人にそしたらこういったんだ。
「そうか、まぁそうだよな……うん、アテナこっちだ。」
リュートなら止めると思っていた。ここに一生いようって、私はそう言われたら一生ここにいるつもりだった、いや私の求めていた言葉だった、罪なんか忘れてここで幸せに暮らそうって言って欲しかったんだ。ここで甘く甘く溶けたかったんだ。リュートだってきっとそうと思ってたんだ。でも忘れてたリュートは本当に良い人なんだって、自分よりも他人の幸せを願うような、物語の主人公のような、そんな、そんな人だってことを。
「私の求めていた答えはそれじゃなかったんだよな…」ボソリと呟くリュートの背中に投げかけるように。
「ここを開けたら、あっちだ。」
「リュート…一緒に行こう?」
「俺は…行けない…」
「リュートはずっとここにいるの?」
「俺は…」
「リュートも…出ようよ」
「…」
「ここから出られないの?」
「そういう訳じゃないんだけどさ」
「どうしても…勇気が出なくてさ」
「そりゃまぁ普通ならさっさとここから出るのが1番なんだ、あくまでここは本来最後の…準備をするところなんだ」
「ここってどんな場所か聞いていい?」
「ここは、死んだやつが行き着く場所だ。そこにずっと俺はダラダラしがみついてんのさ、俺よりも後から来て出てったやつは沢山いるけどさ…俺はどうせ死んでるって分かってる。死んでるってわかってんのにこの扉開いて死ぬのがどうしても怖いんだよ。俺めちゃくちゃ臆病だからさ、死ぬって分かってて、こんなダラダラ生きれる場所捨てて死ぬってさ、めちゃくちゃ怖くてさ…無理なんだよ」
「…確かにリュートはめちゃくちゃ臆病」
「…」
「でもそんな臆病なリュートが私を助けれてれた」
「だから最後に恩返しがしたい」
「いや、俺が恩返ししたいくらいだ、アテナ来るまでずっと独りで何も考えずに…考えるのやめて暮らしてたからさ、だからアテナがいる時はめちゃくちゃ楽しかったんだ、こんなに良い子が来るなんて初めてだからさ、だから恩返ししたいのは俺の方なんだ」
「だったらさ、お願い聞いてくれる?」

「私と一緒にここから出よう?」

「……」

「大丈夫だよ、私はきっと地獄に堕ちるから」

「いや、アテナは良い子だから堕ちないよ」

「ううん、私は良い子なんかじゃないよ。だってリュートにこの幸せな場所から出ようって言ってるだもん」

「私もここは本当は出たくない、リュートと一緒にいたいけどね、私が幸せになるのは許されなくってさ」

「でも独りでここから出るのは怖くてさ、この幸せに時間が一生続いて欲しいのにさ」

「一緒にここから出よう、そして」

「一緒に死のう?」

「……分かった。でも…その…恥ずかしいんだけどさ…手繋いでいい?怖くてちょっと足とか震えちゃってさ…」

「良いよ」

「All events take place in the palm of my hand.」

「?」

「親父の遺言状の中の一説でさ、意味は全ての出来事は全て私の手のひらの上である、って感じなんだけど」

「俺はこれから先、きっと楽しいことしかないそう思う…そんな感じだ、だから…気楽に行こう、大丈夫だよ、この先が楽しい場所じゃないなんて決まってないんだからさ」

「うん、そうだね。きっととってもいいことだってあるよね。」

「…」

「また、会おうね。約束しよう」

「そうだな、また…きっと会おうな、どこかで」

「うん、約束」

「最後にね伝えたいことがあるんだ」

「◻️◻️◻️◻️◻️」

そして2人は扉の外へと出た。

未来へ

永い夢をみていたような、一瞬だったような。
気がつくと知らない天井だった、体を見てみる。どうやら無事だったようで生き返った形跡もない。記憶の整理をした。リュートとの思い出はまるで夢のように朧気になりかけていた。必死に忘れまいと思い返す。そんな時だった。
「目を覚ましましたか!良かった」
と冒険者らしき女性が来た、自分は保護されていたようだった。
「10日も目を覚まさなかったので心配してたんですよ、良かった」
どうやら10日も眠っていたようだ。
「あの、すいません」
「紙と本貸して貰ってもいいですか?」
「はい、いいですよ」
快くその人は貸してくれた。今なおどんどん薄れていくリュートとの記憶。忘れまいとひたすらに大切なことから紙に書いていく。タイトルはこうだ
「All events take place in the palm of my hand.」
「?何か言いましたか?ちょっと分からなかったですが…」
「いえ、なんでもないです。気にしないでください」
リュートのこと、世界のこと、料理のこと、本のこと、チェスのこと、忘れたくないことは沢山あったけど覚えてかけたのは一部だった。でも忘れちゃいけないことは全部書き終えれた。常にこれを道歩いておこう書き終わったタイミングで
「書き終えれましたか?一体あの街で何が…」
「…それは」
覚えている限りの街のことを伝えた。突如現れた蛮族の大軍、守りの剣がまるで機能できていなかったこと、強力な蛮族も沢山いたこと。
「そうだったんですか…やはり、蛮族の大群が…」
「街はどうなったんですか?」
「大きなシャロウアビスとなって何もかもが飲み込まれたわ…遺体も全然発見できてなくて…生き延びれた人もとても少ないらしく…」
「ですのでたまたま川の方で倒れているあなたを見つけたのは行幸でした、まだかすかに息があったので…」
「そうでしたか、ありがとうございます」
どうやら命を救って貰った恩人らしい
「所でお父さんやお母さんは?」
「もう…いない」
「そうですか…行く宛ては?」
「無い…」
「なら私たちと一緒にハーヴェス王国に行きませんか?」
~~~
街に着いたあと冒険者の人達と別れた、冒険者達は自分をまだ助けようとしていたがこれ以上彼女らから施し受ける訳にもいかない。ハーヴェスなら幸い自分のことを知ってる人は何人かいる。そのうちの1人である紳士の家へと向かった。大層な扉をノックする。すると紳士が出てくれ私の顔を見るや驚きすぐに家に招き入れてくれた。
「心中お察しするよプロメルス嬢、あの街が襲われたと聞いた時私はとても心配していたんだ、助かっていて良かった」
この紳士は、リードル伯爵、チェスの腕前はとても強く、礼儀正しさと人柄の良さから多くのチェスプレイヤーから尊敬を受けている人だ。私が小さな頃から活躍しているのを昔から応援してくれた御仁だ。
「深くは聞かないさ、好きなだけこの家を使ってもらって構わない。使用人にこの家を案内させよう」
「ありがとうございます…」
~~~
「チェックメイト」
あれからはや11年、アテナは大人となりチェスの腕前はもはや全ての人を凌駕する域となっていた。その規格外の強さはまるでチェスの神として称えられるほどであった。自分で生計を立てれるようになり、リードル伯爵の家からも出た。そんな順風満帆なチェス人生だが、アテナはこのチェス人生に虚しさを覚えていた、勝つのは当たり前で番狂わせや予想外なことは全くもって起こることがないただの単純作業のようなそんな気がしてならなかった。そんな虚しい日々を暮らしていたアテナだったが、ある日転機が訪れる。ハーヴェスの王が交代したのだ、若く勇敢で機知に富み、親しみを持つ王に。そこからか冒険者の需要がとてつもなく高まった。それを目の当たりにしたアテナ、冒険者になることがこの虚しい日々を終わらせてくれるのではないかと。

冒険者人生の始まり

ギルドに行くと、冒険者の需要が高まったこともあり、自分だけでなく多くの人が冒険者になったようだった。冒険者人生はアテナにとって初めての連続であった。冒険者になった彼女はチェスのプレイヤーとしての経験を生かしてかウォーリーダーとしての才能を開花させていった。そのため1人でやるよりかは複数でやった方が効率がよくパーティのリーダーを務めることが多かった、軍師として着々と実力をつけていった。冒険者の活動の合間にリュートの世界の事をまとめた本をメンバーが勝手に読み勝手に面白いと感想を言ってきた。こんな夢のような世界の話は売れると言われ、悩んだ末これが少しでも役に立つのならと。この魔力もなく蛮族もいない、奇抜な世界は様々な人に影響を与えたとか与えていないとか。
冒険者としての傍ら執筆活動や数学やチェスなどに勤しむ彼女だったが、半年前気になる手紙が届いた。その手紙はファンレターのようだった、しかしある1行に彼女の人生を大きく変える一言があった。
「だいぶ前の事だったので詳しくは思い出せないですけど、昔村に来てた変わった名前の男の子も話してた気がしました。名前とか顔などは詳しくは覚えていませんが将来冒険者になってやる!っ意気込んでいたのが印象的でした」
その1行を見るや否や彼女は冒険者業に本格的に挑むようになった、今まで基本的に難易度の低い依頼を受けていたのだが、その日から彼女は難しい依頼をどんどん受けるようになった。今まで気だるげで活力の無い彼女だったが、今の彼女はやる気に満ち溢れていた。凍っていた心は溶け始めた、自分を縛っていた鎖を解き放ち、止まっていた心は彼の所へと動き出す。
「約束は果たすよ、リュート」

セッション履歴

No. 日付 タイトル 経験点 ガメル 名誉点 成長 GM 参加者
キャラクター作成 3,000 1,200 0
2,500 1,300 30 精神
3,290 5,403 生命
22 生命
知力
器用
取得総計 8,790 7,903 52 5

収支履歴

軍師徽章::-100
魔法の発動体::-100
魔晶石::-1000
冒険者セット::-100
叡智の腕輪::-1000
アウェイクポーション::-100
羽根ペン::-2
インク::-3
白紙の本::-30
宿::-25

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