『エフロ様を見守り、また自死を選ぶのであればあなたが代わりに死ぬ。それがあなたの宿命だと何度も教えてきたでしょう？』
『そんなのイヤ！！どうして私の好きなように生きられないの！？』
『それが■■家の決まりだからよ』
少女は母親の手を振り払う。
『この森を出ても無駄よ。あなたに刻まれたタトゥーはその宿命を義務付ける』
耳を塞ぎながら、少女は“始まりの森”を後にした。
束の間の自由を夢見て。

コキベニに来てまもなく。
家族はもちろん友だちもいない中、ルゥナは“金楽街”の片隅で一人で踊っていた。
コキベニでは見慣れないエルエレナ流の舞踏に、見向きもされない日々。

ある日、眉目秀麗な青年が目も合わせないままチップを置いた。
『あの…ありがとう！また見に来てください！』
彼は小さく頷くとそのまま去ってしまった。
『嬉しい…でも、あの感じだともう来てくれないかな…』
その日はドキドキしながら眠った。
また来てくれるかなの気持ちと、
顔の整ったクールな青年への、ほんのりとした恋心のようなものを抱えながら。

しかし彼は翌日も来た。その次の日も。そのまた次の日も。
彼はルゥナのファン1号となった。

ルゥナはため息をついた。
気の向くまま飲んで好きなだけ食べたい。それなりに有名になったのはありがたいが、どの酒場に行っても声をかけられるか、ひそひそうわさ話をされるようになってしまった。

ある日、金楽街の裏路地に見慣れないバーを見つける。
『初めて見るお店だな…こんなのあったっけ？』
そーっと扉を開くと……

『いらっしゃい』
満面の笑みで、メリアの男性が出迎えた。

客は他に誰もおらず、おつまみメニューとはいえ久しぶりに好きなだけ飲んで食べた。それに二人は初対面とは思えないくらい、不思議と話が合った。
結局朝まで居座ったあと、バーの店主……ラディアは次までにカツカレーを用意しておくことを約束した。
ルゥナは常連になった。

『コキベニ弁って可愛いですよね〜』
ルゥナは聞き耳を立てていた。ラディアとコキベニ弁の女性が楽しげに話している。
ラディアと自分はただの店主と客だが、なぜか目の前のハイボールに集中できなかった。

〜〜〜

『今日は暑くて大変やった！うちはビール飲むわ』
『え、ルゥナちゃんってコキベニ訛りだっけ？』
ラディアは困惑の表情を浮かべる。
『えっ！？いや、コキベニ弁の女の子ってかわいくて憧れるなって思って！！』
大きな声を出しながら、ビールを一気飲みした。
『そっか…』
ラディアは目を細める。

『ルゥナちゃんはかわいいね』

コキベニの著名な温泉地。
ルゥナとラディアは旅行で訪れていた。

ふと、1人の少年が目に留まる。
『え……？』
その姿を見た瞬間、本能で理解した。
樹神ダリオンの息子、エフロ……あれが自分の監視対象なのだと。

ルゥナはその場で崩れ落ちた。
左腕が脈打つ。
母親の言う通りだった。逃げることはできない。自由はない。

『ルゥナちゃん、大丈夫！？』
背中を優しくさすってくれる手のぬくもりも、ただただ彼に何も話せないという罪悪感が膨らむだけだった。

左腕に刻まれたタトゥーにより、彼を監視するよう強制されている。
その任に背いた場合、左腕に耐え難い痛みを感じる。
ルゥナにとって、エフロは逃れられない不自由の象徴。
視界に入るたびに、自身の宿命を嫌でも思い出させられる。
嫌い。離れたい。逃げたい。
彼の背負う運命は自業自得だと思っているが、蘇生されてきたのは信者の勝手だと思っているため、憐れむ気持ちがある。ただし彼の命のために自分の命を捧げたいとは思わない。

ルゥナが使命を全うするよう、監視している。ルゥナが“始まりの森”を出るのも、エルエレナの踊りを学ぶのも、コキベニへ向かいエフロと出会うのも、全て彼が裏で手を引き、誘導していた。ルゥナが自身の手で掴んだと思っていた自由は、ラディアによって管理されたものだった。
何故そこまでしているのかは分からないが、ルゥナが自分の思い通りに動くことに対し快感を感じているのは確か。

経歴：大ゲンカしたことがある、大好きな食べ物がある、伴侶がいる
冒険に出た理由：なりゆき
ダンサー：受け身判定（敏捷）、軽業判定（敏捷）、舞踏判定（敏捷）
シンガー：聞き耳判定（知力）、音感記憶判定（知力）、歌唱判定（精神力）
ウェイトレス：異常感知判定（知力）、給仕判定（知力）、噂話知識判定（知力）


LV11(牽制攻撃3)→LV13ディフェンススタンス(変幻自在2)→LV15
候補：武器習熟、防具習熟、命中強化、牙折り、斬り返し、必殺攻撃、頑強
[案1]16LVで突然殴りだす(C値8武器+必殺攻撃)
LV9ソードA→LV11必殺攻撃→LV13ディフェンススタンス→LV15ソードS→LV16武器の達人(ウォーハンマーSS)
[案2]回避盾としての役割を全うする
LV9防具A→LV11命中強化→LV13ディフェンススタンス→LV15防具S→LV16頑強
所感メモ：ナナチを見る感じ、回避性能上げすぎてもメタられたり、後半は知能高い敵増えてタゲ取れない。案1の方がエルエレナ秘伝全部取るしキャライメージ的には美味しい。A・Sはソード(Sランクで止めたくなっても首切り刀がある)かアックス(必筋の幅が広い)。超越でフェンサー特技取って良いならまた話は変わりそう
伸ばす技能はウォーリーダー、エンハンサー、アルケミスト(+ファスアクが生きそうならスカウト)

【秘伝】
ミハウ式ディスラプト
アルショニ
ノーザンファング崩落防御術

【ウォーリーダー】
一旦5止め（攻陣3）
12くらい？残り7
攻陣4、5
抵抗1、2
蘇る秘奥
傷痍
陣率：烈撃2

【エンハンサー】
ケンタウロスレッグ
デーモンフィンガー
ジャイアントアーム

【欲しいアイテム】
スマルティエ
セービングマント
MCC3点

ラディアへ

忙しくなっちゃってしばらく会えなさそうだから、手紙を書きました。
五越同集、ってのでコンゴウ様に呼ばれて、冒険に出ることになったんよ。
びっくりだよね。魔物との戦いなんて、したことなかったし、、
でもね、冒険の仲間たち、イベくんも、キダチも、先生も、アンヘラさんも、エフロ様も、そう、良い人たちよ。

それと、なんかねぇ、遺跡に入ったら魔物たちが変な実験？みたいなのしてるみたいなんやけど
うちにはよう分からんわ…。

とにかく、ずっとコキベニから離れる訳ちゃうし、
またすぐ会えるからね！
これから冒険に出るときはお手紙出すから、心配せんといてね。

ルゥナより

ラディアへ

今日はね、あの有名な“砂漠の秘宝”スィーレ様の護衛任務だったんよ！
コキベニ裏路地同盟団っていうポンコツなネコちゃんたちを撃退しよった！
それでね、なんと憧れのスィーレ様と友だちになれたんよ。嬉しいなあ。
マカジャハッド流の優美なダンス…素敵やったなあ。

それとヤマトっていう先輩がおるんやけど、良く死ぬし、虫について喋りだすと止まらんのよ。
良い人なんやけどなぁ～。
あとさ、イベくんがイベくんに話したことないこと知ってたんだけど、なんでやろ？

まぁいいや、なんかね、ちょっと冒険も楽しいやんって思ったよ！
キダチにも色んな景色見せてあげたいしなぁ。
じゃあ、またね。

ルゥナより

ラディアへ

今日はねぇ、ショックなことがあって、、
最初の冒険のとき、魔物が実験されとるって話したやろ？
変異核ってのがついとったみたいで、沈天堂のシーリンさん、ルリさんと一緒に調査に出たんやけど。
それがねぇ、変異核ってのはヒトが元になってて～…それが魔物とくっついてたんよ。
なんでそんなこと……。あの良くわかんない3人組、許せないよ。

冒険、楽しいと思ってたけど、こういうこともあるんやね。
ヒトが死ぬ…。悪いヤツかもしれないけど、助けられなかった。
じゃあ、またね…。

ルゥナより

ラディアへ

今日は沈天堂さんからの依頼で、アズカバンにいる所長『ミスティー・ブラウン』さんを迎えに行ったよ。
なんや、元気なヒトやったな～。
逃げ出したブラウンさんをえらい大きい魔導機で追いかけて、無事に依頼は達成！
あとアズカバンの書庫にうちの写真集も置いてもろたよ～。反省して出てきたら踊り見に来てくれたらええなあ。

それと所長さんは『ジョン・ブック地底の大冒険』っていう絵本信じとったなあ。
地下世界……本当にあったら面白いと思わん！？
もっといろんなとこ行ってみたいわぁ……。
じゃあ、またね。

ルゥナより