経歴A:才能を絶賛されたことがある

少しばかり物覚えがよく、過分な評価とは思いますが神童や天才などと呼ばれておりました。

経歴B:命を助けられたことがある

ええ、以前にキルヒア神官の方に助けていただきました。思えば、私が冒険者になることを選んだのは彼のおかげかもしれまん。

経歴C:空腹のあまり失神したことがある

あはは。お恥ずかしながら、読書に集中するあまりに空腹で倒れたことがありまして。周りの方に大変な迷惑と心配をおかけしました。

理由:人々を守るため

私が冒険者になった理由、ですか？
そうですね。私はそれなりの知識を蓄えていると自負しております。
それが少しでも人々の役に立つならこれ以上に喜ばしいことはありません。
と言えば少しは神官らしいでしょうか？

　フォルマー・シュタイン。彼は幼少期を本と共に過ごしたと言って過言ではないだろう。
好奇心旺盛な彼は家にある本を読み漁り、それを読みつくすせばキルヒア神殿の書庫に本を読みに行き、それでもまだ足りないとなれば貸本屋に小遣い片手に突撃し、ふと見たときには読書に熱中するあまりに飲食を忘れて倒れるという、まさしく本の虫と言っていい生活を送っていた。

そんなフォルマーが冒険者になったきっかけは、ある時に命を失いかけ、そして救われたことだろう。
この時代としてはそれほど少なくない、馬車の暴走という割とどこにでもあることで大けがを負った彼を、とあるキルヒア神官が救った。
それをきっかけとし、フォルマーとその神官は良好な関係を築き、フォルマーが神官に影響されるに至った。
彼は自身のかき集めた知識をもって、誰かを救おうと冒険者になったのであった。

なお、知識は豊富だが応用力にかけるところがあるのはご愛敬である。
あと、胡散臭い笑顔を大体の場面で浮かべているため、知り合いにしか頼りにされない。
その知り合い曰く「絶対詐欺かなんかだろうと思った」とのこと。