聖印と神像

聖印は細かな規定はなく、大まかに丸みを帯びた女性的なシルエットの意匠から、赤い紐で多数の小片が繋がれている形を取ります。

神像は、満足げに笑みを浮かべ、多数の赤子を抱きかかえる若い女性で表され、人族の領域では赤子も含め腹から上のみが描写されるものが一般的です。

神格と教義

シェリア・シャンルー・シューは蛮族領域では下級蛮族のゴブリンなど主に他産な種族に信仰される女神で、その教義は概ね「無秩序な増殖」を推奨するものです。

彼女は近現代まで神に至る一歩手前の亜神ともいうべき中途半端な存在でした。
しかし、何らかの力により急激に信仰と力を得て小神とは言え神に至りました。

彼女の特に特異な点は、第二剣に連なる神であるにもかかわらず「増殖」のための手段に「略奪」や「暴力」を非推奨としているため、人族領域でも信仰を得ているという点です。
これには彼女が急激に力を増し、神に至るその仮定が関係していると高司祭たちは説いていますが、その真相はさだけではありません。

彼女はある意味、ノスフェラトゥらとは違った「永遠」を追求するものであり、ノスフェラトゥらの「略奪」の思想とは相いれないため、それらとそれらの神に対しては対立する態度をしましますが、歯牙にもかけられてはいません。
また、ノスフェラトゥらとの対立には、互いの「血」に対する意識の違いもかかわっていて、信者にはノスフェラトゥを積極的に滅するよう推奨します。

格言

「産めよ増やせよ、大地に満ちよ。」

「血とは稚児らとのつながり、決して浪費するなかれ。」

「稚児らは汝の存在を継ぐもの。汝の存在は稚児らによって遍く大地に広がり、永遠を得る。」

備考

シェリア・シャンルー・シューはラミアから神に至った存在であり、血を雑に扱うことを教義や格言で禁じるのはこのためです。
また、第二剣に連なる神であるにもかかわらず、人族とつながりがあるのは、彼女自身がもともとから人族が存在しなければ存在できないことに由来しています。
彼女の教義には産んだ子の扱いに関してはどちらかというと死なない程度に放任するか、多少死んでも関係ないぐらい産むといった形で、あまり手をかけるべきではないと論じているような印象を受けます。

それでも第二剣に連なる神であるのには、第一剣陣営が彼女にとって窮屈であると感じることと、第二剣自身の意思が彼女を選んだことに由来します。

太陽神ティダンには一方的に好意的であり、共に不死者を討つべく、戦える神官戦士らは積極的に交流を持とうとする傾向にあります。

慈愛と復讐の女神ミリッツァとは母子の関係に対する態度や、男性でも神の声を聞き神官となれるというところが大きな相違点となっており、住み分けされています。
ミリッツァとの母子の関係に対する態度との違いは、
ミリッツァが「女子共」を守るべきとするのに対し、彼女は「親(男女問わず)」を重要とする点となっています。


この神格は出自が特殊であるため、セイクリッド、ヴァイスはプリースト習得時に選択し、以降変更不可となります。