【ゾーヤー流一投一殺血投術】
(アルフレイム大陸全域)- 入門条件
- 50名誉点、エンハンサー技能5レベル以上
【ゾーヤー流一投一殺血投術】は、使用者の血液から〈血鏢〉と呼ばれる魔法の投擲武器を生成し、HPの消費と引き換えに高威力な遠距離攻撃を可能とする流派です。「一投一殺」という誇大広告気味な名前には、投擲攻撃が威力において近接攻撃に対して劣りがちであることへのアンチテーゼが込められているようです。
この流派の開祖ゾーヤーは、古代魔法文明時代を生きた誇り高き戦舞士であったと伝えられています。伝承では、彼女はノスフェラトウの父と人族の母の間に生まれた子「ラルヴァ」であり、ノスフェラトウの血を摂取し続けることで死後にアンデッドとなる運命を回避するべく、蛮族でありながら人族に与し、ノスフェラトウ狩りの旅を続けていたとされます。
ラルヴァの血にはノスフェラトウを含む穢れを持つ者を蝕む効果があり、ゾーヤーはその効果を最大限に活かすべく、練技をベースに己の血そのものから、恐るべき武器〈血鏢〉を生成する術を編み出しました。ラルヴァたちが物理攻撃に対して脆弱であるという現代の研究結果は、〈血鏢〉が剣などでなく投擲武器であることの説明の一助となるかもしれません。
ゾーヤーによるその後の戦術の追求により、〈血鏢〉は蛮族らに有効なばかりでなく、通常の投擲武器よりも持ち主の力をよく伝導することがわかり、人族たちからも注目が集まりました。偏屈なゾーヤーは技の教えを乞う者たちに辟易しながらも、最後には根負けし、その技を人族の冒険者たちに伝えました。
流派に伝わる伝承には、ゾーヤーの末期についての詳細は残っていません。人として安らかに死んだのであろうと語られることが多いのですが、稀に「死後にノスフェラトウとして甦り、今もラクシアのどこかで『ノスフェラトウ狩りのノスフェラトウ』として旅を続けている」と締め括られることもあります。冷酷な歴史家たちからは、「ゾーヤーが実在の人物だったとして、最期がぼかされているのは、望み虚しくアンデッドと化してしまったためであろう」と目されています。
流派秘伝練技
この流派では、一般的な形での秘伝4種と、流派秘伝練技【バーチパイク】を習得できます。【バーチパイク】はその他の秘伝すべての限定条件である流派装備〈血鏢〉を生成する練技であり、実質的にこの練技なしではこの流派の秘伝は一切使用できません。
必要レベル | 名称 | 必要名誉点 | 概要 |
---|---|---|---|
5 | バーチパイク | 20 | 流派アイテム〈血鏢〉を生成する |
流派装備
練技【バーチパイク】によって生成される投擲武器、〈血鏢〉とその上位武器が、【ゾーヤー流一投一殺血投術】の【バーチパイク】以外の秘伝を使用するための限定条件です。〈血鏢〉とその上位武器は、その性質上、いかなる形でも売買されてはいません。
本ページで効果説明や限定条件の項目などに〈血鏢〉とのみ記載がある場合、上位武器の〈長血鏢〉及び〈決殺鏢〉もそれに含まれるものとして読み替えてください。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
〈血鏢〉/〈長血鏢〉/ 〈決殺鏢〉 | 〈投擲〉B~Sランク | 取引不可 | 【バーチパイク】によって生成された強力な投擲武器。【ゾーヤー流一投一殺血投術】の秘伝を使用可能にする |
秘伝
《血投術序位・半殺パイルドライブ》/《血投術中位・一殺パイルドライブ》/《血投術極位・決殺パイルドライブ》
- 必要名誉点
- 50 / 70 / 100
- タイプ
- 《必殺攻撃Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ》変化型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈血鏢〉
- 使用
- -
- 適用
- 1回の投擲攻撃
- リスク
- 回避力判定-2
- 概要
- 〈血鏢〉による投擲攻撃の威力表参照の出目+1。《血投術中位〜》以上は威力の決定の出目が「7」以下の場合振り直す。《血投術極位〜》はクリティカル無効無視
- 効果
〈血鏢〉の力を伝導する効果によって、使用者の漲る殺意を〈血鏢〉に乗せ、敵を穿ちます。
《血投術序位・半殺パイルドライブ》は、〈血鏢〉による投擲攻撃1回に適用されること以外、《必殺攻撃Ⅰ》と同じです。
《血投術中位・一殺パイルドライブ》は、《血投術序位〜》の効果に加え、威力表を使用するときの2dの出目が「7」以下だった場合、1回だけ振りなおして、いずれかの出目を採用できます。
《血投術極位・決殺パイルドライブ》は、《血投術中位〜》の効果に加え、対象が持つクリティカル無効系やクリティカル値悪化系の能力をすべて無視します。
リスクは《必殺攻撃Ⅰ》と同じです。基礎特技と異なり、上位の秘伝でリスクが軽減されない点に注意してください。
《血投術極位・二投二殺》
- 必要名誉点
- 100
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- 《両手利き》
- 限定条件
- 〈血鏢〉
- 使用
- -
- 適用
- 10秒(1ラウンド)持続
- リスク
- なし
- 概要
- 両手とも〈血鏢〉を投擲する際に限り、《双撃》を習得しているものとする。《双撃》を習得している場合、〈血鏢〉による投擲攻撃の命中力+2
- 効果
「一投一殺」ということは、二度投げれば二人を殺せるということ——普通はそううまくいきませんが、この秘伝はそれを可能にし得るものです。
この秘伝の使用を宣言してから10秒(1ラウンド)の間、秘伝使用者は〈血鏢〉による投擲攻撃を行う場合においてのみ、特技《双撃》を習得しているものとします。
《双撃》を既に習得しているキャラクターが宣言した場合、秘伝使用者は10秒(1ラウンド)の間、〈血鏢〉による投擲攻撃の命中力判定に+2のボーナス修正がつきます。