容姿・経歴・その他メモ

シャドウの一族が所属する傭兵団に産まれたライラは、幼いころから戦闘技術を両親に叩き込まれ、金で雇われて戦う傭兵として育てられた。彼女は、自分の一族が太古の昔から続けてきたこの生き方に疑問を持ったことなど一度もなかった。他の多くの仲間のように、自分も幾ばくかのガメルのために主義や信条も持つことなく剣を振るい、いつかは戦場に斃れるのだと。
とある戦場で彼女は敗北した。お互いに広い領土を欲した強欲な領主同士の争いで、自分の兵士を損耗することを嫌った雇い主が、彼女の傭兵団を捨て駒のように扱ったからだった。
彼女たちは武器を捨て、投降しようとしたが敵方は捕虜を取ろうとはしなかった。
『捕虜を連れていては足が遅くなる。それに相手は流れ者の傭兵だ、殺したところで相手方から文句も出まい』

結局のところ彼女はなんとか生き延びた。幸か不幸か戦場となっていた未開拓地は、大熊"レッドヘルム"の縄張りであり、敵の兵士たちは突如として乱入してきた強力な魔物の対処で傭兵の事など忘れているうちに、一団は蜘蛛の子を散らすように逃げ出したのだ。

命拾いをしたライラだったが、戦場から十分離れても、同じように逃げ延びたであろう仲間たちを探すことはしなかった。傭兵としての生き方に疑問を持ったためである。
今彼女は、金銭ではない戦いの理由、命を懸けるに足る信念や信条といったものを見つけるために放浪者として辺境を旅している。

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