経歴

家族に愛され、家庭は笑顔に満ちていた

裕福な家庭に生まれる。
角が小さかったおかげで母子ともに健康だったこともあり、家族から受け入れられ、幸せに幼少期を過ごしてきた。
特に、嫡男である兄には大変可愛がられ、仲睦まじい兄妹であった。

自分のせいで誰かを傷つけた

しかし、エステラが大きくなると事情は一変。
家族以外の人間からは忌み嫌われ、疎まれ、頻繁に同年代の子どもからいじめを受けるようになる。
そしてある日、ついにそのいじめに兄が巻き込まれる。
妹と共に泥水を引っかけられ、心無い言葉を浴びせられた兄は、子どもたちに殴りかかってしまった。
心優しい兄は自分が罵られることは許せても、妹を、そしてエステラを生んだ母を侮辱されることだけは我慢できなかったのである。
報復として大勢に取り囲まれて暴行された兄は、骨が数本折れるような大怪我を負ってしまった。
この時殴った相手が有力な領主の息子であったため、家は取り潰しの憂き目に遭い、没落。
家族たちは誰もエステラを責めず、新しい生活を受け入れようとしていたが、当の彼女は責任を感じ、家から出ることがなくなる。

失われた家門を取り戻すため

そんな折、家にあったとある冒険者の手記を読み、「自分が家から出て、ナイトメアの冒険者として名を上げれば、喪われた御家の名誉を取り戻し、ナイトメアの権利を守ることが出来るのでは」と考えるようになった。

そしてそれから数年。
エステラは今日、大きなカバンと独学で学んだ操霊術の本を持って、こっそりと屋敷を後にした。
自分を温かく見守り、育ててくれた愛する家族に、何も言えないまま──。

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収支履歴