豊富な水源と森林を有するハーヴェス王国の木工都市、ワナカでこの流派は勃興しました。ワナカでは森林や平原での戦闘が中心であり、また盗賊や匪賊を多く相手にしてきた歴史があるため、リーチがありながら取り回しが便利な短槍が普及していました。
　【ワナカ式短槍術】の祖はロジャー・ガイドナーという大破局直後に活躍した英雄です。当時は彼だけの特別な技であり、多くを語りませんでしたが、時代が下るにつれて、秘伝書や弟子の教えが一般に普及しました。
　そしてワナカが木工都市として確固たる地位を気づいた100年ほど前に、ワナカの冒険者ギルドやレンジャーギルドが本腰を入れて、普及に取り組み、現在の【ワナカ式短槍術】が確立しました。その経緯から非常に人に教えることが簡易であり、また冒険者同士で新たな技の開発も行われているということが特徴的です。
　流派武器として、ロジャーの武器を模した〈ロジャー・スピア〉という槍が存在します。この槍は柄に上質な杉、手元に滑り止めのグリップ、穂先に良質な鉄を使用することで、手軽に振り回せるという特徴を有しています。そのためか命中力が高く、もっぱら冒険者に好まれています。

流派装備

【ワナカ式短槍術】にはその祖たるロジャーが使ったとされる槍が伝わっています。戦闘のために最適な工夫が施されており、槍にも関わらず振り回しやすく、命中率が高いという特徴があります。
　【ロジャー・スピア】