容姿・経歴・その他メモ

ここにいるのは明朗活発な神官少女、エリーズ・アストランチア
……の、フリをした、彼女の双子の兄エルネスト・アストランチアである。

双子の妹と共に孤児院で育ったティエンスの少年。
孤児院に慈善事業として出資していたプラミス家の目に留まり、当時同年代だったプラミス家長女アリティアの遊び相手兼従者候補として引き抜かれた。
アリティア本人との相性も良く、そのまま成人まで熱心に仕えていたが、アリティアがミリッツァ神殿に入ることになり暗雲が立ち込める。ミリッツァ神殿は、基本的に成人男子禁制なのである。
……結局エリーズだけがアリティアと共に神殿仕えになり、エルネストは従者職を辞した。
その後は自力で鉄道ギルドに就職。新任の鉄道警察官として鉄道を狙う蛮族共と戦う日々を過ごしていた。

さて。アリティアやエリーズとは神殿外で時折交流していたのだが、そんなある日のこと。
突然｢あなたのことが好きなの｣と告白してきたのは、元主であるアリティア。
顔を真っ赤にする主を横目に｢兄さんは本当に鈍いんですから｣と笑ったのは妹のエリーズ。
すこぶる動揺し｢か、考えさせてください。次にお会いする時にお返事いたします｣と席を立ったのはエルネスト本人。
パニックのまま一人退場し、さてどうしたものかと眠れぬ一夜を過ごしたが……
｢アリティア、エリーズ両名がとある事故に巻き込まれ、行方不明になった｣と急報が届いたのは、その翌日の事だった。

プラミス家から言われたのは、アリティアの失踪にエリーズが関わっている可能性があるということ。
いずれにせよ神殿にこの事を知られるわけには行かず、アリティアとエリーズの影武者を立てると言うこと。
妹の不始末の責任を取る形で、影武者作戦に関して協力せよということ。
要はエルネスト自身も妹のエリーズの影武者となり、アリティアの影武者を守護せよということ。
半ば呆然としながらも承諾し、取り急ぎ二人の行方不明を誤魔化すため、妹の服に袖を通し、素知らぬ顔でミリッツァ神殿へと足を運んだ。妹の代わりに妹のように笑い、妹のように雑事をこなし、妹のように祈りを捧げる。
その時、神像の前で声が聞こえた。
｢愛と、優しさと、強さを胸に宿せ｣
……男には聞こえないはずの神の声に、エルネストは思わず笑った。結局声が聞こえるのならば、自分だけがお嬢様から引き離され、今や彼女の生死さえもわからず、影武者に仕えさせられるこの状況は一体なんなのか。
すべてがなんだか馬鹿らしい。いっそ愉快な気持ちでさえある。
エルネストは今日も｢エリーズ｣の顔で仕事をする。あの日の返事がまだ出来ていないことだけが、ただ気がかりだ。

｢エリーズ・アストランチア。アリティア様にお仕えする神官見習いです！｣
｢お嬢様！ 昨晩ダイエットしなきゃと喚いていらっしゃったのはどこのどなたですか！ もー……仕方ないですねっ。クレープ、エルと半分こにしましょうね？｣
｢ふざけるな、お嬢様はそんな下品な笑い方をしない。そんな言葉は使わない。修正しろ。……出来ないとは言うまいな？ 所詮、紛い物はその程度か｣

■経歴表
・始まりの剣を求めている（ミリッツァ神に会って直接文句を色々問い質したい)
・規律に厳しい環境に育った （本人も規律に厳しい）
・告白されたことがある（生前の主に）

■冒険に出た理由表
・恐怖に打ち勝つため（妹と主の死の恐怖に打ち勝つ）

セッション履歴

収支履歴