容姿・経歴・その他メモ

身長

182cm

体重

80kg

髪

白

瞳

黒

肌

白

経歴

濡れ衣を着せられたことがある
身体に傷跡がある
大切な約束をしたことがある

冒険に出た理由：目指すべき場所がある

「ヒトは愚かだ。故に、救いが必要なのです。無論、私にも」
「さりとて、私は神官でございますれば。お助けいたしましょう」
「ヒトと蛮族を分かつものは何か。剣だけではないでしょう。護るか、虐げるかに尽きます。
　しかして、両者は同時に存在し得て矛盾しない事柄。故に、断ずるのです。貴方は蛮族だ」

澱んだ眼をした人間の神官。たまにトンチキな言動をする。
邪悪な顔立ちをしているが、振る舞いに関しては至って誠実であり、言葉遣いも丁寧。
ただどこか世間的な倫理観から乖離したところがあり、特に蛮族の定義において顕著で、
同じ人族に対しても「蛮族」と呼称し、蛮族の中でも「ヒト族」として扱う事がある。

それは、種族に関わらず善行を進んで成す者を「ヒト族」、悪行を進んで成す者を
「蛮族」と独自に定義していることに由来する。

この定義は、少年期、ダークトロールの女性と交流したことが原因となっている。

ある時、住んでいた集落の近くに年若いダークトロールが修行に来ており、幼心に憧れ
を抱く。
ダークトロールの少女もあまりに脆弱な存在を逆に扱いかね、寄るに任せていた。
集落の者はそれを知りながらも、関わることを恐れ放置していた。

しかしある時、血気盛んな村の男が勝負を挑み、返り討ちに合う。
男はこれを恥じに思い「襲われた」として村に触れ回る。
ディンゴを使い、村を攻撃する機会を探しており、自分はそれを止めようとしたのだと。
常ならば一笑に付されるところではあるが、困ったことにこの男は村長の息子であった。
腕力は老人と子供ばかりの集落において頭一つ以上抜けており、男衆で徒党を組んでいる。
逆らえる者は居なかった。

この出来事で幸運であったのは、実際に山狩りは行われなかったこと。
不幸であったのは、実際に村への攻撃が行われたこと。死人が出てしまったことだ。

山狩りを止めようとし、一人立ち塞がり嬲られるディンゴの様子を、ダークトロールは
木々の間から見聞きした。それが全てだ。

少女は、不思議に沸き上がった激情への困惑と、少年の同胞を傷つけた罪悪感からこの
地を去る。
「狂い者が、私はお前に守られるような弱者ではない」
「お前が要らぬ罪を負わされるのが嫌だった。あいつに穢されるようで、我慢ならなかった。
　ああ、そうだ。俺以外に触れられるのは、到底容認できない」
ディンゴがその言葉を放った後に見たのは、朱に染まった少女の顔と、飛び散る血しぶきであった。
それが、照れ隠しに顔面を殴られた事により自分の鼻から迸ったものだと気付いたのは、2日後の朝の事である。

それからの少年への村からの扱いは陰惨たるものであったが、どこか鬼気迫る様子の彼が
歩みを止めることはなかった。
神官として目覚め、旅に出ることになる。

「もしも、もしも天変地異的にあり得ない事だが本当にもしもお前が胸を張って私を助けられるくらいの
　強者になったら別に会いに来てもいいんだからね！別に！」
という、気絶する前に聞いた早口言葉だけを頼みにして。

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