“医薬の神”テオラス
(第一の剣/大神:アルフレイム大陸)聖印と神像
テオラスの聖印は、薬を調合するための、すり鉢とすりこぎ棒を象ったものが一般的です。
神像は、口元を布で覆い卓上で薬を混ぜる、厳格な表情の男性が象られます。
多くの場合、神像の周囲に様々な書物や巻物が置かれています。
神格と教義
人間であった頃のテオラスが活動したのは魔法文明末期から魔動機文明初期であったとされています。
文明の崩壊による混乱は、数多の負傷者生み出し、病魔が吹き荒れました。
人々が怪我や病に倒れれば大地を耕すことができず飢饉が訪れます。病魔は人々の心さえも蝕み、恐怖からくる差別や迫害つくりだし、飢えた人々は僅かに残った食物と水を奪い合う争いを起こし、そしてそれらが新たな怪我人と病魔を生み出す負の連鎖が続いていました。
医術と薬草学に秀でたテオラスは、その連鎖を断ち切らんと己の知識を総動員し、まず怪我人を癒し、病を食い止めることから始めました。
特に彼が力を入れたのは薬学です。彼は、薬がただ傷や病を治すだけでなく、栄養剤を始めとして人や動植物に活力をもたらすこと。そして普通は毒とされる物質も、薄めることで薬となる点に注目しました。
彼は弟子や学者仲間たちと共に数々の毒と薬を調べ上げ、そうして開発した薬によって怪我や病気だけでなく心も癒された人々は、生きる希望と活力を取り戻し、その活力はやがて荒れた大地へと向けられ、飢えに倒れる人々をも救いました。
彼の死後、その功績をティダンに認められたことで、彼は神格を得たとされています。
優れた薬学の知識を持つ彼は、薬の持つ危険性と、無知による善行は時として悲劇を生むことをなによりも知っていたとされ、弟子たちに対しては薬学よりもなによりも先に、薬は過ぎれば毒となること、心意気だけでは人は救えないことを徹底的に教え込んだと伝えられます。彼が神となった後の信徒たちもまた、厳しく残酷な現実と真摯に向き合ってこそ、人を救う力になるのだと信者に説いています。
信者の殆どは医療従事者であり、加えて彼が人間時代に立ち上げた研究チームが作り出した薬の中に、農薬や化学肥料も存在したことから、植物学者を始めとする研究者や農家にも信者がいるとされています。
格言
「薬とは怪我や病を治すのみならず、心と身体に活力をもたらすこともできる。」
「薬と毒は紙一重。善意と悪意もまた然り。ゆえに知識を蓄え、用法と分量を正確に見極めよ。」
「医学の道に楽な道なし。残酷なる現実に真摯に向き合って始めて、汝の手は救いの手となる。」
特殊神聖魔法
- 2
- ≫【メディカル・ノレッジ】
- 消費
- 1MP
- 対象
- 術者
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 10分(60ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 「病気知識判定」「文献判定」「薬品学判定」に+2
- 効果
神の叡智を借り受け、病気や薬品に関する知識を得ます。
効果時間中に術者が行う、病気知識判定、文献判定、薬品学判定の達成値に+2のボーナス修正を得ます。
- 4
- 【レジスト・シックル】
- 消費
- 4MP
- 対象
- 1体
- 射程/
形状 - 2(30m)/
起点指定
- 時間
- 3分(18ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 「毒」「病気」「精神効果」属性に対する抵抗力判定+4。「必中」効果にも抵抗できるようになる。
- 効果
対象の賦活力と精神力を高め抵抗力を上げます。
対象が「毒」「病気」「精神効果」の効果に対し、生命・精神抵抗力判定を行う時、その達成値に+4のボーナス修正を得ます。
また、それらの属性の「抵抗:必中」の効果に対しても、生命・精神抵抗力判定を試みることができるようになり、抵抗力判定に成功した場合、「抵抗:半減」の処理に従って効果を処理します。
その効果の対抗する判定の区分が指定されていない場合、生命抵抗力判定で対抗を行うことができます。また、達成値が存在しない効果の場合、キャラクターの特殊能力などなら「冒険者レベル(魔物レベル)+10」、それ以外なら「20」を達成値として扱います。
- 7
- 【ドラッグ・アンプリフィケイション】
- 消費
- 4MP
- 対象
- 1体全
- 射程/
形状 - 接触/
―
- 時間
- 6時間
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 対象が受ける、薬品やポーションの効果を増大させる。
- 効果
効果時間中、対象は〈薬草〉〈ポーション〉〈薬品〉に区分されるアイテムの効果によってHPやMPが回復する場合、その回復量に+「10」点します(HP0以下の対象が〈アウェイクポーション〉の効果を受けたならHPが「11」点になるように回復します)。
また、対象が〈アンチドーテポーション〉などの、特定の効果を消滅させる効果を持つ〈薬草〉〈ポーション〉〈薬品〉に区分されるアイテムの効果を受けた場合、消滅させることができる達成値を「+10」します(例えば、効果時間中に対象が〈アンチドーテポーションⅡ〉の効果を受けた場合、達成値30以下の毒属性の効果がすべて消滅することになります)。
- 10
- 【パナケイア】
- 消費
- 7MP
- 対象
- 1体
- 射程/
形状 - 2(30m)/
起点指定
- 時間
- 一瞬
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 「毒」「病気」「呪い」属性の不利な効果を1つ解除
- 効果
万能薬を作り出し投与します。
【セイクリッド・バンテージ】(⇒『MA』109項)とまったく同じ効果です。
- 13
- 【プリベンティブ・ポーション】
- 消費
- 10MP
- 対象
- ポーション1つ
- 射程/
形状 - 接触/
―
- 時間
- 1日
- 抵抗
- 必中
- 属性
- 毒
- 概要
- ポーションの効果を遅発させる。
- 効果
この魔法は〈ポーション〉に区分されるアイテム1つを対象とします。
効果時間中、この魔法が行使されたアイテムの効果はすべて「抵抗:任意」に変更されます。
術者は、対象としたアイテムを使用した際に、その効果を遅発させることを選べます。遅発する時間は「1日」です。
効果を遅発させたアイテムの効果は、使用されてから1日を迎えるか、それまでに魔法が解除されれば自動的に発動し、その効果を発揮します(この魔法の効果を受けたアイテムそのものが使用されなければ、この魔法が解除されてもアイテムは消費されず、効果も発揮しません)。
また、遅発させたアイテムの効果は、下記の状況下であれば使用されたキャラクター自身の意思で任意に発生させることもできます。
・自身の手番の補助動作。
・なんらかのダメージや効果を受ける直前か直後。気絶や石化などで自分の意思による行動ができない場合でも例外的に効果を発生させることができます(死亡した場合を除く)。